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Act2-10 時季外れ? そんなものは知りませんよ

本日七話目です。

今回はサービス回かな?

文章でサービス回とかあるのかというツッコミはスルーします←ヲイ

 日が暮れた砂浜に、人はまばらだった。


 いないわけじゃないけれど、ピークは昼頃だし、朝早くから来ているのであれば、もうとっくにホテルに戻っているだろうから、人がいないのはあたり前だった。これから海水の温度下がる一方だからね。


 実際残っている人たちは、水着ではなく服を着ていた。


 若干薄めの服ではあるけれど、水着よりかは温かいものだ。


 どう見ても今日の海水浴は終わりだろう。


 夜の海はホテルに一度帰ったあとでも堪能できるのだから、わざわざ水着のまま、夜まで海にいる意味はないもの。


「この世界にも水着ってあるんだね」


 しかしこの世界にも水着があるとは思っていなかった。


 いまの時間だと数はあまり多くないが、水着のお姉さんがいる。


 単独の人は当然いない。いたら逆にすごいよね。


 なにせ観光地にひとりで来ているってことだもの。


 いないわけじゃないだろうけれど、少数派だろうし、たいていは下見に来たって人だと思う。


 たいていは連れの人や何人かの友達とグループで来ている。


 おひとりさまかと思う人もいるけれど、家族や恋人から一時的に離れているって人だった。


 単独の人はいない。いてもすでにホテルに戻っているはず。


 いくら下見でもひとりで何時間も浜辺にはいたくないだろうし。


 グループでの楽しそうな声を聞きながら、ってなんの苦行かって話だもんなぁ。


 かく言う俺もいまはおひとりさまっぽくなっているが、嫁と娘と友人待ちである。


 娘であるシリウスが海に入らないから、水着だけは着たいと言い出して、そこからアルトリアとゴンさんまで水着を着ると言い出した。


 その結果俺はひとり浜辺で待つことになった。


 なんで俺だけなのかは実に簡単で、俺だけ水着がないからです。


 だってさ、俺みたいなちんちくりんの水着を見たいと言う奴がどこにいるよって話ですよ。


 俺だったらいらんと言うね。まず間違いなく言うね。だから水着など用意していない。


 だってさ水着なんて、しょせんは薄い布切れですよ?


 局部を隠すだけの布切れでしかないんですよ?


 そんなものにわざわざ金をかけるとか、わけわからん。


 まだ防具や武器に金をかけるべきだと思うね。


「……なんで女って奴は、着替えるだけで時間かかるかな」


 アルトリアたちはまだホテルから出てこない。


 ずいぶんと長く時間がかかっているみたいだ。


 どうして女性は着替えに時間をかけてしまうのやら。


 おまえも女だろうという声が聞こえてきそうだが、あえてスルーだ。体は女、心は半々、それが俺だ。


「ぱぱ上~」


 かわいい娘の声が聞こえてくる。


 振り向くのと同時に、腹に突っ込んでこられてしまった。


 いきなりだったから踏ん張れずに、尻餅をついてしまった。


 地味に痛いが娘のスキンシップなのだから大目に見るべきだ。


 むしろここで大目に見られなくて、なにがぱぱ上だ。


 少なくとも俺はぱぱ上だとは認めない。


 ……俺が俺を認めなくてどうするよと思われるだろうけれど、スルーしてください。


「ぱぱ上、シリウスの水着どう? かわいい?」


 いつものように尻尾をフルスロットルで振っていくシリウス。


 かわいいかどうかなんて聞くまでもないだろうに。


 ちなみにシリウスの水着は、フリル付きのワンピースだ。


 色は水色で、ちゃんと尻尾を出せるように穴が空いている。


 獣人の子供向けの水着のようだが、そんなことはどうでもいいと思うくらいに似合っていた。


「うん、かわいいよ、さすがは俺の娘」


「わぅ~!」


 抱きしめて頬ずりをしてあげると、シリウスは嬉しそうに鳴いた。


 ああ、もうなんでこの子はこんなにもかわいいかなぁ。


 ウルフ時代はオスだと思っていたし、ここまで慕ってくれているとは思っていなかったから、ぞんざいに扱っていた。


 いまはそれを後悔している。というか、当時の俺をぶん殴りたい気分だね。


 なんで俺はこんなにもかわいい愛娘をぞんざいに扱っていたのやら。当時の俺アホじゃないかな。


「シリウスくん~、いきなり駆けだしたら危ないですよぉ~?」


 ゴンさんが苦笑いする声が聞こえた。


 声の聞こえた方を見ると、そこにゴンさんがいた。


 ゴンさんはもぎたくなるほどの凶悪なブツをこれでもかと強調するような水着だった。


 ぶっちゃけあれだね。スリングショットって奴。


 どこの痴女だよと一瞬思ってしまったのは秘密だ。


 歩くたびにわさわさと弾んでいる。よくまぁぽろりをしないものだよ。なにかしらの魔法でも使っているのかな。


「わぅ~、ごめんなさい」


「ふふふ~、まぁカレンちゃんさんに褒めてほしかったのはわかっていますからぁ、そこまで落ち込まなくてもいいですよぉ~」


「それでもごめんなさい」


「本当にシリウスくんはいい子ですねぇ~。カレンちゃんさんとアルトリアちゃんさんの教育がいいからですかねぇ~」


「俺は特になにもしていないよ」


「そうですかぁ。まぁ、アルトリアちゃんさんがしっかりと教育しているのでしょうねぇ~。頼りになるまま上ですねぇ、シリウスくん」


「わぅ! まま上しっかり者だもん」


「そうですねぇ。ところでカレンちゃんさん?」


「なに?」


「私の水着はどうでしょうかぁ?」


「……痴女かと思った。シリウスの教育に悪いからやめてくれと思ったよ」


「そこまで言いますかぁ? じゃあ変えますかねぇ」


 正直なことを言うとゴンさんがため息を吐いて、水着を変えるとか言い出した。


 見たところゴンさんは荷物を持ってきているようには見えない。またホテルに戻るのかな。


「ホテルに戻るの?」


「いいえ~。この場で変えちゃうのですよぉ~。そぉれぇ~」


 ゴンさんが右手の人差し指をタクトのように振るった。


 なんだか昔の魔法少女っぽい仕草だった。


 なにそれと突っ込もうとするよりも早く、ゴンさんの水着が一瞬で切り替わった。


 スリングショットからいわゆる眼帯ビキニになる。


 スリングショットに比べれば普通だが、どちらにしても痴女っぽい雰囲気が出てしまうのはなんとも言い難いね。ゴンさんだしな。


「これならどうですぅ~?」


「あ、ああ、うん。それならまだいいかな? というかいまなにをしたのさ?」


「鱗をちょちょいと弄っただけですよぉ~」


「鱗?」


「はい、これもさっきのも私の鱗の一部なのですよぉ~」


「マジか」


 どうやらゴンさんの水着は鱗を変化させたもののようだ。


 鱗が変化すると水着になるなんて聞いたこともなかったけれど、ゴンさんが言うからにはたぶん本当のことなんだと思う。


「じゃあ普段の服も鱗なんだ?」


「そうですよぉ~。私の場合はなかなか合うサイズのものがありませんからねぇ~。それに人化の術を解除するたびに、いちいち脱ぐのは面倒ですからぁ」


「なるほど」


 たしかに人化の術を解くたびに、着ていた服を脱ぐのは面倒だろう。


 それに脱ぐ場所を探さなきゃいけない。人前で服を脱ぎ始める女性がいたら、それはどう考えても痴女だろうに。


 そういったものを避けるためには、鱗を服に変えるのが一番手っ取り早いというのは、納得できることだった。


「ドラゴンって便利だね」


「ふふふ~、魔物の中で最強ですからねぇ~」


 無駄に立派なブツを張りながら、ゴンさんが自慢げに笑った。


 なんだかんだと言って、ゴンさん自身もドラゴンであることを誇っているみたいだ。


 普段はそういうことを言わない人だから、わかりづらいけれど最強の種族としての誇りはちゃんとあるみたいだ。


 まぁ、ゴンさんのことは置いておくとして、ここからがメインだ。俺にとってのメインが残っている。


「ゴンさん、アルトリアは?」


「アルトリアちゃんさんならぁ~」


 ゴンさんが視線を逸らす。逸らした先には恥ずかしそうに隠れているアルトリアがいた。

ゴンさん=痴女。メイドラゴンのルコアさんをイメージしてくれればわかりやすいかも←ヲイ

続きは十八時です。

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