日常6 先生の飴
一粒の飴玉
目が覚める。意識ははっきりしない
目が覚めた場所は保健室のベッドの上だった
保険の先生の目つきが異様だ、どうかしたのだろうか?
自分の身体を確認すると、右脚の太ももに少し違和感を感じる
触ってみるとどうやら布?紙?のような物が巻かれているようだ
触るとじわじわと痛みが来た。多分血が出たんだろう
声を出す力は出ないが、いつものように身体だけはどうにかして起こす
身体が軽くなってきたおかげか、起こすための力が少なくて済むのがいい点だ
起きると、先生がすごい表情でこちらを見て、話しかけてきた
「枯葉ちゃん起きたのね!大丈夫なのその身体は!?どうして先生に相談しなかったの!?」
正直言っている意味がわからなかった
身体は動くから大丈夫だし、先生に相談するようなことなど一つもなかったからだ
「相談...?なんの事ですか?大丈夫と言われても身体は普通ですし...」
そう言うと、先生は目から水を出し始めた
先生は今痛いのだろうか?よく分からなかったし、とりあえず授業を受けないといけないので
ベッドから降りる。久しぶりのベッドはふかふかしていて気持ちよく、降りたくなかったが
しないといけない物はしないといけないので降りた
すると先生が急に腕を掴んできた
「だめ、ここで大人しくしていなさい」
「どうしてですか?」
「...どうしてもよ。」
そういうと私をベッドの所に連れて行き、座らせた
その後先生が先生の机の中を漁り始めて、一つの石みたいな硬そうだけど綺麗な物をくれた
「これはなんですか?」
「飴よ。今はこれしかなかったの。ごめんね」
謝られる理由がよく分からなかったが、とりあえず受け取った
「......」
どうすればいいのか分からずに飴という物を眺めていると、先生が言った
「もしかして...飴を知らないの?」
「はい」
正直始めて見る物だからどうすればいいのか分からない
「こうやって、口の中に入れて舐めるのよ」
と言い、先生は飴を口の中に入れてもぐもぐしだした
「.......」
真似して飴を口の中に入れると、甘い味と、不思議な...あれは果物とかのかな
果物みたいな味がして、美味しかった
枯葉が飴を気に入った始まり