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38.何に使えるかは分からないけど

パラパラパラパラパラ。

とてつもない勢いで本がめくられる。

そのめくられるページの数々を、ノガワは必死に目を通していた。


《スキル『速読』を獲得しました》


 ーーおおっ!本当に出来た!

ノガワは頭に響いたスキル獲得の音声に感動した。

本に書いてあったスキルの獲得方法の中で、1番この図書館で獲得するのが簡単そうなスキルを試してみたのだ。


そこで選択したのが、速読というスキル。

その名の通り、本などに書いてある文字を素早く読めるようになるスキルだ。

獲得条件は、素早く本を読むことで、コツとしては、それぞれのページの重要語句を拾っていけば、獲得できるらしい。

らしいというか、実際にそうしてみて獲得できた。


 ーー結果が出ると嬉しいねぇ。このまま頑張るぞぉぉぉ!!!

ノガワはやる気を更に増幅させ、本へと向かい合った。

…………。

……。


数時間後。


「………ふぅ~」


パタン。

と、読んでいた本が閉じられる。

それからノガワは大きく伸びをして、本をしまい、外へと出て行った。


《スキル『記憶力上昇』を獲得しました》


スキルもゲット。

コレの効果も名前の通りだ。

数ページ分のスキルと獲得条件を覚えれば獲得できると書いてあったので、それに従ったら獲得できた。


「何に使えるかは分からないけど、覚えてて損はは無いはず」


ノガワはそう呟きつつ、他の獲得できそうなスキルも試してみることに。

体力や移動速度関係や剣術など、多くのスキルはバフや武器が必要だったのだが、そうでないものも幾つかあった。

とはいえ、幾つかなので、そこまで時間は掛からないだろう。


「まずは、どれをやろうかな。………おぉ。あれは丁度良いんじゃないかな?」


ノガワは見つけたモノに笑みを浮かべる。

それから、ゆっくりとした足取り、数人の野次馬に近づいていった。

そう、野次馬と言うことは、その視線の先には、何かしらが起きているわけで、


「ふざけんな!」

「死ねやぁぁ!!!」

「オラアアアァァァァ!!!!」


3人が大乱闘を起こしていた。

殴り、蹴り、投げ、頭突きも飛び出す。

ノガワはそれを眺めつつ、余暇にいる人に話しかけてみる。


「何やってるのぉ?」


「ん?見ない顔だね。旅人かい?まあ、どっちでもいいけど、こいつらはこの町で特に仲の悪い3人でねぇ。よくこうやって喧嘩してるんだよ。そして、そこに俺たちみたいな野次馬が集まるのが、この町の日常って感じだな」


「へぇ。よくそんなに毎日喧嘩して飽きないねぇ」


ノガワは苦笑いのようなモノを浮かべつつ、喧嘩を見続けた。

男たちの一挙手一投足に集中し、癖を見抜いたり、そこから考えて次の行動を予測してみたり。

そんなことしていると、


《スキル『観察』を獲得しました》

《スキル『弱点看破』を獲得しました》


狙い通り新しいスキルを獲得した。

観察が、観察する対象の動きをより細かく捉えることが出来るスキル。

そして、弱点看破の方は、


 ーーし、知らないスキルをゲットしちゃったなぁ。今日の夜か明日の朝にもう1階図書館行って、効果確認してこよう。

予定外に、知らないスキルを獲得してしまった。

どういうスキルなのかもよく分からないが、取り敢えず使ってみることに、


「弱点看破」

ボソッ。


小さい声で、スキル名を唱える。

すると、

 ーーっ!?視界がモノクロに!?………ん?何だろう?幾つか青い点があるなぁ。


喧嘩をしている男たちの身体のあちこちに、青い光が点灯したり消えたり。

野川は何なのだろうかと思いつつ、近くの野次馬たちにも目を向けてみる。

 ーーおお。見事に千間かが青く光ってるねぇ。と言うことは、弱点看破の効果は、相手の弱点とか、隙とかが分かるって事かな?


ノガワが考察していると、視界が元に戻った。

代替効果継続時間は5秒程度と行ったところだろうか。

 ーー運良く便利なスキルをゲットできた、って考えて良いかな?


ノガワはそう考察したあと、しばらく喧嘩を観察し続けながら野次馬の数人と話した。

町の噂だったり、美味しいお店だったり、良い宿だったり。

おそらく2度と来ることのない町だとは思うが、ないよりはあった方が数倍もマシだろう。


「あっ。そうそう。あそこにいるヤツも、確かよそ者だったぞ」


「うぅん?あの人?」


かなり打ち解けた野次馬に、新しい人を紹介して貰う。

話によると、色々な町や村をまわって噂を集めている情報屋らしい。

 ーー情報屋かぁ。もしかしたら、首都の火事の情報とか売れるかな?その対価に良さそうなことを教えて貰えれば、もっと嬉しいんだけど。


「おい。情報屋さん。ちょっと話さねぇか?」


「ん~。俺に何か用かぁ?」


やってくるのは、浅くフードを被った男。

声から判断すると、40代くらいだろう。

野次馬の仲良くなった人たちが、ノガワのことを紹介してくれる。


「お前もよそから来たのか。俺は情報屋だ。よろしくな。何か聞きたいことがあったら、金を払ってくれれば教えてやるぜ」


「情報屋のお兄さんね。よろしくぅ。………僕、王都からきたんだけど、王都の情報欲しい?」


「………ほぅ?」

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