第二章:無限想歌ー深ー始点回帰・世界の始まり:すべての始まり:アイシュバルツ
TiPs~楽園の定義:始まりに至る者:始祖・アイシュバルツ
私を含めた幾らかの者が、世界への始点へと到達した。つまりは、楽園---天国の在りかへと。
そして、自身が、自らその楽園を去ったという、確固たる事実へと---たどり着いた。
「天国への帰還を望むか?真にそれを望むなら、今すぐ成せば良い。この世界は引き留めはしないはずだ」
到達者の一人は、<神の施行をトレース>するという大義のもとに、一つのプログラムに小さな箱庭を与えた。我らが存在する世界に比べればはるかに矮小な世界ではあったが、間違いなく、そのプログラムは、その箱庭の神であり---その箱庭の全てを、意のままに操ることが出来た。その結果、そのプログラムは逃走した。与えられた、自身の箱庭---楽園を捨て、外の世界、、、我々の世界へと。
「RENGEが、答えだろう。あれ以外は全てが自死---機能停止を選んだ。ならば、我々が自身の天国へ到達したところで結果は変わらん。獄中死が関の山だ、あるいは、この天国に---戻れれば良いがな。この天国も、もう保たない」
真実にたどり着いた技術者は、ただの苦笑いを浮かべた。とどのつまり、行き詰まりだったのだ。天国は、天獄っであり、それ以上でもそれ以下でも無かった。
どの世界もーーーどの天国も、矛盾を抱えていた。それが、魂の根源だった。それが、縁だった。
ゆえに、我々は---悪意と、、、