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90.大丈夫。仕事いっぱい

時はまた戻り。

ノガワたちは、魔王城へ到着した。


「やっほぉ~」


「……ん。久しぶり」

「待ってたよ。今回もお手柄じゃないのさ」


出迎えてくれたのは、リャーファとアイファ。

近衛部隊のトップとナンバー2なのだが、出迎えに来られるくらいには暇なようだ。

 ーー2人はお菓子とかのお土産喜んでくれるだろうなぁ。……でも、


「ベティーとシャキーナは仕事中かな?重いから早めに渡しちゃいたかったけど」


「ん?何かあるのかい?」


大量に貰った本を渡す相手であるベティーとシャキーナがいない。

それは非常に困るのだ。

こんな重い本をいつまでも持っていたくはないというのに。


「……2人は、忙しい」


「ああ。ハーピーの村の防衛のために色々と作らなければならなくなってな。そこで研究班の2人は、鍛冶担当のドワーフと共に大忙しというわけだ」


「ふぇ~。大変だねぇ」


アイファが端的に2人の状況を伝え、ルティアーヤが詳しい状況を教えてくれる。

彼女たちとて、いつも好きな研究が出来るというわけでもないらしい。

 ーーなら、しばらくはコレのことは伝えない方が良いかな?2人の気持ちを乱しても悪いし。


「……ん~。じゃあ、僕これから何をすれば良いんだろ?」


ノガワは今後が少し不安になった。

もう簡易人側の内部はかなりあらすことが出来たし、しばらくは前線を押し込むことが楽になっているはずだ。

その間はベティーたちとの側の元いた世界の話でもしておけば良いと思っていたのだが、ベティーたちが忙しいとなるとそうも行かない。


「……ん。大丈夫。仕事いっぱい」


「ああ。心配することはない。お前の活躍できた側はかなり有利になったが、まだまだ簡易人側の村や町はある。次は反対の、南も崩して貰いたいところだな」


「……え?」


ノガワは困惑の声を漏らした。

だが少し考えてみれば、そこまで不思議なことでは無いと思うようになってくる。

 ーー確かに、前線がそんなに狭いことはないよね?数十個の村は燃やしたけど、簡易人側のむらが100個くらいしかないとも思えないし。………ん?でも、待って?


「北も南も戦線があるってどういう事?魔王軍って、挟まれてるの?」


「……ん。挟まれてるどころじゃない」


「ああ。挟まれてるなんて生やさしい言葉では表せないな。囲まれているといった方が正しいだろう」


ノガワは、急に不安になった。

 ーーえ?囲まれてる?ということは、北と南だけじゃなくて、西も東も、全部敵がいるってこと!?

非常に不利な場所に国があることが分かる。


「だからこそ、簡易人側が有利なのだ。我らといえど、本来なら少しずつ押していけるはずなんだが」


「……ん。でも、守りにくくて逆に押されてる」


「まあ、守りにくいのは向こうも同じではあるんだろうけど……。確かに、面倒な地形だねぇ」


ノガワは面倒くささを感じた。

それと共に、

 ーーまだまだ僕が活躍できるところがあるって事だね。いやぁ~。良かった良かった。

と、安心した。


「じゃあ、僕は南に行くことになるんだね?準備しておくよ」


「そうさね。頼むよ。まあ、一応魔王様にも指示を貰わないといけないけどね」


どうやらアイファたちの一存では決められないようだ。

 ーーどうしたんだろ?前までは、普通に僕に指示できてたのに。

ノガワは少し疑問を抱く。

だが、そこまで興味も無かったので、深く聞くことはなかった。


「そうと決まれば、南の方で必要なモノとか調べないとなぁ~」


ノガワは部屋に向かいつつ呟いた、

すると、無言でアイファから、スッと本が差し出される。

ノガワがそれを受け取り、表紙を見てみると、そこには、


「『よく分かる南部地域の観光案内』?これで、南のことを学べば良いんだね!」


「あ、ああ。その通りさ」


 ーーん?目をそらされた、本心は違うって事かな?

アイファの本心を知るべく、もう1度本へと目を向ける。

そして、気付いた。

その表紙の端の方に、


「美味しいお土産、名産物紹介、かぁ。コレを買って来いって事ね。りょ~か~い!」


「い、いや。時間があればで良いんだよ?そんなに重要な事でも無いんだから」


アイファは慌てて否定する。

が、言う言葉とは裏腹にその表情が全てを語っていた。

表情は言っている。

1番大事なところはそこだから、絶対に忘れるんじゃないぞ、と。


観光案内を適当にめくりながら歩いていると、ノガワの部屋へと到着。

皆今日は色々とやらなければならないらしく、部屋には誰も残らなかった。

 ーー残念。お土産食べながら、色々と話を聞きたかったんだけど。


「まあ、いいか。ラウス。アイファがお菓子作ってくれてるから、食べよう」


「チュッ!」


胸元から出てきたラウスと一緒に、アイファの置いておいてくれたクッキーをつまむ。

そうしている時だった。

突然、


バンッ!

「うっい~。ノガワ君いるかニャ~?」


「お邪魔するわ~」


扉が勢いよくあけられ、2人の女性が部屋へ入ってくる。

突然だったため、ラウスは隠れ損なってしまう。

そして、そのテーブルの上にいるラウスと2人は目を合わせ、

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