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Act7-63 エレベーター

 遅くなりました。

 それと申し訳ないのですが、風邪をひいてしまったので、しばらくは一話の分量が半分くらいになります。

 申し訳ないです。

 廃棄場の出口。


 出口と言うから、てっきり隠し通路のようなものを想像していたのだけど、「そこ」は隠し通路なんてものではなかった。


「えっと、これは?」


「大きな筒ですねぇ~」


 そう、目の前にあるのはサラさん的に言えば、「大きな筒」なんだ。見上げても天井が見えないほどに大きく、そして高い筒。この世界ではおよそ見かけることのない存在だった。


 でもその存在を俺は知っている。「このタイプ」のものはあまり見慣れていないけれど、一般的に流通しているものとは違い、ホテルや高級マンションのロビーにあるタイプだね。


「これはエレベーターと言うものだ、奥方。息女はご存知であるな?」


「えれべーたー、ですかぁ?」


「ええ、このタイプのものはあまり使ったことはありませんけれど、基本的な操作は同じですかね?」


「息女の世界のことは我にはわからぬが、概ね合っているとは思う」


 たしかに俺の世界をドラームスさんは知らないのだから、基本的な使い方と言ってもわからないとしか言いようがないだろうね。


 だけどエレベーターであれば、使い方は基本的には同じだ。カードキーを読み込まないといけないタイプもあるけれど、たぶんその心配はいらないと思う。


 カードキーがいるのであれば、ドラームスさんがわざわざ俺たちをここまで連れて来る理由はない。


 カードキーのいらないタイプのものか、もしくはドラームスさんがカードキーを持っているかってことだと思う。でなければ連れてきたとしても意味はないもの。


「カードキーはいらないタイプで?」


「是。息女と奥方が乗り込めばすぐに起動する。後は地上まで上がってくれる」


「階数の指定もいらないんですか?」


「是。これは単純に上とこことを結ぶだけ。ほかに停まる階はない。ゆえに扉が閉まり次第、地上まで連れて行ってくれる」


「なるほど」


 たしかに地上と廃棄場以外にこのエレベーターが停まる階なんてものは存在するとは思えない。であれば、わざわざ階数の指定なんてする意味はないか。


「ドラームスさんと「旦那様」が仰っていることが全然わかりませんねぇ~」


 首を傾げながら、理解できないと顔に書いたサラさんが言う。目に見えない大きなクエッションマークが見えるようだ。


「簡単に言えば、あれに乗り込めば、ノンストップで地上まで連れて行ってくれるってことだよ」


「この筒がですかぁ~?」


「うん。自動的にウィーンって」


「ウィーン?」


「うん。ウィーンって」


 自分で言っておいてなんだから、ひどく知能指数が低い会話だった。


 でもわかりやすく言うとこうなっちゃうんだよなぁ。


 現代の利器って科学文明が発達していない世界で説明するのってかなり難しいなぁ。


 どう説明すればいいのか、さっぱりだよ。モーターがどうのこうのと言っても理解できないだろうし。


 うん、これ以上の説明は無理です。はい。


「いまいちわかりませんけれどぉ~、とにかくこれに乗ればいいんですよねぇ~?」


「うん。それで自動的に連れて行って──」


 くれる。そう言おうとした。けれどそれよりも早く停まっていたはずのエレベーターが急に動き始めたんだ。

 半分だとあっさりと終わっちゃいますね←汗

 

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