第3話 現状把握
戦略シュミレーションゲームの中に転生、自身の能力と策略を駆使して聖域を制圧しろ
そんな謳い文句のゲームがあった。
そして、それは現実のこととなる。
さまざまな思惑の交差する世界で無事に戻れるのか
プレイヤー達のバトルが今始まる
翌朝、正樹は部屋をノックする音で目覚めた。
「マサキ様、おはようございます。朝食のご準備は出来ております。お召し変えのお手伝いは必要でしょうか?」
昨日のメイドの1人であろう声が聞こえた。
さすがに着替えるのを手伝ってもらうのは抵抗がある。
「自分でするので大丈夫です。直ぐに着替えますので」
そう言って断った。
メイドは承知しましたと言ってドアから離れた様子だった。
正樹は今後の戦略を立てるために必要な情報をアリア姫に集めてもらわなければならない。
朝食の時に聞けたらと思いながら着替えを手短に済まし、部屋を出た。
その先にはショートカットのメイド少女が1人ポツンと立っていた。
「お、おはようございます、マサキ様!」
少しどもりながら深くお辞儀をした。
先ほどのドア越しで話した声とは明らかに違うので別のメイドだろう。
「メイド長よりマサキ様を食堂までご案内する係を申し付けられました、リューイと申します、よろしくお願いいたします!」
リューイと名乗った少女はまた深々とお辞儀をした。
経験が浅いのかかなり緊張きているのがこちらまで伝わってくる。
「よろしくお願いします、そんなに緊張されるとこっちまで緊張しちゃうのでもっとリラックスしてほしい」
正樹は食堂までの道でいろいろ聞きたかったので、出来るだけ優しく声をかけた。
「はい!お気遣いありがとうございます!」
これは慣れるまで少し時間がかかりそうだと正樹は内心苦笑した。
食堂では、アリアが席について待っていた。
「おはようございます、マサキ様、お加減はいかがでしょうか?」
こちらに気付いてアリアは挨拶をした。
「おはようございます、あんな素晴らしいベッド寝れたのは初めての経験ですよ」
「では、朝食にいたしましょう」
食卓についているのはアリアと正樹のみで、執事っぽい人や将軍っぽい人、メイド達は横に立っているだけだった。
「あのー、アリア姫」
「マサキ様、アリアとお呼び下さい」
「アリア、他の人達は食べないの?」
「他の者はすでに食事は済ませていますので、ご安心下さい」
なんとなく、そういうものなんだと理解した。
食事済ませたあと、正樹はアリアに情報を収集を依頼した。
「もちろん、すでに集めております、午後の会議で提出させますので」
過去の召喚された者達も同様に情報を求めていたようで、ここまではスムーズに進んでいた。
午後の会議には、正樹とアリア、将軍グレイヤと執事兼内政文官のハンセルの4人で行うとのことだった。
「まず、国内の労働力、戦力、資金力等をまとめたものがこちらです」
ハンセルが細かく数字の書かれた紙を配った。
それを見た正樹に脳内で
(クエスト、内政確認を達成しました。以後ステータスにて、内政を確認できます)
と直接響いた。
正樹は予想はしていたものの、かなりびっくりしていた。
直接脳内に響くとは思っていなかったからだ。
「どうかしましたか?」
アリアに聞かれ、正樹は深呼吸して
「いや、大丈夫、それより他の国情報はありますか?」
「それに関しては私の方から」
グライヤが手を上げてから地図を広げた。
「我が国と友好的なのは妖精の国:シリオンパレスと龍族の国:龍騎連邦ですな」
エンデリオンは南端の国、東側の南から龍騎連邦とシリオンパレス、中立な獣人の国:ガンラン同盟。
西側の南から、鬼族の国:タレントーラ、悪魔の国:バルカルサス、不死の国:テンレンカと続く。
友好以外は敵対というわけではなく中立だった。
おそらくゲームの仕様なら人間の国の国力は最低ランク、このまま戦ってもほぼ勝ち目がない。
さて、ここはどう出るべきかと思案してたところ、アリアに話しかけられた。
「マサキ様、現状の我が国はどこにチカラを入れるべきでしょうか?」
正樹はうーんと唸ってから
「ここは正攻法で、まず、資金力を上げて下さい」
つづく




