表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
無限想歌  作者: blue birds
3/145

 夢想歌:占いの館へ2:仲間

 自己紹介〜です!

 かつて母様は、「女性たるもの、静かなる力でありなさい」とおっしゃっていた。女性の役割は、男を影から支え、引いては、影より国を支えることだと。



 

 国を造り、民の命を守るのは、太陽の化身たる男のつとめ。

 国を紡ぎ、民の心を守るのは、月の化身たる女のつとめ。


 それぞれが、それぞのれの役割を果たしてこそ、安寧は保たれる。もし、国が傾くということは、どちらかーーーあるいは、双方が本来の役割を果たしていない時なのだと。


 そう、母様は優しく、わたしに諭すように教えて下さっていたはずなのに……


「っそい! っさい! 今何時だと思ってんの!? あんた、おかしくない!?

 たかだか数日彼女と離れてるくらいでどんだけよ!?」



 開口一番の「っ」には、魂がこもりすぎていて、何を言ってるのかさっぱりだった。たぶん、「おっそい、□っつさい!←□は分からない」って言いたいんだと思う。たしか、私に合わせて走ったせいで、兄さまは待ち合わせの時間に5分くらい遅れていたから。



 今、兄さま(と私)の前には、『がおー』とばかりに吠える女性が一人。彼女は、その豊かな黄金の髪を怒りで浮き上がらせながら、兄さまに怒鳴り散らしていた。


 そして、その女性の前で兄さまは、小さくなってしまっている。ときどき、「スマン」とか、「べつに惚気てたわけじゃ」とか言いながら、なんとか弁解使用としているのだれど、『瀬戸の鬼姫』には通じないみたいだ。



 鬼姫様は、その綺麗な瞳をつり上げて怒っていた。たとえ屈強な武士でも、あんな気迫をぶつけられたら震え上がる違いない。


 私は、『瀬戸の鬼姫様』こと、『峰岸燈火』を静かに観察した。

 背丈は、兄さまの胸くらい。兄さまの身長が『178』くらいだから、もともとは小さくないのだろう。兄さまの傍にいるから、小さく見えるだけ。顔の造形は、母様のような女性と比べて、なんとなく親近感が湧く感じ(童顔?)。


 でも、その小さな(相対的に)体からは、にいさまを震え上がらせる程のオーラがみなぎっていた。


 それこそ、太陽のごとく。

 

 それこそ、全てを燃やし、命という命の輝きを蹂躙できる程の力が、燈火からは放たれていたーーー視線を、少し横にずらす。

 そこには、二人の女性。一人が「朝影里奈」という名でもう一人が「瀬戸神流」。



 


 里奈は、眠たげなまなざしで「速く行くよ〜」と促していた。

 わたしはお叱りを受けているらしい兄さまを残し、彼女の元へ。少し前髪が長いせいで遠目には分からなかったけれど、とても綺麗な人だ。

 顔立ちは端正で、母様みたい。けれど髪は短く肩でそろえられ、長髪だった母様とは、少しそこが違う。

 里奈は、自身の目を冷たくさせるような細いワイヤレスタイプの眼鏡をクイッと持ち上げながら、兄さまと燈火をやりとりをため息まじりに見つめていた。




……そして、その横では、「ケラケラ、学習しないね〜、あいつも」と笑う珍獣が一匹。里奈の横にいるせいだろうか、この神流という女性がバカにしか見えない。

 見た目は、ちょい悪系のギャルって所だろうか?



……一通り女性陣を見終わった後、私は今更ながら、あることを疑問に感じる。



(わたし、この人たちを知ってる……?)



 今日初めてあった人たちーーーの名を、なぜ私は知っているのだろう?



 くるりと視線を回転させ、兄さまの方を振り向く。すると、丁度自動ドアが開き、そこから現れた兄さまの友人ーーー「伊藤金森」と「坂石紀一」が、なにごとか叫びながら、兄さまに飛び蹴りをお見舞いするところだった。



 二人に遅れるカタチで、「兄さまの中では最も信頼のおける友人」である、菅原清が姿を現す。そして、「まじで勘弁してくれよ、東! おまえ、どこにいたん!?」と、反泣きですがりついていたーーーなにか、泣かなければならないようなことが、あの方にはあったのだろうか?




「? あれ、一人足りない?」


 私は、あることに気づく。

 ここには、兄さまを初めとして、燈火、里奈、神流、金森、坂石、清様の、「久遠栞」を除いた全員が集結していた。




「? ん〜栞って、だれ?」





 霞が掛かったように、栞というモノが一切が分からない……でも、いるはず。

 燈火がいるのに、栞がいないのはおかしいんだ。



 私は、ぐるっと玄関先を見渡す。でも、どこにも栞に該当する人物は見当たらない。

 視界に入るのは兄さまを怒鳴り散らす燈火と、彼女をなんとかなだめすかそうとする兄さま達男性陣だけ……


 ……たったひとりの女性に男4人がかりで掛かっているというのに、なぜ女一人懐柔できないのか。栞がいないのは気になるけれど、それよりもなんとなく、兄さまの情けなさが目について、嫌な気分になる。だって、「前の兄さま」は、もっと、聡明でーーー




「だから、スマンっていんじゃん!栞の方からも、なんか言ってやってくれよ!ほら、時間の無駄だしさ!」





 兄さまはもっと、聡明でーーー?

 ……栞の方からも?




 変なノイズが、わたしの視界を覆った。電波を受信できないテレビの砂嵐を目の中で見せられているみたい。



 一瞬、その不快さに、思わず目をつぶってしまう。すると、どうしたことか。


 たったそれだけのことで、嫌な間隔は消失し、もとの世界が私のもとに戻ってくる。



(もう〜、なんだったの……今の?)



 私は、目をぐりぐりしながら、再び顔を上げた。そして、「あっ」っと驚かされた。だって、先ほどまで誰もいなかったその空間にはーーーおそらく、さっきまでわたしが立っていた目の前の位置に、「まるで最初から」そこにいたかのような自然さで、「久遠栞」が笑って立っていたのだから。

 

 

 アホな話



 鳩にエサをあげないで下さいというのは、マジです。

 鳩は、結構凶暴。エサを少しやって、集まりすぎたハトから逃げようとしたら、襲われた。



 ハトって、ホバリングしてエサをとりにくるんです。あと、喧嘩するとき翼でものすごい相手を打つ。



 関係ないけど、次回はみんなで電車に乗ります。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ