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64.え!?そうなの!?(コイツが犯人です

「た、大変だぁ!!隣村で、エルフ族との戦いが起きたぞ!!!!」


外からそんな声が聞こえてくる。

ノガワは部屋へ荷物を置くと、鍵を閉めてからすぐに駆け出した。

宿の受付の男も外に出ているようで、受付には誰もいない。

 ーー今盗もうと思えば、カウンターのお金盗めるよね。………いや、今はやめとこう。


ノガワは自分を自制しつつ、外に出る。

外にはすでに、大勢の人が1カ所に集まっていた。

ノガワは素速く視線を巡らせ、


「どうしたのぉ?」


「あっ。さっきの子。……えっと。僕もよく分からないんだけど、隣町でエルフとの戦いが起きたみたい」


「え!?そうなの!?」


ノガワはあえてオーバーリアクションで答える。

 ーー僕がそっちの町にいたって知っている人がいるかも知れないからね。驚いているフリはしておかないと。

この考えからも分かるとおり、ノガワはエルフとの戦いが起こることはわかっていた。


「あそこの人が今詳しいことを言ってるみたいだから、聞いてみよう」


「うん」


ノガワは男の言葉に頷き、話に耳を傾ける。

話をしているのは、1人の男で、エルフとの戦いについて語っていた。


「どちらから攻撃を仕掛けたのかは分からないが、エルフの森には火がついていた!きっと、里にも大きな被害が出ているモノだと思われる!逆に、町の方の被害も甚大だ!兵士の多くが矢を受けてケガをしている状況で、傷薬や回復術士が足りないらしい。戦闘の出来るモノや、回復の出来るモノはすぐに隣町へ行ってくれ!!」


それを聞いて、辺りがざわめく。

だが、だんだんと隣町の方へ走っていくモノが現れた。

素夢医は、家の方へ帰り、大量の物資を抱えて走って行ったりもしている。


「うわぁ。この辺も危ないかなぁ?」


「そうかも知れないね。家の宿もしばらく儲からないかなぁ?………いや、もしかしたら、国から避難者の泊まる場所としてお願いされるかも知れないね。それなら、国の方からお金が貰えるからいいかな?」


宿の男がそう呟く。

思っていたより、商売人な部分が強いらしい。

 ーーいいねぇ。お兄さん。僕、そう言う人嫌いじゃないよ。……でも、犠牲にはなって貰うけどね。


「俺は他の町にも行くから、行けるヤツは本当に頼む!」


隣町の状況を伝えた男はそれだけ言って走って行った。

それを受けて、野次馬は次々と帰っていく。

ノガワも、宿屋の男と話しながら宿屋へ戻った。


「凄いことになったねぇ」


「そうだね。上手く講和とか出来れば良いんだけど。………ハーピーにみたいに敵になっちゃったら、かなりこっちは不利な状況になるからね。もっと寝返る種族が増えちゃうよ」


「それは困るねぇ。勇者様も、もうちょっとちゃんとした人が来てくれればこんなことにはならなかったんだけど」


ノガワたちは、宿へと向かう道の中、そんな話をした。

戻る中、すれ違うのは白ローブのモノが多かった。

 ーーきっと、回復魔法が使えたり、攻撃魔法が使えたりする人が多いんだろうねぇ。なんか、見た目的には神官とか魔法使いっぽいし。


「もしかしたら、聖地も閉鎖されちゃうかもね」


「えっ!?そうなの!?」


あと少しで宿、と言う所で男が衝撃的な話をしてきた。

 ーーうそぉ。じゃあ、目的地変更しなきゃ行けないじゃん。

ノガワはそんなことを思う。

もうかなり前の段階から聖地に行く気はなかったのだが。


「じゃ、じゃあ、何処行けば良いのかなぁ?僕、完全に行き場所なくなっちゃったんだけど」


「ああ。そういえばそうだったね。うぅん。なら、この辺で賑わってるところだと、ちょっと先の方にある村とかかな?観光できるかは分からないけど、農業とかが凄い発展してるから、美味しいモノを食べられるはずだよ」


「へぇ~。そうなんだ。じゃあ、そっちに行ってみようかな」


ノガワは簡単に目的地を決めてしまう。

だが、簡単に決めたように見えたのは外側だけで、

 ーー農業の発展してる村なら、潰したら魔王軍の利益になるよね?食料がなかったら、戦争なんて出来ないわけだし。

と、あくどく考えていた。


そんなことを考えていると、宿へ到着。

男は受付の方にまわった。

だが、ノガワとの雑談は続けてくれる。


「あ、あと、この町は早く出たいから、まわった方がいい場所だけ教えてくれる?」


「ん?まあ、そうだよね。争いが起きてるところのちかくには行きたくないよね」


そう納得して、男はおすすめの場所を幾つか教えてくれた。

ノガワはその中から行きたい場所を選んでいく。

 ーー少し離れた村に行くなら、早くこの町は出たいよね。そうなると、行くのは後の方が良いかな。


「じゃあ、早速行ってみるよ」


「ああ。気をつけてな」


ノガワは男に手を振り、宿を出た。

そして、お勧めされた場所を目指す。

まずは、飲食店だ。


「こんにちはぁ~」


「おう。らっしゃい!」


威勢の良い声で出迎えられる。

ノガワはここの料理に少し興味があった。

 ーー久しぶりに食べたかったんだよねぇ。


「塩ラーメン、麺大盛りで!」


「おう!」


来た店はラーメン屋だった。

こっちの世界に来てから食べてなかったので、あると分かると食べたくなったのだ。

 ーーそういえば、西の方でお米を作ってるんだっけ?……まあ、わざわざ行かなくても良いかな。

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