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第87話

「アイツだよ、闇の少年」

そこに居たのは、少年と同じ姿をした。真っ黒の少年だった。

「アナタタチハ ナンデスカ?」

声も似ている。

しかし、違う所はある。

正反対の色と、正反対の性格だ。

「モウイインダヨ カノジョガ ユウショウシタンダ イマサラ ハイシャフッカツセンハ ヒツヨウナイヨ」

「イヤ ヒツヨウダ サンカシャニゲンショウガアラワレタシュンカン ハイシャフッカツセンハ オコナウ ソウイウ ルールダ」

「はぁ……闇サイドのくせに、ルールに忠実なのはどうなんだろうねぇ」

「アナタハ ハカセ アナタハナゼ ソチラニ ミカタヲ シテイルノデスカ?」

「簡単さ、私を研究者にしてくれたのはこっち、光サイドの少年だからな。恩を仇で返すような事はしないさ」

「ソウデスカ」

「そうですよ」

「……」

私は狙っていた。

それがハカセの作戦だから。

「私が気をまぎらわすから、その間にツバサが闇の少年に……一撃でいい、入れてくれ。なるべく強力なやつを。そうしたら後は、私に任せればいい」

と言っていた。

隙をつき、ただ一撃当てればいい。

私は十字架を構える。

鎖を左肩に巻き、重力をかける準備をする。

速さが必要な今、高速十字斬が必要となる。

後は……

チャンスを伺うだけだ。


「その考え方は止めないか、闇の少年」

「ジブンハコレガ キマリダカラ ヤメルワケニハ イカナイ」

「……決まりなんて知るかよ。君にも色々あるのは分かる、でも今それを述べる時じゃ無いんだよ」

「キマリ キマリデス」

「ふぅ……前々から話が通じないやつだとは思っていたよ……仕方ないな」

ハカセは本を開き、ペンを走らせた。

ビリ

何かを書いた紙をちぎり取り、

パタン

本を閉じた。

「そっちがルールを守るなら……こっちは、ルールをぶち壊す!」

ピシュ

ハカセはペンを投げつけた。

闇の少年は反応して、それを手で取った。

少年の意識がペンに集中した。

その隙を、逃さなかった。






                  スパッ


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