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002 猫と寝ました。

 猫の瞳の色は多種多様と思われがちだが、基本五色だ。

 ブルー(空色や群青。白い子に多い)

 グリーン(シルバー色の毛を持つ子に多い)

 ヘーゼル(中央が薄いブラウンで外側に行くにしたがって、段々とグリーンになっていく)

 イエロー(金色。黒猫やサビ猫に多い)

 ブラウン(銅色。赤味を帯びた茶色。日本猫に多い)


 でもねーー


 腕の中の黒猫を見つめる。

 今は目を閉じているが、開いている時は真っ赤な瞳をしていた。

 深紅のルビー色。

 猫の瞳は宝石みたいに輝く、この子は七月の誕生石ルビーそのもの。

 ルビーって深い深い愛の色って言われている。


 そこまで考えて魔女はウフフと笑った。

 愛情は前世でも縁が無かったが、今世でも縁が無い。

 

 だって……。

 生まれてこの方、人は遠くから眺めるもので、触れたことがないのだから。


 独りぼっちだ。

 かれこれかれこれ十八年という歳月を生きているけれど、生まれた時も、育った時も、今もずっと独りぼっちです。

 ここまで筋金入りの独りぼっちは大分珍しいと思う。

 先ずは親がいない。


 普通はね……高確率で存在するものが親だと思うのだが……。

 気が付いた時はいなかったよね?

 影も形もないってレベルでいなかったわ。


 親がいないーー


 この事実をどうやって受け止めれば良いのだろう?


 魔女の生態系はそういうものなのだろうか?

 魔法から生まれた?

 …………。

 いや。

 何て言うか……。

 本当にどうなんだろう?


 不安を感じる事実として、生まれた時から魔女だった事だ。


 人間として生まれ。

 修行を積んで魔法を習得し。

 魔法使いになった。

 という流れではない。


 魔女は自分の片手を翳してみる。

 人間じゃない?

 魔女は魔女という独立した生態なのだろうか?

 人間のように男女から生まれるものではない?

 体付きはそっくりですけども………。

 翳した手をしげしげとみやる。


 そもそも魔女って性別的に女性になる。

 男の魔女っていない。

 魔男……。

 聞いたことないな……。

 というか全然違う意味で使う言葉だよね?

 それは間男か……。

 えーと……。

 つまりは?


 魔女の瞳は金色をしている。

 これは人間にはない色彩で。

 黒猫にはとてもメジャーな色だ。

 うーん………。


 黒猫。

 つまりーー


 魔女の色素は人間より猫に近いのだろうか……?

 そこまで考えて、腕の中の黒猫をギュッと抱く。

 もう逃がしません。

 同種同族と思って家族になってもらいます。


 十八年経って、初めて会った温もりだから。

 魔女は黒猫をぎゅぎゅぎゅっと抱くのです。





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