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Act4‐26 胸なんて嫌いだもん!(Byカレン

 本日三話目です。

 個人的にセーフなお話です。

 たぶん、問題ないのかな?←首傾げ

 ゴンさんの背中に乗って、空を飛ぶ。


 わずかに緑が茂る大地ではあるけれど、人の脚だけで進むのは適していないとゴンさんが言ったので、こうして空を飛んでいた。


 プライドさんはキーやんの背中に乗っての移動だった。


 不思議とプライドさんの口数が減っている。黙って虚空を見つめたままだった。


 なにかしてしまったのかな、と思ったけれど、身に覚えがない。


 強いて言えば、カルディアが来てから急に口数が減ったとのことだった。


 カルディア自身に尋ねてみたけれど、陛下とは会ったことなんてないと言っていた。


 カルディアが原因ではないんだと思う。


 カルディアに原因があるとすれば、カルディアに身に覚えがあるはずだ。


 でもカルディアには身に覚えはないみたいだった。


 嘘を吐いているという可能性はあるだろうけれど、俺に嘘を吐いたって意味はない。


 それにだ。仮にカルディアがプライドさんを狙う刺客だったとしても、カルディアは俺と同じくらいの強さだ。


 別に自慢するつもりはないけれど、俺と同じくらいってことはBランクの魔物までであれば、互角に戦えるレベルのはず。


 でもBランクと互角に戦える程度では、プライドさんには勝てない。


 なにせプライドさんは、魔竜バアルをAランクの魔物を瞬殺したレアと同格の存在だ。


 いまの俺ではAランクの魔物には勝てない。


 俺と同じくらいに強いカルディアも勝てないってことになる。


 そんなことはカルディアどころか、刺客を放った大元だってわかっているはずだ。


 ということはカルディアは刺客ではないんだと思う。


 あくまでもなんの確証もないことだし、俺個人の気持ちが混じってしまっているけれど、それでも大きく間違ってはいないと思いたい。それにさ──。


「くぅん。そっか、そっちの胸の大きなお姉さんが蛇王さまなんだ。どうりでめちゃくちゃに強いと思ったよ」


 カルディアは尻尾を振りながら、レアに話しかけていた。


 その姿は刺客というよりも、元気なわん娘であり、とてもではないけれど、プライドさんの命を狙う刺客だとは思えない。それさえも演技だと言われたら、それこそ俺は人のことを信じられなくなりそうだよ。


「ふふふ、いまは蛇王ではなく「レア」と呼んでくれるとありがたいですね、カルディアちゃん」


「ああ、そっか。「七王」さまなのを気づかれたらいけないよね。うん、わかったよ、レアさま」


 カルディアは俺に抱き着きながら、挙手している。とてもかわいらしいんだけどね? その言い方は怒られるかもしれないよ?


 まぁ、レアはアルトリアとは違って、先輩風を吹かせるタイプではないから、気にしないとは思うけどね。


「カルディアちゃんは、シリウスちゃんにそっくりですねぇ。すごくかわいいです」


 ニコニコと笑うレア。どうやらカルディアとシリウスを重ねてしまって、怒るに怒れないのかもしれない。どちらにしろ、血を見るような展開にならなくて安心です。


「それにしても意外だね」


「なにがです?」


「「旦那さま」って一般人なんだよね? なのになんで「七王」の一角たるレアさまをお嫁さんにできたのかな? 普通お嫁さんにしたくてもできないよね? そもそもどうやったら「七王」と知り合えるの? 私、ぜんぜんわからないよ」


 カルディアは不思議そうに首を傾げていた。


 うん、カルディアの意見も尤もだね。


 なにせ俺自身なんでこんなことになったのかさえもわかっていないもの。


 というか信じられないという方が正しいかな? 正直自分でもなにこの奇跡って思うもん。


 でも現実的にレアは俺の嫁になっている。単純に一度抱いたってだけではある。でも一度抱いたのであれば、きちんと責任は取るべきだと思うんだよね。


 抱いたら、はいそれまでよ、というのは最低すぎる。


 まぁ、いまの時点で十分に最低なんだけどね、俺ってば。


 昨日だってアルトリアが来なければ、プーレを抱いていた。プーレを穢していた。


 抱くのは希望だけでいいと思っているくせに、ほかの女の子を抱こうとしてしまっていた。


 ひどい罪悪感だ。希望があまり気にしていないのが救いではあるけれど、褒められた内容ではないことだけはたしかだった。


「「旦那さま」? どうかしたの? お腹痛い?」


 カルディアが心配そうに俺を見つめている。気にしなくてもいいという意味合いで頭を撫でてあげると、くぅんという鳴き声を上げてくれる。うん、レアの言う通りだ。たしかにシリウスにそっくりだよ。


 だからなのかな。カルディアがやけに愛おしく感じられる。俺って本当にシリウスには弱いんだな。愛娘がかわいくないわけがないのだから、当然と言えば当然だけどね。


「別にそうじゃないよ。ただ、ちょっと、ね」



 ちらりと希望を見やる。希望はシリウスを抱っこしていた。抱っこしながら、まっすぐに空を見つめている。その姿になんて声をかければいいのかわからなかった。


 そもそもプーレのことだって俺は謝っていない。というか、どうやって謝ればいいのかがさっぱりだった。謝ってすむことなのかもわからない。希望がいまなにを考えているのかさえも俺にはわからなかった。


「……ふむふむ、「旦那さま」にとってノゾミが本命なのかな? 胸は私とそこまで変わらない。いや、ノゾミの方が大きいね。レアさまはそれ以上に大きいけれど。「旦那さま」ってば、おっぱい好きなの?」


 こてんと首を傾げるカルディア。……どうにも誤解があるようだね。俺は大きな胸は嫌いですよ? 見ていると、自分のなさっぷりに泣きそうになってしまうからね。


 まぁ、俺の嫁さんの半分が巨乳さんであることは事実です。


 もう半分アルトリアとプーレも巨乳さんではないけれど、それなりのサイズがある。


 どっちもキュートサイズくらいはあるかな? アルトリアはデンジャラスに近く、プーレは中間くらいかな? 


 カップサイズは同じだけど、実際のサイズは数センチほどの差はある。


 もっともサイズはアルトリアが上でも、弾力はプーレかな? 


 昨日風呂入っている際に抱きしめられた感触からして、プーレのブツは弾力に秀でているみたいだ。


 柔らかさは同じくらいで、艶やハリも同じくらいかな? 


 どちらも俺以上に大きいのだからやっていられませんよ。


 そんなわけで俺は大きな胸が嫌いです。


 むしろ俺のそれよりも大きなものはすべて嫌いです。そんな俺が胸好きだ? あるわけがないでしょうに。だって俺はこんなにも──。


「……それだけ熱弁を振るえる時点で、おっぱい好きだと思うな」


 カルディアがジト目で俺を見つめている。なにを言っているんだかと言ったんだけど、みんなを見てみればいいよと言われてしまったよ。


 みんなと言われてもなぁとあたりを見回すと、全員が頷いていた。ただし俺の意見にではなく、カルディアの意見に対してだったけど。


「……「旦那さま」、さすがにそこまで言われると否定はできないと思うのですよ」


 プーレが顔を赤くしながら言った。どうやらブツの弾力さに秀でていると言われて、恥ずかしがっているみたいだね。もしくは風呂での出来事を思い出して恥ずかしがっているのかな? 素直にかわいいです。


「そうですねぇ。「旦那さま」は胸が、それも大きな胸が大好きですから。実際夜伽の際も私をかわいがりながら、胸を何度も吸われておりましたし。妊娠もしていないのに、母乳が出そうになりましたもの」


 ぽっと頬を染めて、あの夜のことを口にしてくれるレア。いや、間違ってはいないよ? たしかに何度もしましたけどね? 否定できない。うん、否定できないのだけど、シリウスがいるから自重しよう?


「……「旦那さま」は私の胸が一番好きだと言っていただけましたよ。ええ、一番好きだと、ふふふ」


 影を背負いながらアルトリアがぶつぶつと呟いていた。正妻と言っても誰にも信じてもらえなくて、ダークサイドに堕ちかけているみたいだね。俺のせいっちゃせいだけど、そこまで気にしなくても──。


「気にします! 「旦那さま」の正妻はこのアルトリアなんですから!」


 しまいには涙目になって叫んでくれました。耳がキーンとしました。キーンって。でも悪いのは俺みたいだから、仕方がないのかな?


「……香恋が胸好きなのは昔からだよ。私の胸がこんなにも大きいのは、そのバカが昔から胸を揉んだからだもん。やめてって言っても聞いてくれないし。無視していると際限なく揉んでくるから、始末に負えなかったもの」


 最後に希望が言う。相変らず俺の方を見ないままだ。


 でもよくよく見てみると希望の耳は真っ赤に染まっている。


 在りし日のことを思い出しているのかな? 


 あの頃の希望は年相応なブツの持ち主だったけど、途中で加速したもんね。


 誰のせいか? そんなの俺に決まっているじゃんか。


 むしろ俺以外にいたら、そいつ生きていないよ? 


 というか生かしておかない。人の女の胸を汚すなんざいい度胸だものね。


「わたしは、ノゾミままのも、まま上のも、レアままのも、プーレままの胸も全部好きだ! わぅわぅ!」


「シリウス、シリウス。カルディアままのは?」


「カルディアままのはまだわからないの。触っていないもん」


「あ、そうだね。じゃあ、どうぞ」


 シリウスは申し訳なさそうな顔をしていた。たしかにまだカルディアのは触っていないからわからないよね。


 こればかりはシリウスは悪くない。というか気にすることはないと言おうとしたのだけど、カルディアはシリウスに近づくと、胸元を露わにした。


 シリウスが目を輝かせて、カルディアの胸に飛び込んだ。


 わぅわぅと鳴きながら顔をこすりつけている。なんて羨まし、じゃなく、なんてことをしているのやら。


「こ、こらシリウス! いきなり女性の胸に飛び込んじゃ」


「……でもカルディアままがいいって言ったの」


 声を大きくして叱ると、シリウスは体をびくんと震わせて、涙目になってしまう。く、か、かわいい。いやさ、そうじゃない! そうじゃないよ、俺!?


「大丈夫、私は気にしていないよ、「旦那さま」」


「い、いやそういう問題では」


「娘が甘えてくれているんだもの。気にすることじゃないよ」


 そう言ってシリウスを撫でるカルディア。シリウスは嬉しそうに「わぅ」と鳴いて、再び顔をこすりつけていく。とても幸せそうだ。


「……「旦那さま」」


 なぜだろう。背中が震える。俺いまなにもしていないのに、なんでこんなにも背中が震えるのかな?


「首都に着いたら、お話があります。主にシリウスちゃんの教育に悪いことをよくされることに対して。よろしいですね?」


 アルトリアが笑っている。笑いながらも怒っているのは明らかだ。だってこめかみに青筋が。……暗がりに連れ込まれて吸血ですね。わかります。


「シリウス。カルディアままの胸は好き?」


「わぅ! カルディアままのお胸、一番ふかふかしているの!」


 未来が決まってしまった俺に対して、シリウスはとても優しく頭を撫でられつつ、カルディアの胸を堪能していた。この差はいったいなんだろう。そう思わずにはいられなかった。


 とにかくそうして俺たちはようやくこの国の首都である「プライド」へと向かって行ったんだ。

 誰がどう考えても胸が好きな香恋さん。無自覚って怖いわ←しみじみ

 続きは十二時になります。

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