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92.それって王都なの?王都って呼べるの?そこ

コンコンッ!

扉がノックされる。

ノガワの部屋の扉をノックする人物と言ったら、

 ーールティアーヤくらいだよね?


「どうぞぉ~」


クッキーを食べている最中だったラウスを回収し、入室の許可を出す。

すると、ガチャリと扉が開かれ、


「ダイナさん。お、お久しぶりです」


「………おっと。魔王様だったかぁ」


ルティアーヤじゃなかった。

更にその上の、魔王が来たのだ。

 ーー何の用だろ?アイファも、僕の今後のことを魔王に聞くって話だったし、キキラたちもラウスのことを報告しに行ってたし。

ノガワは魔王の目的を考えつつ、魔王を向かいの椅子に促す。


「……ま、まずは、ダイナさん。エルフの件、お疲れ様でした」


椅子に座った魔王は、最初に労いの言葉をかけてくる。

無難なスタートだろう。

 ーーじゃあ、ここから話題を広げられるように頑張りますかぁ。


「ふふっ。そこも大変だったけど、どちらかと言えば、簡易人内で反乱を起こす方が大変だったよ」


「ん?は、反乱ですか?また王都で火事でも起こして頂けたのでしょうか?」


「えぇと。それはちょっと期待しすぎじゃない?そんなに何回も王都焼けたら、王族貴族やりたい放題じゃん。……今回は、前線近くの村で割と大きめの火災をやって、……いくつだったかな?とりあえず、10以上の町とか村を更地にしたよ」


王都がそんなに何度も焼けるようになれば、王族たちも王都には住みたくなくなるだろう。

もしかしたら、王族の住まない王都なんてモノが出来るかも知れない。

 ーーそれって王都なの?王都って呼べるの?そこ。


「それは素晴らしいですね。一層北への攻撃が行いやすくなります」


「うんうん。それで?なら、やっぱり僕はアイファが言ってたように、南に行くことになるのかな?」


「……実は、その件なのですが」


魔王が何か言いかけたところで、

コンコンッ!

扉がノックされる。


ノガワが魔王へ視線を向けると、魔王は笑顔で大きく頷く。

それを見て、ノガワは1度呼吸を整え、


「どうぞぉ~」


「失礼する」


ガチャリと扉が開き、そこからルティアーヤが入ってきた。

入ってくるのはそれだけではない、その副官のリユーニアもそうだし、そのほかの四天王3人、更にその副官の3人も一緒だ。

 ーーえ?四天王とその副官勢揃いじゃん。何?僕、圧力かけられてる?


「丁度良いところに来ましたね。アイファ。地図をお願いします」


「はいよ」


魔王に指示され、アイファが持っていた地図をテーブルの上に広げる。

色々と細かく書かれていて、正確な地図だというのはなんとなく分かるが、

 ーーこれ、どこだろう?地名とか全然知らないんだけど。……あっ。これが例の南側なのかな?

ノガワはそう予測した。


「こちら、東側の地図となっております」


「ああ。うん。……うん?東?南じゃなくて?」


ノガワは首をかしげた。

なぜわざわざ東側の地図など持ってきたのかと。

 ーー南に僕は行くんじゃなかったの?……もしかして、南は厳重な守りでグリュプスでいけないから、東から迂回して行けとか?


「アイファからは南に行くように言われたと思いますが、私が変更させて頂きます。ノガワさん。東に行って、東側を弱らせて下さい」


「う、うん。それは良いけど」


ノガワは受け答えをしながら、理由を考える。

 ーー挟み打ちの状況を打破したいんだよね?それなら、両方の力を衰えさせるのは悪くない選択だと思うんだけど。……ん?もしかして?そうでもない?

ノガワは、東を攻める理由になんとなく察しがついた。


「もしかして、このまま北側を進んで、囲まれてる状況を打破するつもり?」


それならば、納得はいく。

簡易人側は、魔王軍の領土を囲むように、ドーナツ型になっている。

もしそこで、1部分でも繋がりがなくなったらどうなるか。


 ーー今まで輸出されたりしてたモノが、その道を使って輸出できなくなるよね。

つまり、食糧需給など、物資の運搬の面で大打撃を与えることが出来るはずだ。

確かに、南北両方をじわじわ削っていくより、運搬ルートを1つ断ち切った方が楽だろう。


そのために東側を弱らせて、北への援軍を出させにくくする、というのがコンカイ東へ行く目的だろう。

 ーーこの作戦が上手くいったとしたら、その後は、南側とかを攻めて、簡易人側を東西に分裂させることが出来れば、圧倒的に有利になれるね。

そうなれば、もう魔王軍の勝利は確かなモノとなるだろう。


「うぅ~ん。ダイナさん。よく分かりましたねぇ。……では、お願いできますか?」


「OK!頑張るよ。それなら、まずは東側の情報を教えて貰わないとねぇ」


ノガワは仕事を受け入れ、魔王たちから話を聞いていく。

東側が北とは違う国であることだったり、その国で1番発展している場所だったり。

色々と教えて貰って、少しずつ計画が決まっていく。

コンカイの旅は、前回の旅の2倍ほどの日数になりそうだ。


「なんか、魔王城にいる時間より簡易人側にいる時間の方が長いよねぇ」


「そうですね。1度休みを取りたいですか?」


「いやいや。大丈夫。まだまだいけるよ」


仕事をしているとは言え、何か激しく負荷が掛かっているということもない。

どちらかと言えば、遊んだりしている時間の方が長い気がする。

 ーーご飯食べたり、買い物したり。完全に旅行と変わらないよね。

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