表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
無限想歌  作者: blue birds
34/145

夢想歌:縁を紡ぐ、久遠の園1:久遠栞

兄妹組はすでに夢を謳う段階に入ってますが、久遠さんはまだです。



silver bullet1:希望を補完するもの−20---3--



ーーーーーーーー虫眼鏡の向こう側ーーーーーーーーーー



夢であったならと、老人は想い続けていた。


目の前で起っていることが現実あり、自身が信じた世界こそが、

夢物語であったならばとーーーそう、涙を流し続けていた。





「虫眼鏡の向こうには、たったひとつの答えしかないんです。

だったら、やれることをやるだけーーー私は、そう、想います」





 その答えはーーーYES。

 くだらない戯れ言だと知りながら、彼がどうしても捨て去ることが出来なかった、あの日の願い。





 ……少女はーーーー久遠栞であったモノは、右手に咲いたリンドウを老人に差し出した。

 それは、少女にとっては唯一の希望であり、翻って、老人に対する絶望でもある。






 ーーーーしばらくの沈黙の後、老人はリンドウを受け取った。

 受け取り、歯を食いしばった。それは結局の所、老人の敗北を意味していたのだ。




 老人が信じた幻想は儚くも散り、そして、咲いたのだ。

 空よりも濃い蒼の花は、老人に語りかけるーーー「あなたの悲しみに寄りそうモノ」は、此処にいると。



 つまりは。




「私のすべてを否定するか、我が子らよーーーならば、もう何も言うまい。

そのかわり、見守ることにしようーーーーもちろん、勝算はあるのだろうな、久遠の末姫よ?この成功者を挫いたのだ。なにがあろうと、失敗は許されないーーーその覚悟の程、しかと見届けさせてもらう!」


子が親を超えるのは、少し先の話です。


次回は、夢想歌:縁を紡ぐ、久遠の園2:久遠栞

desu




評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ