表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
871/2045

Act8-73 愛娘からのパパ遊びに傷つく俺です。

 本日十七話目です。

 恋香のせいで変な空気になってしまったよ。


 本当にあいつなんなの?


 あいつこそ、そういうところだと思うのは俺だけですか?


 ……まぁ、あの脳内ピンクのことはいいや。


 何度呼び掛けても、一切返事をしないからね。


 ご丁寧なことに「私は現在眠っています。ご用のある方は、ピーという発信音のあとにお名前とご用件をお願いします」とかいう機械音を用意してくれていましたよ。


 本当にあいつは、変なところで凝っているよね。


 まぁ、そういうところは面白いよ?


 でもその細やかさをもっと俺にも発揮してくれませんかね?


 なんで変なことに全力なのよ、あの脳内ピンクはさ。


 ……そういうところも恋香らしいけどね?


 本当に困った妹をもったもんだぜ。


「……あの変態チックな妹ちゃんはなんなの?」


 ジズ様が非常に困惑した声を漏らされました。


 ただ、それを聞かれても俺には答えようがないのですよ。


 俺の別側面が意思を持った存在、なのかな?


 でもそれだと俺はあれくらい変態だと言うことになる。


 それだけは断じて認められん!


 俺はあんな変態じゃねぇーし!


 けどそれ以外でなんと説明すればいいんだろうか?


 おのれ、恋香め! こんなところでも爆弾を用意してくれてやがって! 俺になんの恨みがあるんだよ!?


「あれはですね」


「パパの本性なの」


「妹ちゃんの本性?」


 なんて説明しようかと考えていたら、シリウスがまさかの一言を。


 えっと、シリウスちゃんや?


 なぜにパパの威厳をご臨終させようとするのかな?


 パパは意味がわからないんだけど?


 そもそもあんな本性のパパなんて嫌でしょう? 


 キモいとかキショいとかウザいとか言って、パパに特大ダメージを与えるよね?


「パパはもともとキモくて、キショくて、ウザいからあんまり変わらないよ?」


 ……パパ、飛び降りたいの。


 娘にここまで言われたら、人生からテイクオフしないとダメだよね?


 ふふふ、俺はもう迷わないぜ。


「カレンちゃん。幸せにしてくれるって嘘だったの?」


 あのバルコニーへと向かおうとした俺に、モーレが服の裾を掴んで止めてくれた。


 そうだった。


 俺はモーレをほかの嫁たち同様に幸せにするんだ。


 だからまだ死ねない!


「……キリって顔をする場面が間違っている気がするの」


 シリウスが呆れている。


 だが些事よ!


 いま大事なのはだ。シリウスのパパ遊びに耐えることなのだから!


「むぅ。パパのくせに」


 ぷくっと頬膨らませて不満げなシリウス。ふふふ、そんなかわいい顔をしてもパパは動じないぜ?


 あとでハグからのキス十連発だ!


「うぇ~。地獄(アルカトラ)なの」


「……地味にパパにダメージを与えようとするのはやめてくれないかい、シリウスちゃんや?」


 地獄とか失礼じゃない?


 いくらパパ遊びのためとはいえ、失礼じゃないかな?


 でも実際には言えない俺。年頃の娘を持つパパは辛いよ。


「ふぅん。妹ちゃんの本性はああなんだぁ~? じゃあお姉ちゃんも本性を──」


「あ、そういうのはいいんで」


「お姉ちゃんに対して辛辣すぎだよ~」


 ジズ様が不満げに頬を膨らます。かわいいけど、シリウスほどじゃないね。うん、というわけで問題はない!


「はぁ~。本当に親バカさんだねぇ~」


 おかしそうに笑うジズ様は、言葉とは裏腹に怒ってはいないようだった。


 俺もジズ様と同じくらいなストロングハートが欲しいなとつい思ってしまった。


 その後、恋香のことを話している間に、すっかりと遅くなってしまったので、「清風殿」に泊まらせてもらうことになった。


「ふふふ~、寝たところを。ふふふ~」


 ……若干身の危険を感じることをジズ様は言っていた。


 こうして「清風殿」での一夜は始まった。

 続きは十七時になります。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ