46.ななななな、何を言っているのかなぁぁぁ!!?????
アップする話を間違えてました。
スミマセン。
ノガワが魔王城へ帰ってきてから数時間後。
ルティアーヤに、部下が緊急の報告をしに来ていた。
その内容は、
「ハーピーが、簡易人共と手を切り、我らと同盟を組みたいと言ってきた、か」
勇者によって襲撃を受けたハーピーたちが、魔王軍へ入りたいと申し出てきたのだ。
勇者の単独犯行であり、簡易人側は敵意がないと訴えてはいるモノの、ハーピーとしては信じられるわけがない。
しかも、ハーピーたちは戦争でかなり前線に出ていた種族であり、かなりの犠牲を出してきたのだ。
簡易人よりも死者の多い彼らが、仲間から裏切られて許せるだろうか?
「勿論、そんなわけが無い。やるとしても、相当な賠償額を簡易人から取る必要があり、簡易人はそんなことをするわけがない、と」
ルティアーヤはそう呟き、かんがえをめぐらせた。
どうすれば、この状況を作り出したたった1人の少年との不仲を解消できるのか、と。
「…………はぁ」
数秒考えた末、ため息を1つ。
覚悟を決め、立ち上がった。
そして、
…………。
…………。
「え?ルティアーヤが呼んでる?」
「………そう」
コクリとリャーファが頷く。
眠そうな顔をしながらも、お菓子を食べる手は止まらない。
もしかしたら、寝ている間にも手は動くのかも知れない。
と、それは今は問題ではない。
本題は、
ーー何で僕を呼び出すのかってことだよねぇ。考えられるのは、十分僕が働いたから、何も問題を起こしていないうちに殺しておこうとかかな?
「1人で行った方が良いのかな?」
「……ん」
頷かれた。
リャーファについてきて貰って、殺されにくくすると言うのは難しいようだ。
ーー怖いねぇ。でも、チャンスでもあるよね?ここで信用を勝ち取って更に功績を積めば、僕を殺すのは難しくなる。そして、その時に、僕の…………いや。そこはいいかな?アレをやるのは僕で十分だよね。わざわざ巻き込む必要なんてないでしょ
「……ノガワ?」
「ん?ああ。ごめん。何の話かなぁって、考えてた」
「……ん」
ノガワの返答を聞いてリャーファは目を閉じた。
そして、すぐにスゥスゥと寝息を立て始める。
ー寝た!?僕、ルティアーヤとどこで会うかすら聞かされてないんだけど!!????
「………はぁ。ウロウロするしかないよねぇ」
もう捕虜ではなくなっているので、部屋を移動するのは自由だ。
だから、各部屋を回ってルティアーヤを探すことも可能。
だが、
「知らない人と会ったときどうしよう。ぜったいてきだと思われるよねぇ」
そして、攻撃されたら終わりだ。
ノガワ自体にほとんど戦闘力はないし、戦いになれば数秒もせずに死ぬだろう。
ーー近くをうろつく分には問題ないと思うけど、ちょと離れたら助けも期待できそうにないし。
ガチャリッ!
ノガワは扉を開けた。
そして、左右の確認。
「ん?何をしてるんだい?」
「あっ!ベティ!良かったぁ~」
四天王の1人であるベティーと遭遇した。
探索の必要はなくなったわけだ。
ーーふぅ~。ぐっとタイミングだよぉ。
「実はさぁ、ルティアーヤから呼び出されたんだけど、それを伝えてくれたリャーファが寝ちゃって」
「ああ。リャーファが寝たのかい?それはいつものことだね。それで?今はルティアーヤの所に行こうとしてるところかい?」
「そのつもりだったんだけど、リャーファが寝ちゃったから、場所すら分からなくて」
「………それは、アイファに報告しとかないとね」
ベティーが苦笑を浮かべながら言う。
ノガワは心の中で、リャーファの未来へ祈りを捧げ、
ーー頑張ってリャーファ。君にもまだまだ未来はあるよ!!
「じゃあ、僕が案内しようか。付いてきて」
「うん。ありがとぉ~」
ベティーが案内してくれるようだ。
ベティーはノガワに背を向けて歩き出す。
少し早足だ。
ーーベティーはルティアーヤの話す内容を知ってるのかな?大事なようだって分かってるから、思わず早足になっちゃってるのかも。
ノガワはそう予想した。
それから、会話がなくて寂しかったので、ふと、冗談で、
「ベティーさぁ。まさか、僕のことを間違えて自分の研究所に連れて行こうとしてるとかないよね?間違えちゃったけど、どうせだから研究に付き合ってとか言ったりとか」
なんて言ってみた。
本当に、軽い冗談のつもりで。
「ななななな、何を言っているのかなぁぁぁ!!?????」
非常に激しい動揺。
どうやら、完全に図星だったらしい。
ーーベティーの研究バカなのはこのレベルだったのかぁ~。ベティーも、リャーファのこと言えないねぇ。
どのようにとは言わないが、ノガワの中のベティーの評価が変化した。
「じゃあ、ちゃんと連れて行ってね」
「もももも、もちろんだよ!!」
ベティーは激しく取り乱しながらそう言って、反対へ振り向き、歩き始めた。
逆方向らしい。
ーーう、うわぁ。これ、間違えたとか言うレベルのはなしじゃないようね。
微妙な空気の中、2人は歩いて行く。
いくつもの部屋を通り過ぎ、階段を上り、3分ほど歩いたところで、
「到着だよ!」




