こんぷりーとだよ!
「アラタ、聞いたか?」
「ん? 聞いてないよ」
「一年が、あのコナンの連中をやったそうだ」
「ふーん」
「あまり興味がなさそうだな」
「まーねー」
「おいおい、お前にも関係があるかもしれないんだぞ」
「どーせ、テツオのおきにーでしょ」
「そうだぜ。あいつがやったみたいだな」
「その、ジョージィ? そんなにすごいよーには見えなかったからなー」
「今回ばかりはアラタの目が間違っていたと思うぜ」
「そーかなー、と、よっと」
「お、おい、そっちは壁だぞ」
「んー?」
「何でお前は塀の上を逆立ちで歩いているんだよ」
「んー、気分?」
「たく、で、どうなんだ?」
「何がー?」
「お前が出した条件が一年でトップを取れ、だろ? もう認めても良いんじゃあないか?」
「そうかなー」
「そうだぜ」
「そうかなー」
「そうだっつぅの」
「まだ判断するには早いと思うなー」
「俺は認めても良いと思うぜ」
「そうかなー」
「そうだっつぅの」
「だらぁ」
「じゃあ、聞くけどさ。アレが四面楚歌に入れるレベルだと思う?」
「いや、それは……」
「それが答えじゃん」
「いや、確かにそうだけどよぉ。もう少し長い目で見てやれよ」
「テツオ、本気で言ってる?」
「あ、い、いや、すまん」
「託されたさー、四面楚歌にはヌルいのはいらないの。それでレベルが落ちるくらいならしょーすーせーえーでいいの」
「あ、ああ。そうだったよ。俺が悪かった」
「テツオもさ、クラウンを取ったからヌルくなったの?」
「いや、すまん。そうだった」
「クラウンはつーかてんでしょ」
「あ、ああ」
「コナンとか坊ちゃん高の相手をしてる暇はないの」
「あ、ああ、そうだったな。あの程度なら一年にでも任せておけば良い。そうだったな」
「んがぁ」
「そうそう」
「だけどな、これで来ると思うぜ」
「その、ジョーイくん?」
「上路だろ」
「え?」
「あー、まぁいいよ。その上路だよ。アラタの評価がどうであれ、挑んでくるだろ」
「だ」
「ふーん」
「だからよ、今がどうであれ、相手をしてやれよ」
「ふーん」
「だからよぉ、お前に憧れて来たようなヤツだぜ」
「そこなんだよなー」
「何も悪いことないだろ」
「こーじょーしんは必要だよ、うん」
「それ、お前の師匠の真似かよ」
「師匠の師匠らしいよ、まったく、困ったもんだーぜー」
「困ってないだろ」
「そーそー」
「たくよぉ。こんな適当なのが」
「てきとうなのが?」
「なんでもねぇよ」
「そっかー」
「そうだよ」
「そっかー」
「ああ、そうだよ!」
「しかし、暇だよね」
「俺は暇じゃねえよ」
「そがっ」
「暇だよー」
「暇なのはお前だからだろうが」
「そう?」
「そうだよ」
「で、こいつら何だったかな」
「ライジンのヤツらだろうが。あー、くそ、何で俺一人でよぉ。アラタ、お前も降りてきて手伝え!」
「あー、手が痺れてきた」
「だったら、降りてこい!」
「えー、じゅーじゅーの半分こじゃん」
「お前なぁ、コイツら意外とやるぞ」
「ライジンなんて沢山ありそうな名前を名乗ってる雑魚なのに? 強い雷神さんに悪いと思わないのかな」
「な、何だよ、コイツら……」
「たった二人で……」
「おら、お前らでラストだ」
「おー、これでこんぷりーとだね!」




