十四日目
洋楽をながす。それからが、勉強のスタートだ。
今やっているのは、英語の本を読む事だ。学校から指定された本を訳している。音楽に乗せて、訳が進む。本の内容は、ファンタジーで、白雪姫の話だ。
数時間程で短編を訳し終えた。
時刻は、10時15分前。お風呂は、明日にして、洗顔と歯磨きだけして、寝よう。
私は立ち上がると、全て終わらせた。
明日は、息抜きに、Cafe LuCkyでパフェを頼もう。
そうして、ネグリジェに着替え、ベッドに入る。
お母さんに、おやすみなさいのlineをして、眠りに入った。
その日の夢は、英語の試験の話だった。テスト範囲終わらない内に、試験日が来てしまった。どうしよう、どうしようと言っている内に目が覚めた。起きたら、朝になっていて、寝汗をかいていた。
「夢か。よかった、夢で」
私は手を上に上げる。
「さあ、今日も頑張るぞ」
私は朝食を作りに台所に行った。今日の朝ごはんは、サンドイッチ。焼き上げたパンにバターを塗って、レタスとマヨエッグを挟む。カフェオレを飲みながら、食べる。
食べ終わると、後片付けをして、昨日作ったおにぎりとタンブラーを鞄に入れた。その鞄を持って家を出た。
「おはよう」
隣を見ると、菫が鍵をさしたまま、こちらを見ていた。菫は、紫のワンピースを着ていた。美人なので、よく似合う。
「奇遇だね」
ジャンの真似して言ってみる。
「一緒に行きましょう」
「うん」
そう言って鍵を閉める。
「勉強進んでる?」
道中、菫に尋ねてみる。
「うん、そこそこ。予習復習はやってきたし、バイトも減らしたから」
「そうなんだ。試験終わったら、小説だね」
雑談をしながら、進む。
「あ!」
菫は、校門の所で立ち止まる。
私は菫の声に前を見る。
「おはよ」
洋だ。
「もう学校来たんだね。勉強頑張ろうね」
洋は、ワイシャツにボトムスがよく似合う。シンプルなのに、格好いい。
「どう、試験の方は?」
菫が洋に尋ねる。
「まあまあってトコかな?優は取れそう」
「今日もCafe LuCkyで勉強しない?」
と私は二人に尋ねてみる。
「今日、バイトないから、行くわ」
菫がふわりと言った。
「私も食べながらなら、勉強進むと思うから、行く」
洋も二つ返事だ。
下駄箱まで一緒に行って別れた。
私は一番教室へと行く。
ガラ。
戸を開けると、一番乗りだった。
時計は7時半過ぎを差していた。
一番前の席に座って、鞄から、参考書を取り出す。
こうして、勉強が始まった。
しばらく経った頃、扉の開く音がした。
「吃驚した」
それは、高美だった。
「相変わらず勉強熱心だね」
「頑張るよ」
「こんつめないでね」
高美は、心配してくれた。
「分かった。休憩する」
私は飴を取り出し、舐める。
「いる?」
私が飴を高美に差し出すと、お礼を言って、受け取る高美。
飴は、ミルク味で噛んで食べた。
「歯に挟まるわよ」
高美の言う通り歯に挟まった。
「ちょっと歯磨いてくるね」
そう言うと、洗面器に向かった。