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無限想歌  作者: blue birds
78/145

連想歌B-1:乱立変数収束–存在確率10%:正答:東利也

正しい路を選ぶ。

その先には、何があるのか。

連想歌B-1:乱立変数収束–存在確率10%:正答:東利也




 ―――俺は、一人で帰ることを選んだ。

 何をどう言い訳したところで、俺があいつを連れて行く道理は無かった。


 ただ、後ろ髪を引かれる想いが無いかと言われれば、それは否定できない。

 けれど、万が一あいつを連れ帰って、由香に何かあった場合。

 



 俺はきっと、死ぬ程後悔するはずだ。そしてその結果、連れ帰ったあいつを―――恨むだろう。身勝手にもあいつを罵倒し、拒絶するかもしれない。

 そして俺は一人被害者面して、さらに―――



 

 ……けれど、だからと言って俺は、あいつを見捨てるつもりも無い。

 ただ、今は手札がそろいきっていないというだけの話。



 あいつが閉じ込められている場所は、分かっている。そして、あいつがそこから出られないことも。


 だったら、俺は何時だってあいつを救い出せるわけだ。

 そう、あいつを連れ帰るのは別に、「今」でなくても良いというだけの話。



「由香には……言わない方がいいよな。

あいつ、ぜったいに怒るはずだから……」



 俺は頭をぼりぼりとかき、携帯をポケットにしまった。

 携帯は、いっこうに鳴りだす気配はない。たぶん、栞が由香に釘を刺していてくれているからだと思う。



「……」



 とにもかくにも、俺は一人で帰ることにした。

 それが今の俺に出来る、最善の判断だと、そう、自分に言い聞かせて。



next→89部

 


87は、B-2です。

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