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62.へぇ~。大変だねぇ(半分以上コイツのせい

「こっちは信用を失ってるからな。買おうとは思わないだろ。また取引が開始されるのは、速くても1月後くらいだろうなぁ」


「うぇ~。そっかぁ」


ノガワは顎に手を当てて考え込む。

 ーーエルフの里で騒ぎを起こして、簡易人側との亀裂を大きくしようって計画だったんだけどなぁ。まず入れなきゃ意味ないよぉ。………ちょっと動くのが遅かったかな。

そう思いつつ、新しい計画を頭で考えていく。


「あっ。そうだ。お兄さんはエルフとの話し合いとかに行ったりしないの?」


「ん~。行かないな。兵士ですら話せない状況なんだ。だから、俺たちはエルフの里の周辺を警戒してるって状況だな。あそこは怖いぞぉ、今は常にエルフが弓を向けてくるからな」


「ひぇ~。怖いねぇ。………うん。まあ、行けないのは分かったから、新しいところをちょっと探してみるよ。ありがとねお兄さん、気をつけてね」


「ああ。お前も気をつけろよぉ!」


ノガワは兵士から離れた。

それから、

 ーーどうしようかなぁ。もう少し仕掛けをしても良いけど。………まあ、適当にやっておこうか。

ノガワはそう考えつつ、手頃に食事できそうな場所へ。


「いらっしゃ~い」


「こんにちは。団子を2つ貰えるかな?」


「はいはぁい。まいど~」


ノガワは和菓子のような物を売っているところで、適当に買い物をする。

 ーん~。美味しそう。出来たらお土産にしたいけど、帰るまでもう少し時間が掛かりそうだし、やめておくかぁ。

ノガワはお土産とすることは諦めた。


「お姉さん。最近エルフとの交易が停止されちゃったみたいだけど、売れ行きはどうなの?」


「あぁ。結構がっくり落ちちゃったよぉ~。他の店も大打撃を受けてるみたいだし、かなりの数のお店が潰れちゃう可能性もあるわねぇ~」


「へぇ~。大変だねぇ。僕としても、エルフには早く交易の再開をして欲しいんだけど」


店員と少し雑談をする。

店員も暇なのか、素直に雑談に応じてくれた。

雑談をするのは、情報収集をするのにも適している。


「……はい。これ。お団子2つね。後、サービスでまんじゅうもあげるよ。だから、知り合いとかによろしくねぇ~」


「わぁ~。お姉さんも商売上手だねぇ。……分かったよ。知り合いに、ここの宣伝をしておくよ」


「ありがとぉ」


ノガワはお礼を言って受け取った。

それから、団子を食べつつ、他の店もまわっていく。

やはり全体的に、大きく売り上げが減少しているようだ。


 ーーそして、雑談に応じてくれるのがほとんど。大分時間を持て余してるんだね。

これは、1月後に交易が再開されたとしてもそれまでにかなりの数の店が潰れていることだろう。

そうなると、何かしらの対策を町としては打ちたいだろうが、


「お兄さん。何やってるのぉ?」


「ん?これか?これは、この辺の土地に合いそうな作物を探してるんだよ。エルフとの交易が途絶えてしまったから、新しい産業を発展させないといけなくてな」


兵士はそう言って、ノガワに植えてある植物を見せてくる。

何種類もの植物が100くらいずつ植えられており、試験段階であることが一目で分かる。

 ーーなるほどぉ。きっとこの植物たちは、土地が痩せてても育ちやすい植物なんだろうなぁ。………魔王領の方でも使えるかも知れないし、一応聞いておこう。


「どんな植物を使ってるの?」


「ごくごく一般的なモノしか作ってないぞ。これが穀物類で、粉麦だろ。そして、………」


兵士が1つ1つ丁寧に解説してくれる。

 ーーこう言うのって、町の機密とかじゃないんだ。まあ、数も結構あるし、それに一般的なモノとも言ってたから良いのかな?

ノガワはそう思いつつ、兵士の説明する植物を覚えていく。

手に入れていた記憶力強化のスキルのおかげで、覚えるのはかなり楽だ。


「……って感じだな」


「へぇ~。結構な数あるねぇ。………そんなに試さないと行けないって事は、この辺のとちって、植物が育ちにくいの?」


「いやいや。逆だよ。エルフの里が近くにあるように、この辺りは植物が生えやすいんだ。だから、できるだけ早く育つ植物を作ろうって言う考えだな。一応一時的に町の経済を支えるためのモノでしかないから」


「あぁ。なるほどぉ~」


ノガワはそう言いつつ、エルフの里がある方を見た。

そちらには緑色のものが少し見えており、森がある事が分かる。

 ーー確かに、土地は肥えてそうだね。じゃあ、今僕が植物を覚えた意味あったのかな?………うん。きっとあったよね。あったって言うことにしとこう。


「じゃあ、良さそうな作物を見つけたら、町の人たちを雇って育てるつもりなの?」


「ああ。そのつもりだ。できるだけ雇用も保って、餓死するヤツを少なくしないと行けないからな」


「はぁ~。大変だねぇ~。………ありがとうお兄さん。教えてくれて。できるだけ僕もこの町の宣伝をするようにしておくよ」


ノガワはそう言って、その場を離れた。

 ーー宣伝はするよ。この町が残ってたら、ねぇ。

ノガワはそう思って笑みを浮かべ、宿を取り、この日の活動を終了した。


そして次の日。

「………ふわぁ~」


何事もなく起床した。

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