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瓶(かめ)屋敷と掛け軸のはなし  作者: ぽすしち


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19/29

てまねき



 確か、まえにも『ちいさなほうが』『はいりやすい』というようなことを言っていて、そのときなんだか、―― 




  「さあ、どうぞ」

    口調がうってかわった隠居に手招きされた。




    ぞわり



 寒くなった首に手をやったら、さあさあ、と玄関にむかう隠居のあとについている。




  ・・・跨ぎ越してなんか、いねエ


 今も、あのときも。

 ヒコイチは瓶をまたいだ覚えはない。



 「どうしました?」

 ささ、どうぞ、と手招きする男は、あのときと同じように猫が眼をほそめたような笑いをうかべ、手招いた。



        ぞわり

 


 今度は家にあがった覚えもないのに、あの床の間の部屋にいる。




 むこうの板の間には、前よりさらに、ぎっちりとかめが並べられている。




  寒気より、怖気おぞけがまさった。

 


 もどろうとおもいたち、ヒコイチはそれに背をむけた。





    ――  なのに。



 部屋には背をむけたはずなのに、そこに縁側はなく、目の前にはまた、床の間の部屋がある。





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