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4/8

大人気アイドルは怖い

4話です

「死ねっ!死ねっ!死ねっ!死ねっ!」


あのぼったくり店を出て、悪い奴(戦えそうな奴)を探すために30分くらい怪しそうな場所をうろうろとしていると、少し離れた場所から暴言を吐く女の声が聞こえてきた。


「これは相当イライラしてそうだな」


耳を魔力で強化していると普通は聞こえない距離でも声は聞こえる。


俺はバレないように気配を消し、声の元に近づいた。


「ハハハッ!死ねっ!死ねっ!死ねっ!」


そして現場に到着すると黒髪の女が甲高い声で笑い、暴言を吐きながら誰かの顔を何度も殴っていた。


こりゃー酷い。

くくくっ。


でも面白そうな場面だな!


俺は興味津々。

笑った。


「おーい、あんた頭大丈夫か?」


人の顔を暴言吐きながら何度も殴る奴は頭がおかしい!


「!?」


俺が声を掛けると女は殴るのを辞めて、慌てるように俺の方に顔を向けた。

少し離れている

暗くてよく顔は見えない。


「いいパンチだったぜ!あんた!」


俺はグッと親指を立てる。


「・・・あんたいつからそこにいたの?」


折角褒めたのに無視かよ。

いいけど。


「えー?今さっきくらい?」


「おかしいな?ここは人が誰一人来ないスポットなんだけど」


「いやあんたがいるじゃん。あとそこに倒れてる奴」


「それに私一応周りに誰か来ないか警戒してたんだけどな~」


「殴るのに夢中になってただけだろ」


う~ん会話が成立してないような。

相当な馬鹿だな。


「まあいいか。見られたものは仕方ない。

その言い方的にあんた?私がこいつ殴ってたの見てたんでしょ?」


「暴言もばっちり聞こえたぜ!」


「あんた私が誰か知ってる?」


何だいきなり。

知るかよ。


「え?ヤクザとか?」


「全然違う」


「って言われても、そもそも顔が見えないからな~。

え?もしかして有名人っすか?」


「超が付くけど、まあそんなとこ。折角だから見せてあげる」


すると女は俺に近づいて来た。


「お~~」


顔が見えた。

美人だ。

驚くほどの。

しかも身長も高い。

170くらいか?

でも


「だれ?」


芸能人か?


「え!?うそ!?私のこと知らないの!?

今の時代誰でも知ってるでしょ!

私と会ったら全員泣いて喜ぶのに!」


「全員はないだろ。俺泣いてないし。

で誰っすか?」


「はあ~。今日本で1番人気のアイドル”高徳愛”(たかとくあい)”」


「まじ!?

アイドルかぁ~こんな時代にもアイドルっているんだな」


流石に嘘くさいな。

アイドルってあんな暴言吐かねぇだろ。


「こんな時代だから必要なの。

信じられないなら、ほら」


俺が疑っていると、女はスマホを俺に見せてきた。


「・・マジだったか」


そこにはこいつのアイドルとしての記事がいくつも書かれていた。

記事を軽く読んだが、マジで日本1人気らしい。

圧倒的人気を誇っている。


ファン見る目ないな。


「これで信じたでしょ。サイン欲しい?」


「別にいらない。

アイドルってあんなに暴言吐くんだな。暴力も酷かったし」


「まあ楽しいから。特に人殴るの」


そんな笑顔で言われても。

サイコパスかな?


「こっっわ!これが裏の顔か。

まあそんなことはどうでもいいか。

それでどうしたいのあんた?こんなこと教えて」


「え?別に。私のこと知らないなんて可哀想だから教えてあげただけだけど」


凄い自信!

見習いたいな!


「へぇ~ありがとう?」


「別にお礼なんて言わなくていいから。どうせあんたここで私に殺されて死ぬから。その顔面ボコボコにされて」


クスクスと笑いながらアイドルは突然とんでもないことを言ってきた。


「え?なんで?」


「なんでって・・

大人気アイドルの私が暴言吐きながら他人の顔を殴ってる所をあんたが見たからでしょ」


呆れた顔でアイドルは言う。


「なんで見ただけで殺されなきゃいけんの俺?」


「さっきスマホで見せたでしょ?私は清純派アイドルとして活躍してるの。あんな所見られてネットで拡散されたら溜まったもんじゃないの。だから口封じでね」


「俺が言っても誰も信じないだろ」


「噂になるだけで私は嫌なの。特に本当のことは」


「そもそも俺あんたがアイドルって知らなかったんだけど。

最初顔も見えてなかったし。

っていうか全部あんたから教えたんだろ!」


「私のせいにしてるの?呆れた。

あんたが嘘付いてる可能性もあるでしょ?私のこと知らない人の方が圧倒的に少ないんだから。

それに声だけで私が高徳愛って気が付くファンもいるの。

あんたもホントは分かってたでしょ?私が誰か」


「知らんかったけどな~。

マジで殺すの俺のこと?」


「うん!」


満面の笑みで女は頷く。


「まじか~」


「まじまじ!」


「俺の死体どうすんの?」


「その辺に放置かな?」


「あんた捕まってアイドル活動できなくなるぞ」


「そこは大丈夫!今の時代死体の1つや2つ普通だから。すでに1体あるしね!」


アイドルはグッと親指を立てる。


なんかむかつくな。


だけど

どうやらマジらしい。

戦闘になっても俺に勝てる自信があるらしいが。

でもどうすっかな~。

戦闘になるのは嬉しいけど、今回は正直あまり乗り気じゃない。

アイドルがまともに戦えるはずがないからだ。絶対に弱い。戦ってもつまらんだろ。

一応俺よりは魔力量は多いけど、強さは魔力量だけじゃ決まらない。


「じゃあ殺される前に1つアイドルのあんたに質問したいことがあるんだけどいい?」


「質問?まあこれがあんたの最後の会話になるから特別に許してあげる」


ありがたい。

アイドルにどうしても質問したいことがあったんだ。


「”アイドルってうんこすんの?”」

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