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五日目

「おはよう」

洋にトイレの前に会って、挨拶した。

「おはよう。昨日は、よく眠れた?」

意味ありげにこちらに笑いかけてくる洋。

「やっぱり、昨日は、夢じゃなく…」

「そうみたいだね。また、ラーノットに会えるといいけど」洋は、大きな欠伸をした。

時刻は、6時。

「まだ早かったかな。また寝る?」

「まさか。早く朝ごはんが食べたいわ」

私が言うと、

「もう出来上がりましたよ」

と声がした。

「ルベルさん、早いですね」

私は、感心した。

「だてに喫茶店やってませんから。さあ、他の皆さんも起こしてきてください」

ルベルの頼まれ事を引き受ける私と洋。

「もう、朝ごはんなんだって。起きて」

隣では、洋が百合子を起こそうと、大きな声を出すのが、聞こえる。

私は、菫の扉に向かった時、戸が開いた。

「ごめん。朝ごはんだって」

菫は、もうすっかり着替えていた。

「あら、早いわね」

「あとは、奈緒を起こすだけっと」

私が菫の右隣に立った時、また扉が開いた。

「早いね、洋がうるさくて、起きちゃったよ」

と奈緒。

「朝ごはんだって」と洋。

「着替えたわよ」

百合子が出てくる。

皆で、ダイニングルームに向かう。

机の上には、もう朝食が並んでいた。トースト、目玉焼き、ハム、ベーコン、ソーセージ、野菜の炒め煮、それにコーヒー。

-豪華だ。

お腹が空いていたので、喜ぶ私。

皆が食卓につく。

しっかり手を合わせて、頂く。

「上手ですね」

と私が言った。

パンには、バターが乗っていていい感じだ。

「よかった」

とルベル。

「今日の予定は?」

と百合子。

「予定も何も今日から大学じゃん」

と奈緒。

「そうだ、忘れてた。家に教科書取りに行かなくちゃ」

朝ごはんを食べるスピードが早くなる百合子。

「間に合うの?」

と菫が聞いた。

「学校から1時間の所にあるから、余裕」

百合子が目玉焼きを飲み込んだ。

時計を見ると、6時半を差していた。

-なんとか間に合いそうだ。

「行ったり、来たり大変だな」

と洋が言った。

「今度泊まる時には、教科書持ってくる」

トーストを食べながら、言う百合子。

6時45分になる頃には、皆朝食を食べ終え、百合子は家に帰って行った。

「私は、教科書持ってきたから、もう大学行くわ」

と奈緒。

「勉強するの?」

私が聞くと、

「テストが近いからね」

と鞄を持って奈緒は外に出て行った。

私も荷物を取りに、菫と一緒に家に戻る。

「昨日は、お世話になりました」

お礼を言って去る私と菫と洋。

「またのご来店お待ちしております!」

私達の背にルベルが言った。




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