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34.こ、来ないで!近づかないで!!

良い時間に投稿できなかったので、予約を使いました!

作者はこの時間配信見てるね!きっと。

走るノガワ。

その脇には、反逆者である衛兵の姿が。

だが、


「……………」


ノガワに何の反応も示さなかった。

ノガワに何も言わずに、横を通り過ぎていく。

 ーーどんどんと後に引けなくなっていくね。染まってしまうのを感じるよ。もう、僕は戻れないのかな?


ノガワは少しだけ寂しさを覚えた。

未だに自分の手は汚れないが、自分が行く先々で人が死んでいき、悲しみが生まれていく。

 ーー僕は、どうすれば良かったんだろう。……って、なんかくらい考えになってきちゃった。もっと明るく過ごさないとね!


ノガワがそう思って、無理矢理手で頬を上げていると、


「あっ!おぉい!何があったんだ?」


「っ!?」


突然話しかけられた。

ノガワはオーバーリアクションで驚き、後方へ少し下がる。

 ーー飛び上がって驚いても良かった鳴けど、流石にそれはネタに走りすぎかな?


「おい。大丈夫か?」


「ひっ!こ、来ないで!話はするから!近づかないで!!」


ノガワは怯えるように声を震わせ、話しかけてきた男に叫ぶ。

すると、少しずつ近づいてきていた男は、足を止めた。

そこそこの距離はあるので顔は分からないが、きっと不思議そうな表情をしていることだろう。


「分かった。なら、ここで話そう。俺は、隣町の兵士だ。王都で火事が起きてるみたいだが、被害の方を確認したいんだが」


「へ、兵士!?や、やめてよぉ。僕、本当に運が悪いじゃん」


「はぁ?どういう意味だ?まさか、お前犯罪者とかじゃねぇだろうな?」


兵士に怯えるノガワの言葉で、兵士は疑うような声をかけてきた。

ノガワはそれを聞いて、小さく笑みを浮かべる。

 ーー長く話が出来そう。こっちの門からの救助はもう少し時間が稼げそうだね。


ノガワは、時間を稼いで、救助を遅らせることにした。

 ーーまあ、王都内で解決されちゃう可能性も高いんだけどね。


「ぼ、僕は犯罪者じゃないよ!どちらかと言えば、今王都内だと、兵士さんたちの方が犯罪者扱いになってるよ!!」


「はぁ?どういうことだ?」


意味が分からないといった感じの声を出す兵士。

そこまで頭の回転は速いわけではなさそうだ。

 ーーとは言っても、油断は出来ないね。下手なことはせずに、時間稼ぎだけに集中しよう。


「こ、この火事は、王都の兵士が反逆を起こして火を付けたって噂なんだよ!っていうか、門の前で兵士の人が立ち塞がってて、何人も殺されちゃったもん!」


殺されちゃったもん。

…………門だけに?と、思った人は、1発ルティアーヤに殴られてきて欲しい。

え?ご褒美だって?

………と、そんなどうでも良いことは置いておいて、


「はぁ?どういう事だ?反逆だと?」


「そうだよ!いろんなところが火事で燃えてて、沢山の人が殺されちゃって」


ノガワは狂ったように言う。

思い出してパニックになるという演技だ。

こうすると、落ち着かせるために、兵士は立ち止まり続けなければいけなくなる。


「お、落ち着け!………だが、そうか。そんなことになってるのか。これは、俺が行っても仕方がないかも知れないな。街まで戻って、事情を伝えに行くべきか?」


兵士はそう考え始める。

ノガワはその独り言を聞き、時間稼ぎの成功を確信した。

大勢で行くとなれば、その分時間が掛かるはずだ。

 ーーあとは、その集団が来るまでに、どれだけ王都に被害を出せるかって言うのが大切だね。


「おい!俺は街に戻るが、お前はどうする?一緒に来るか?」


兵士がそう言って尋ねてくる。

ノガワは少し考えるような素振りを見せた。

 ーーこういう細かいところでも時間稼がないとね。………でも、そろそろ兵士がしびれを切らしそうだから」


「やめとく!兵士の人と一緒に行くのは不安!!」


「そうか!なら、整備された道路を通ってこいよ!外れた道を通ると、魔物とか危ないモノが沢山あるからな!」


「分かった!!」


ノガワがそう返事したときには、すでに兵士は走り出していた。

その戦火を見つつ、ノガワは少し門のちかくに戻り、道に座り込む。

そうして、数分いただろうか。


「……チュゥ」


「ん。ラウス。お疲れ様。どうだった?」


門の辺りからラウスが出てきた。

ノガワはラウスを拾い上げ、質問をしつつ傷などがないか確認をする。

ラウスの口には、鍵のようなモノがくわえられていた。


「あぁ。やっぱり覚悟の札は駄目だったのかぁ。……で、その代わりに鍵を持ってきたの?」


「チュ!」


その通りだというようにラウスがなく。

実は、ラウスにはこの混乱の間に宝物庫に忍び込んで覚悟の札をもう何枚か盗んでくるように指示を出していたが、前回盗まれたこともあってかそれはできなかったようだ。

 ーーで、こっちの鍵は何だろうなぁ?部屋の鍵とかかなぁ?


ノガワは鍵を見つめて、首をかしげる。

だが、考えても分かるわけがなく、数秒したら諦めた。

そして、ラウスをいたわって撫でたりしつつ、兵士に言われたとおり道を歩いて行く。


「………さて、鉢合わせるかな?」


ノガワは、先ほどの兵士が呼びに行った仲間たちと会うことを望んでいた。

すると、数分後、遠くの方から小さな光が近づいてくる。

 ーー来た!

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