みないでよ!
「好きです。つきあって!」
顔が真っ赤になるのがわかる。だって、子供の頃から一緒に遊んできた中だったから一か八か勝負に出てみた。
「……お前、女と付き合ってるだろ?」
「違うわよ! 勝手についてくるだけよ!好きでもなんでもないんだ――」
「お姉様! 此処にいらっしゃったんですね! めぐみ探しちゃったんですよ!! こんあ男といないで一緒にかえりましょう? だってお姉さまは私のものだもの!」
噂の張本人が来て私は屋上でクラリとしてしまった。
(どいつもこいつもばか!)
「舞は付き合ってないっていってたけど?」
はぁ……休みを挟んだとはいえ、学校行きにくいなぁ。思い切って休んじゃうとか? ダメダメ! 将来に関わるもん。どうしようはぁ……。
「舞、起きなさーい! 早くしないと遅れるわよ? お風呂入るんでしょ? 沸かせておいたから、ちゃちゃっと入りなさい」
「……んん……すぅすぅ」
「舞!」
「ひゃい!」
私は夢の中で学校へ行きたくないと行っていたような気がするような……。
はぁ。お風呂行きましょうか!
何の入浴剤がイイかな。ミルクにしよう。
大きな鏡の前に立つ私は、お気に入りのTシャツを脱ぎ捨て、まるで大人顔負け。だって、この豊満な胸がこぼれ落ち、ぷるりという様は誰もが感嘆しうるだろう。そして、キュッとしまった下半身は腰がくびれていて胸以外の無駄な贅肉がない有様を語っていた。
そう、努力の結晶だ。まぁそのせいで特殊な娘達から熱い視線をあびているわけなのだけれど……。
「好きって難しい……ズル休みはできないし」
ついつぶやきが漏れてしまう。けれども咎める人は此処には誰もいない。言いたい放題だ。私の本音がポロリ。ミルクの入浴剤はお肌にも心にもいいけれど、本当の気持ちは癒してなんかくれない。
「好きなのになぁ。あー頭洗って体も洗おー」
女々しいと言われても良い。だって本気で好きだったんだもん。小さい頃から遊んでて、仲良くしてきて、高校だって頑張ってレベル合わせるために勉強したのに!
その間も手は動く。私が使っているのは、イノセンスというほんのり甘い香りのするボディソープ。そしてリモーというこれまたお気に入りのシャンプーとコンディショナー、リンス。髪の毛には人一倍気を使っている。サラサラじゃないと嫌だ! って思うの。このたおやかな髪には秘密があるのさ!
「はぁ、ばかぁ!!」
泣き言をたらたら言いながら体を洗う。
(ふぅ、さっぱり! 空元気だけど)
お風呂からあがり、まずは髪を丁寧に拭き、体はさーっと拭くと、自分の部屋に制服を置いてきたことに気付いた。
「もう! 髪の毛も整えたのに……あーもう!」
ダイニングを抜けて二階へ行こうとした時、リビングにいたのは、カワイイ私のペットのネオンとなんと『最愛の人」ヒロだった。
「きゃぁあああああ」
「お前は風呂上がりは裸なのか?」
「み、見ないでぇえ」
恥ずかしさのあまり私は、全力で階段を昇ると、いつもの二倍の速さで着替えた。そして鏡の前で『学校にバレない程度』に化粧をして完成!
それにしてもなんで今日いるのよ。もしかして、私の告白を受けに来てくれたとか? まさかね……。
噂じゃ村瀬さんのこと好きとかきいたし。思い切り過ぎたかなぁ。関係がこじれたら嫌だな。せっかくのゲーム相手いなくなっちゃうもん。
「お母さんどうして御坂を家にいれてるのよ!」
怒りを母さんへとぶつけると母さんは頭が痛そうにしていた。どうしたんだろう?
「母さん? どうしたの? 最近頭痛いこと多くない?」
「そんなことないわよ。あんたの大きな声が響いただけよ。全く。御坂くんもご飯食べてく?」
「はい!」
私はジト目で彼を見つつも、ご飯をよそってあげる。そして、何も言わず自分のをよそい席に着く。
「はい、ベーコンエッグに昨日の残りのブタの角煮」
あ、昨日美味しかったやつだ。ぅぅ。食べなきゃ。
朝はいっぱい、昼は普通。夜は少し。
ダイエットのこつはこれだ! 決して私が太ってるわけじゃないけど、体型を維持するには努力が必要だもの。
「舞、金曜――」
「気にしないで。豚の角煮美味しいから味わいなさいな。私も手伝ったんだから!」
そう言うと柔らかい豚の角煮を頬張る彼。
「あ、マジウメェこれ。お母様上手ですね。流石料理の天才!」
「ふふ、それ本当は舞が全部作ったのよ?」
「え!?」
「さぁ気にしない気にしない。食べよう」
「そうだな」
母さんはニコニコと私達をみて笑いながらもどこか違う感じがしてならない。いつもの優しいお母さんだけど、なんか病にかかってないと良いけど……。
「あ! もう学校の時間だ。母さん歯磨いてくる」
無視無視。恋心なんて捨てて次いこ次々。
「俺も歯ブラシくれないか?」
「下の取っ手の中に入ってるからなんでもいいわよ。全く」
歯磨くぐらいだったら食べないでよ! って思ったのは私だけ?
私とヒロは隅々まで磨きゆすぐ。歯磨き粉特有の清潔な匂いがする。さっぱり。
「荷物とってこいよ!」
「言われなくてもそうするわよ」
たったったーと階段を昇り、化粧ポーチからファンデとルージュを出し、化粧直しをして完成!
(よし。行こう!)
下に降りるとヒロはうるさく言うのだ。
「早く行かないと遅刻するだろ。早くしろよ。行くぞ?」
私と行くの!? なんでよ。
「村瀬さんがご機嫌斜めになるわよ。一人で行ってよ」
「あいつはあいつ。お前はお前。俺は俺。したいようにするんだ」
そう言いきると笑って手を差し出す。
私はその手を無視して玄関を出て歩き出してしまった。
「……」
「……」
道中何を話したら良いものかと悩んだ末がだんまりだった。ヒロも何もいわないし。どうせ村瀬さんの事考えてるんでしょ!
あー悔しいなぁ。私がもっと美人だったらなぁ。
「せんぱ~い、先輩ったら先輩! 瑠璃を無視しちゃいやですよぉ~」
いつの間にか妹なんだと語る、私の自称妹君がみえてきた。そして抱きついてくる。
「だから人前ではやめなさいっていっているでしょう?」
今、瑠璃の目が光った気がする。キラリと。悪いこと考えてるなぁ~。嫌だなぁ……。
「瑠璃と生徒会室で色んなこと!! 瑠璃と瑠璃と!」
「おチビちゃんにはわかってないようね。舞先輩は私のように情熱的な人が好きなのよ。ですよね先輩!」
いつも通りの毎日だった。
そう何故か私は女の子にモテる。女の子が次からへと私にアタックしては玉砕……させてごめんね。ヒロが好きなんだもん。
「好意はありがとう。でも私には決めた人がいるのよ? わかってくれる?」
いつもの地は出さず、可憐にエレガントに。
チョコやクッキーなどをたくさん貰って、私は身軽に動けなくなってしまった。助け舟を出してっくれたのが、ヒロだった。荷物を自主的に持ってくれてクラスルームまで行ってくれる。
その間やっぱり話は一切なく、でもそれが心地よかった。
タイトルがちょっと気に食わなかったので替えてみました。
ちょっと此の話はどう書いていこうか迷います。
結構すとれーとに迷わず各タイプなんですが、まよう
なんだろうなぁ。
好きなキャラを動かしたい!