第1話 第一事件開始
俺が祝福を貰ってから、何事もなく1ヶ月がたった。
運動の呑み込みが速くなったり、勉強の理解も速くなったりと、祝福の影響が凄かった。言い訳等を考えていたのだが、別に何も言われなかったのが少し悔しい。
それ以外には、世界観察本を使い、この世界でも魔法が使えるのか等も調べて、魔法の練習などもした。
結果は出来た、まぁラノベとかでも良く言われている、監禁などが怖いので態々言っていないが。
期末試験が一週間後にあり、それの勉強などに皆が追われているなか、俺は、大体がもう覚えられているという、嬉しい状態になっている。
だが、遊びに誘う人が居ないので、家でゲームをやるしか、する事がない。
「切人ー勉強は終わったのー?」
「ん、宿題も終わってぶっちゃけする事がない」
「じゃあ買い物行ってきてくれる?」
「ん」
自分で言ってて思うのだが、親は俺の事を信用し過ぎじゃないのか。いや、まぁ、実際に真実を言ってるから大丈夫なんだが。
「あ、ちょっと待って母さん」
「ん?」
「お釣りは?」
「あぁ、自由に買ってきて良いわよ」
やったぜ、やっぱりこれだけは聞いておかないと。
買い物のためにスーパーへやって来た。
(えぇっと、人参に、じゃがいもに、後...)
メモを見ながら進む俺、前から来る人に気付けなかった。
――――ドンッ
「痛っ」
前から来た人にぶつかってしまった。
「あ、すいません」
「ん、大丈夫か?坊主」
ぶつかった人は、慎重が多分190cmぐらいの黒人男性だった。
(黒人なのに日本語ペラペラだなぁ...)
「大丈夫か?」
「あ、すみません、大丈夫です」
「そうか?すまなかったな」
俺の手を取り、そのまま去る男、自分もそこまで気にしないで、買い物の続きを始める。
(あの人凄かったなぁ...)
そのまま買い物を終え、切人は家へ帰っていった。自分のポケットに入っていた、もう一つのメモに気付かぬまま。
―――――――――メモ――――――――――
お前は狙われている、
気を付けろ
ジョセフ・ノストレスト
―――――――――――――――――――――――
家へ戻ってくる。
「あ、買ってきた?」
「ん、お釣りは貰って良いんだよね?」
「うん、じゃあもう後は用事は無いからご自由にどうぞー」
「あい」
俺は部屋に戻り、いつもの魔法の実験や、勉強を始める。
魔法の実験なのだが、そもそも、魔法をどうやって使っているのか、と言われるだろう。
魔法の使い方は、異世界では良くわからないが、この世界では、周りに漂っている魔力を体に一時的に集め、内に集めた魔力を使い、魔法を発動する。と言った方法らしい。
ラノベでは、体の血液、と言った表現が多いが、実は周りに漂ってたらしい。
魔法を発動する方法なのだが、まだ慣れてない頃は詠唱を、しなくては行けないらしく、結構恥ずかしい。覚えるのは、世界観察本があれば、相手にバレないようにカンペ等も出来るが、自分でもある程度は暗記するようちしている。
詠唱の例を出してみよう。
「『小さき火よ』」
で、指先からガスバーナーの様な、火が出てくる。ちなみに、熱くはない。
魔法は、詠唱の長さに応じて、必要な魔力が変わり、どういう原理かと言うと。詠唱中に周りの魔力を体に貯めて、詠唱が終わる(途切れる)と、そこで詠唱に応じた魔法が発動する。と言った原理だ。
途中で詠唱が途切れると、詠唱が変な勘違いをされて、可笑しな魔法になる可能性がある。大体は不発で終わるのだが。
最近は、詠唱を世界観察本に教わるだけじゃなく、自分で考える事もしている。ノートには自分が考えてた厨二設定が、たくさんあるので困る事は無い。ノートを見られたら凄い困るが。
後、筋トレも始めたりしている。
いかに適性が合っても、体が動かなきゃスポーツや武術は出来ないので、もしバレた時に備えて、体の動きを鍛えている。
多分普通の人より成長速度が速いので、結構早い段階で効果が出そうだが。
「あら?ちょっと切人!ポケットにメモを入れたまんま洗濯機にズボン入れないでよ!」
「え?マジで?ごめん」
「はぁ...まぁいいわ」
このちょっとした出来事が無ければ、後の運命を少し変えられたかもしれない。
期末試験が終わり、俺は家へと向かう道すがら、一人の怪しい男性がこちらに近付いてるのに気付いた。全身黒のフード野郎。そんな印象だった、あの男性を見たときは。
男性が近付いてくる。嫌な予感がして、バレない程度に走ってみるが、相手も追ってくる。
全力で後ろを見ながら走る。黒フードもこっちを追ってきて、黒フードに気を取られた切人。
前に居たドアの空いた車に気付けなかった。
唐突に視界が何かに覆われ、切人は焦る。その時に魔法を発動していたら、どうにかなったかもしれないが、ここで落ち着いていられるようなタフな精神は、まだ切人には無かった。
そこで、切人の意識は無くなった。
急展開ですね...




