第47話
さぁ!
一回戦全ての試合が終わり続いて準々決勝を始める前に、数十分の休憩にするぜ!
今の内にダメージを回復してくれよ!
ペアの数は十六組、一回戦が終わって半分となった今は八組で、次が準々決勝。
これに勝ったら残り四組で、次が準決勝になるのか。
そんな事を思いながら、私達は集まっていた。
「2人は、双子か何かなのか?」
「違う」
「はいです、私は一人っ子でしたから」
「でもさ~どう見たって2人は似すぎでしょ」
「……そっくり」
回復をしつつ、会話していた。
そこに集まった人数は、5人。
「そういえば、レインの相方はどうしたの?」
「少し休みますって、どこかに行っちまったよ」
「レインの相方ってどんな人なの?」
ミナトが聞くと、
「えっとな…」
レインは語りだした。
私は会ったことがあるが、レインの相方はアロマという女性だ。
見た目からして年はかなり上に見えたので、私が訊ねてみたら、
「ヒミツです」
と言われてあしらわれた。
物腰の低い女性で、既婚者で未亡人だとか。
先に逝った夫を追って、自ら銃で頭を撃った結果ここに来たらしい。
「かなりハードに戦ってたから、疲れたんだろうな」
「ふ~ん」
レインの説明が終わった時、
さぁ!
休憩は終わりだぜ!
番号六番と一番はコロシアム中央に集まってくれよ!
「私達だ。行こうミカ」
「はいです」
「頑張れよ2人共!」
「頑張ってね!」
「……頑張れ」
「うん、頑張るよ」
「応援、ありがとうございますです、頑張ります」
さぁ!
準々決勝第一試合
彼方、番号六番
重力と空間の双子コンビ
ツバサ選手とミカ選手だ!
あれ? 名前言ってないのに、何故あの声は……
それに双子じゃないし。
しかも能力言ったな、あの司会。
此方、番号一番
電気と爆発の元気コンビ
キキ選手とテル選手だ!
司会の言葉と同時に、前にいる2人を見た。
片方は首程で緑色の髪、年は同じぐらいだろう。身長は隣にいる人が私と同じぐらいとするとそれよりかなりも低く、手に携帯電話を持っている。
もう片方は肩程で紫色の髪、年上だろうな。身長は同じぐらいで、手には鍵を持っている。
身長や髪の長さなどは異なるが、2人に共通して言えるのは、
「元気コンビだってさキキちゃん!」
「それもだけど、本当にあの2人似てる! 本当の双子なのかな!?」
とても元気だという事だ。
紫の髪がキキで、緑の髪がテルのようだ。
「違いますですよ!」
ミカが反論したが。
「あはは! 何その話し方? 面白すぎるよ!」
軽くあしらわれた。
「あぅ~」
ミカが落ち込んでいる。
「大丈夫だよミカ、私達が頑張れはいいんだからさ」
私は十字架を構えた。
「そ……そうですよね、頑張りますですよ!」
……正直言えば、私もそのしゃべり方は少しおかしいと思うが。
強くは言わない、
強くは言えない、
昔の私がそうだったから……
さぁ!
試合開始だ!
カーン!
本日は3月3日、この日の為に、少々細かな物語を書きました。
よろしければ、そちらもご覧ください。
それでは、