表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
85/93

第83話

私達はあの暗い空間にいた。見渡す限り、私達以外の参加者は見当たらない。

その時ハカセが、

「さて……ここである作戦を発表する」

「ある作戦、ですか?」

「名付けて……バラバラに別れて生き残ろう作戦だ!」

……作戦名が、そのまま作戦内容だ。

ハカセは内容を説明する。




作戦の細かい内容はこうだ。

扉の中にいる参加者達に邪魔されないよう、防衛するというもの。

私が優勝者だということを知らない者が多いが、今回の参加者達は知っている。もしもそれを知られた場合……大多数が私を狙ってくるだろう。

敗者復活戦の為、減った数になるまで、つまり皆が生きている限り終わる事は無いからだ。



そして、皆は了承した。




ここは雪国、ある扉を引いて入ると、ここにたどり着く。

そこに今、スノウとマチここに来ていた。

「別に俺一人でもどうにかなるんだぜ?」

「だから何? わたしはただ自分の意思でここに来ただけ、なんなら、私一人でもいいのよ?」

「勝手に言ってろ。俺もここを自分で選んだんだよ」

「……妹と別れた所に似ているから?」

「ふん……お前こそ、お兄さんと別れた場所に似ているからここを選んだんだろ」

「……そうよ」

「珍しく素直だな」

「なによ? 本当の事言ってどこが悪いの?」

「いや、珍しいなと思ってな……」

「……」

「……頑張って、生き残ろう」

「……もちろんよ。ツバサを助けるのよ」

手前に数十人の参加者が現れた。

スノウは二丁拳銃を構え、

マチはマッチ箱を持った。

「行くぜ!」

「えぇ!」




ここは草原、ある扉を押して入ると、ここにたどり着く。

そこに今、キキとテルが来ていた。

「ここも懐かしいね~」

「私達が初めて会った場所だよね」

「うんうん、確か……あの頃に現れたよね、2人組の参加者。最初は卑怯だ~とか思ってたけど、だからこそテルちゃんに会えた訳で」

「それで、私達も一緒に居始めたんだよね」

「そしたらこれだよ、いや世の中は分からないね~」

「……ねぇ、キキちゃん?」

「なぁに?」

「さっきの事は本当なの? キキちゃん、例外の人物になるって」

「うん、席も空いてるみたいだし~、あの少年も約束してくれたしね~」

「……本当は?」

「……確かに、この作戦が成功したら、あの声は例外でしてくれるって言ってるけど。私はここが楽しいし、……向こうよりも楽しめそうだから、かな?」

「……」

「人の言った事にとやかく言ってはいけないよ~。それで自分が良いと思ってるんだからね~」

「……うん、分かった。とやかくは言わない。……だから」

「だから?」

「私も残るよ、これは自分で決めた事、とやかくは言わないでね?」

「……あはは~、もちろん」

手前に複数の参加者が現れた。

キキは鍵を持ち、

テルは携帯電話を構えた。

「行くよ!」

「うん!」


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ