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ハロウィン

時期的にハロウィンネタですがハロウィン余り関係ないです。

姉「とりっくおあとりーと!」


弟「は?」


姉「trick or treat!」


弟「……発音を良くした意味は何ですか」


姉「意味が通じなかったのかなと思いまして」


弟「そもそも、姉さんの存在の意味は何ですか」


姉「そこまで起源を辿りますか。辿らねばなりませんか」


弟「いえ。実際どうでもいいです」


姉「どうでもいいと」


弟「はい」


姉「ハロウィンのイタズラにかこつけて、どうされてもいいと」


弟「お巡りさん。20歳にもなってコスプレをしている痛い女はコイツです」


姉「年を言う必要がありますか?」


弟「捕まると名前の隣に年齢が出ますね」


姉「ケータイを片手に言うのは止めてください」


弟「解りました。僕も犯罪者の身内にはなりたくありません」


姉「弟君といちゃいちゃしたかっただけですのに」


弟「其れは姉さんの希望ですよね。僕の感情は考慮されていませんね」


姉「そんな事を言っても内心はシスコンなパターンの漫画って素敵ですよね」


弟「燃やしてきましょう」


姉「すみません。でも、メタ的にはお約束ではありませんか?実際弟君も内心ではお姉ちゃん大好きだったり」


弟「確かストーブ用の石油がありましたよね」


姉「すみません。本当にすみません」


弟「で、姉さんはいい大人だというのに、ハロウィンという未だに根付いているのか、根付いていないのか良く解らない行事に、うつつを抜かしているのですね」


姉「其処までハロウィンを否定しなくても良いではありませんか。恨みでも有るのですか」


弟「いいえ。姉さんに対する呆れと苛立ちしか有りません」


姉「憎しみと愛情は紙一重らしいですよ」


弟「漫画を燃やすついでに姉さんを放り込んでみましょう」


姉「そんな料理番組みたいなノリで姉を焼こうとしないで下さい。死んでしまいます」


弟「取り敢えず僕の目の前から消えてくれるなら考え直さなくも有りません」


姉「選択肢が1つしか無いのは気のせいでしょうか」


弟「真実と同じように選択肢も何時も1つなのは、決められている事なのですよ」 


姉「其れではトリックオアトリートが成立しないではありませんか」


弟「ふむ。其れではお菓子を差し上げます。其れで構いませんね」


姉「えっ」


弟「えっ」


姉「甘いものが好きではない筈の弟君が……何故」


弟「たまたまポケットにクッキーが入っていました」


姉「ご都合主義が憎いです。でも弟君から物が貰えるなら戴きましょう」


弟「どうぞ」


姉「……此れは何ですか?」


弟「個包装されたクッキーです」


姉「……クッキーだったものにしか見えませんが」


弟「クッキーであることに変わりは有りません。ポケットに入っていたと言ったでしょう」


姉「其の時点で気が付くべきでした」


弟「うかつでしたね」


姉「今回は仕方無いので見逃しましょう。次はありませんよ」


弟「早々に負けフラグの匂いが」


姉「次こそイタズラしますからね」


弟「じゃあ次は普通のお菓子を用意しましょうか」


姉「両方下さい」


弟「選択肢は何時も1つなので無理です」


姉「じゃあ、私が負けたらイタズラしてもいいですよ」


弟「遠慮します。お菓子以外の選択肢など存在しませんし、させません」


姉「初ですね。潔癖ですね。そういう所が好きです」


弟「恥じらいがないですね。はしたないですね。そういう所が嫌いです」


姉「えっ」


弟「えっ」


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