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この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。

【詩集】 ちよ綴り

LITTLE JACKIE WANTS BE A STAR

作者: ちよ


リトルジャッキー  小さなジャッキー

リトルジャッキー  スターを夢見てる



富と名声を求め  明日を夢見る若者が

グレイハウンドバスから降りていく


小さなジャッキー

彼女もその1人


一斤のパンを一週間もたせ

毎日の食事も満足に買えない貧しい暮らし


残してきたママのために

小さなジャッキーは 期待に胸弾ませ戻れない道を往く


人生なんて気紛れなモノだとも知らずに


「 目を開くのよ、さもないと一生後悔するわ 」


行きずりの娼婦が彼女を冷やかす



リトルジャッキー スターになりたかったジャッキー

現実の壁は厚く 真っ直中で捕らえられ

何を諦めて 何を捨てていくのだろう

小さなジャッキー


大人になる前に叩き潰されて



タイムズスクエアで立ち竦む

ここで成功は望めるのか


「 みんなが成功するとは限らないのよ 」


あの時の娼婦の言葉が耳に残る

小さなダイナーの窓に映る姿は娼婦とダブって見えた


今日のオーディションも門前払い

街で佇む彼女にある男が躙り寄る

そいつは10ドルのお金も出さない男


「 NO ! 」


ジャッキーは 体を引き摺り駆け出した


「 知らない人からモノを貰っちゃいけません 」

「 危険だわ 逃げるのよ 」


小さなジャッキー

ママの言葉が痛いほど胸に沁みた

あの日の娼婦の言葉が鼓膜を震わせる


スターになりたかった小さなジャッキー

幸運の神様は素早くって

小さな彼女の掌では捕まえる事も叶わない

現実の真っ直中に捕らわれて

何もかも諦めざるを得なかった


小さなジャッキーのお話


輝くモノすべてがお金とは限らない

夢に惑わされても溺れ堕ちる

小さなジャッキー

まだ16歳だったジャッキー

汚い大人の世界はまだ見なくて良かったのよ



・・・そうよ ジャッキー

あなたを信じているわ

自分自身を信じていればきっと上手くいくのよ

私はあなたを信じているわ



リトルジャッキー  小さなジャッキー

コカの香りに身を包んで 鼻を鳴らし

鏡の世界で あの日のジャッキーに呟いてる


「 信じているわ きっといつか夢は叶うの

  ママだって迎えにいける日がきっと来るの・・・ 」


小さなジャッキー

スターになりたかったジャッキー


いつか見た夢を追いかけて空を飛んだ 


マジソンスクエアの石畳

砕け散った小さな身体

冷たい石のベットで

未来の姿を夢みたまま


ゆっくりおやすみ

かわいいジャッキー


LITTLE JACKIE

LITTLE LITTLE JACKIE

WANTS BE A STAR


WANTS BE A STAR・・・



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