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妖精の隠れ家 プロローグ  作者: 天喰朧
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依頼1-2  捜索

 人が行き来が激しい街にバレンタインは辺りを見渡しモンローは目を回して依頼人である上原拓真の言う医療会社を捜してビル街をしらみ潰しに捜していた。

「はぁー、こうも似たビルがあると捜すのも一苦労だな」

「バレンちゃーん、待ってぇ~」

 バレンタインはモンローの歩く遅さに溜め息つきながら振り返るも置いていくと言わんばかりに先へと進む。

「えーっと……」

 立ち止まったバレンタインにやっと追い付くモンローは頬を膨らませながら不満そうにしていた。

「バレンちゃん、ヒドーい!ちょっとは待ってくれても良いじゃない」

「あのね、モンローさん時間がないの分かってる?」

「時間?」

 状況の分かっていないモンローに苛立ちながらもいつもの事だと冷静になろうとしていた。

「アイツの姉ちゃんは何を作って医療会社にリークしたのかはわからねぇけど、でも嫌な予感がするんだよ。今回の依頼」

 バレンタインの真剣な雰囲気を余所に『ふぅ~』と言わんばかりの顔でバレンタインの真剣な顔を見つめる。

 モンローの眼差しを無視して「行くぞと」ぼそりと行ってまたビルを見渡す。

 依頼人、上原の姉はどんな研究をその会社に売ったのか?モンローバレンタインはわからない事だらけの中医療会社捜し続けた。

 日が沈み綺麗な夕焼けが辺りのビルを照らし始めた頃バレンタインの体力も底をつきそうになっていた。

「たっくよぉー、医療会社だけの情報でどうやって捜せばいいんだよ……」

 そう言いつつ公園のベンチに経たり込むバレンタインはまた真剣な顔で考え込む。

 バレンタインが考え込んでいる横でモンローは公園でクレープの移動販売でクレープを買って幸せそうな顔しながらクレープを食べていた。

「モンロー!」

「バレンちゃんも一口食べる?」

 真剣になって捜しているこっちがバカらしくなるくらいの能天気さに呆れながらクレープを一口貰うバレンタインはモンローを見て煮詰まった頭を冷静した。

 スマホの着信音がなっているのに気付きバレンタインはスマホ確認すると自分のではない、横を見るとモンローのスマホが鳴っていた。

「はーーい、モンローで~す。あぁ、本当~ありがとう。それでそれで、うんうん」

 バレンタインは電話するモンローを横目で見ながらベンチの背もたれに寄り掛かる。

「ありがとうねー、義宗くん。助かった」

 バレンタインは寄り掛かっていたのを飛び起こしてモンローの方を凝視する。

「あの、モンローさん?さっきの電話は誰?」

「え、情報屋の義宗くんだよ」

 バレンタインはモンローの行動に項垂れた。何故なら情報屋、義宗は高額な金額を請求するとんでもないヤツだからだ。

「モンロー!!なんでアイツの情報買うだよー、いくらだ?!いくら払うつもりだ?」

 キョトンとした顔するモンローにバレンタインはデコとデコが付く近距離で金額を問い質す。

「え、金額?」

「そうだよ、情報料いくらだ?30万か?40万?」

 えーっと顔しながら頬に人差し指を添えてながら考え込むモンローに歯ぎしりせんばかりに苛立つバレンタインは情報料聞いて呆気に取られた。

「だから私の手料理食べたいって言うからいいよって」

「それが情報料?」

「多分」

 なんと言うことでしょう。どんな情報もその情報屋が独断と偏見で金額を決めてしまうからと何処のマフィアも政界も情報が欲しい警察も皆その情報屋に胡麻をすっていると言うのにこの女は金ではなく手料理が情報料だと言う。

あのスケベ野郎、モンローの料理食って死ねと思うバレンタインだったがモンローの前では言えないので言いたいことを飲み込み奥深くに鍵を付けて仕舞い込んだ。

「それで情報屋はなんて?」

「それがねー、上原くんのお姉さんは存在しないんだってー。変よね~」

 予想外の返答にバレンタインは困惑し始める。存在しない姉を探せとはどういう事なのか、答えは一つだ。上原拓真は何か隠していると言うことだ。

「それで怪しい動きをしている医療会社はわかったのか?」

「一つだけ」

「じゃ、その会社に乗り込みますか!」

 そう言いながら立ち上がるバレンタインと慌てて残りのクレープを食べるモンロー。

 チラリと医療会社に目向けると白のバンが会社に入っていくの見て吸い寄せられるように白のバンの方へ歩いて行った。

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