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56.今まで嘘言ってこなかったよね?

「あ、ありがとうございました。これで、ノガワさんとやりたかったことの1つが達成できました」


「良かったねぇ。…………ん~?1つ?」


ということはもちろん、

 ーー他にもあるんだね。話すこと。

ノガワは心の中で身構えた。


「はい。他にも話したかったことがあるんです。ノガワさん、リユーニアに心を見られてますよね?」


「え?……うん。そういえば、そうだったね」



あえて、忘れていたようなフリをする。

まるでそれが、大して大事でもないように見せるように。

だが、魔王はそんな演技で止まることはない。


「あなたが本心で何を思っているのか、教えてくれませんか?」


「本心で?今は、次の仕事のことを考えてたけど」


ノガワはそう受け答えをしながら、

 ーーガラッと雰囲気が変わったね。声は弱々しさがあるけど、怯えた感じがない。

ノガワは、先ほどまでの姿が演技であるように感じられた。


「本当ですか?では、リユーニア、教えてください。ノガワさんの心の要素を」


「え?あっ」


リユーニアが困ったような声を出し、ノガワをチラリと見る。

 ーーおう。予想はしてたけど、リユーニアの方はあんまり考えてなかったみたいだね。凄いうろたえてる。

リユーニアは、あまり会話の先を読むのは得意ではないようだ。


「ん~。一応リユーニアとは、僕の心のことは話さないって約束して貰ったんだけどなぁ」


「そうですか。………では、命令ですリユーニア。話してください」


ノガワの言葉を受け、即座に命令を下す魔王。

 ーーわおぉ。ずっと弱々しいっていってたけど、今の感じ凄く魔王っぽいよ。………あぁ。でも、顔とか見ると、弱々しい感じはあるかな?

魔王の声と表情が一致していない。

きっとこれも、演技なのだろう。


「はぁ~。随分と、僕は疑われてるんだねぇ」


ノガワはため息をつく。

それから、リユーニアを見た。

リユーニアは視線を受け、その視線に気付かないようなフリをして視線をノガワから外しつつ、


「め、命令だと避けられないのだ。すまないのだノガワ」


謝ってきた。

 ーーあぁ~。折角ここまで隠してこれたんだけどなぁ。バレちゃうかぁ~。

ノガワは自分の計画が狂ってしまうことを感じ、少しだけ恐れを感じた。


「ノガワの心の要素は、60%が復讐心。30%が怒り。9%が自責。そして、残りの1%が変動しているのだ」


「「「…………え?」」」


それを聞いて驚きの声が。

声の主は、それを知らなかった仲の良くなっていた四天王たち。

それもそうだろう。

だって、そんな素振りは少しも見せなかったのだから。


「や、やはり私のことを恨んでいたのか!?」


ルティアーヤがそう言って顔を青くする。

復讐などと言われて最初に思いつくのがそれだったのだろう。

だが、


「違うのだルティアーヤ。ノガワは、最初から99%の感情は変わっていないのだ。だから、ルティアーヤへの感情なんて、全くないのだ」


リユーニアがそう言う。

それを聞いて。ルティアーヤはあからさまに安堵したような表情を見せた。

 ーー本当に恨んでるなら、何回も恨みを晴らせそうな機会があったっていうのにねぇ。もっと僕のことを信用して欲しいなぁ。まったく。


「………じゃ、じゃあ、その恨みは一体、誰へのモノなのかい?」


「………え?今までので分かんなかったの?僕結構むごいことしてきたと思ってたんだけど」


「……ん?」


ノガワの言葉で、全員が納得したような顔になる。

思い出して欲しい。

ノガワが1番目茶苦茶にしたのは、


「簡易人側に恨みがあるって事か?」


「まあ、僕たち無理矢理召喚されたわけだしね。誘拐だよ。誘拐」


ノガワはそう言って頷く。

そこで、ノガワは苦笑する。

 ーー良く逆に気付かなかったよね。逆にそれにビックリだよ。


「………どうですか?ゼラナ」


「問題ないわねぇ~」


それぞれが納得している中、魔王が1人と会話をしていた。

その相手は、ノガワの知らない人物。

つまり、四天王の1人か、その副官の可能性が高い人物。


「どうしたの?何かあった?」


「い、いえ。何でもないですよ?ただ、」


魔王はそう言って、話していた相手の方に目を向ける。

 ーー何かあるのは間違いないんだろうけど、普通に聞いても教えてくれないかな?

ノガワはそう考え、本気で聞き出すべきかどうかを考えた。

が、


「ただ、このゼラナに、嘘を見抜く能力があるだけですよ」


「へ、へぇ~。凄いね」


ノガワは少し恐怖を感じた。

 ーーえ?それ、僕大丈夫だよね?今まで嘘言ってこなかったよね?

ノガワは心配になり、過去の記憶を掘り起こしていく。


「ノガワさん?」


「ん?あぁ。ごめん。ちょっと嘘をついてこなかったか考えてた」


「な、なるほど。とりあえず、今回私と話している間はなかったようですよ」


 ーーん~。僕が気になってるのはそこじゃないんよね。

心配なのは、今までこの魔王軍のモノたちと話してきた会話だ。

幾つか嘘を教えているところがある(嘘をついたとは言っていない)ので、もしそれを確認しされたら嘘がバレかねない。


「では、1番聞いておきたいところだけ聞いておきましょう。ノガワさん。あなたに、魔王軍への敵意はありますか?」

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