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31.あっ。衛兵さぁん

「うぅん。あんまり余裕はないかも。結構買い食いしちゃったから」


ノガワは視線を下げて言う。

ちょっと恥ずかしそうな仕草だ。

 ーーこの仕草が可愛いって誰かが行ってた気がする。僕、見た目は可愛いから、可愛さ抜群な感じだと思うんだよね。

何の意味があるのか分からない可愛さアピールをしていると、衛兵はそれを無視して、


「なら、安い宿だね。安い宿は、大通りじゃなくて、路地に入らないと行けないかな。ただ、路地に入ると治安が悪かったりするから、大丈夫なところだと、……」


幾つか安全な場所を教えてくれる。

説明が終わると、ノガワはお礼を言ってその安い宿へと向かって歩き出した。

少し脇道に入ると、すぐに人通りが少なくなり、治安が悪くなるのが肌で感じられた。


 ーー変なところに入らないようにしないとなぁ。

ノガワはそう思いながら、衛兵に言われたとおりの道順を通って進む。

そして、しばらく歩くと、


「……ここかぁ。路地にあるけど、見た目は綺麗だねぇ」


どんなボロボロな宿なのかと思っていたが、以外と綺麗だった。

ノガワは早速入ってみることに。

ドアに手をかけ、


「こんにちはぁ」


「おっ!いらっしゃい!!」


ノガワを出迎えたのは、長い髪の女将さん。

この路地で商売をしているのだからもう少し筋肉を持った人がやっているのかと思っていたが、とても細身な人だ。

 ーー他にもお何人かお客さんはいるみたいだね。繫盛はしているみたい。


「1人部屋開いてるかな?」


「1人部屋、開いてるわよ。いつまで泊まる?」


「うぅん。1泊かな?」


一応ルティアーヤが明後日に迎えに来ることになっているので、明日には王都を出発しておきたい。

 ーー今日はどうにか1日で間に合ったけど、次も上手くいくかは分からないからねぇ。

安全策をとるということだ。


「1泊ね。なら、料金はこんな感じだよ。因みに、食事はサービスで朝と夜出てくるわ」


「はぁい。分かった。じゃあ、はい」


ノガワは料金を払う。

その代わりに、女将から鍵を貰い、部屋を教えて貰った。

ノガワは教わった道順で歩いて行き、部屋へと入る。


「おお。何もないけど、部屋も綺麗だね」


安宿なだけ合って、あまり物はないが、部屋は綺麗だった。

ノガワは部屋にある物の確認をしつつ、これからの予定を考えていた。

なぜ王都まで来たのかと言えば、敵地視察のためである。

どの程度の防衛能力があり、攻めるなら最低でもどれくらいの人員が必要かなど、色々なことを探りに来たのだ。


「夕食まではもう少し時間があるみたいだし、お仕事しますかぁ」


ノガワは気合いを入れ、部屋を出て歩き出す。

きちんと鍵を閉めるのも忘れていない。

とは行っても、部屋に置いているモノなどないのだが。

お金くらいしか貰っておらず、着替えなども持っていないノガワ君であった。


「ちょっと観光してくるねぇ」


「あぁ。行ってらっしゃい」


女将に鍵を預け、外へと歩き出す。

来たときとは違う道を歩いてみたかったが、変なことに巻き込まれるのは避けなければならないので、大人しく来た道をそのまま歩いた。

しばらく歩くと大通りに出たので、またノガワは周りを見渡し、目的の人物を探す。


「あっ。衛兵さぁん」


「ん?どうした?……っ!?」


また髪に視線が来た。

 ーーいちいち相手の理解を待ってたら時間が掛かるよね。無視しよ。

さっきは数秒無言で見つめ合ったが、今回はあまり時間がないのですぐにノガワが本題に入ることにする。


「観光に来たんだけどぉ、美味しいモノを売ってるところとか、知らなぁい?名物とかでも良いんだけど」


「お、おう。そ、それなら良いところがあるぞ。たしか………」


数軒のお店を教えて貰う。

因みに、ノガワがゆったりと喋ったので、結局10秒近く見つめ合ったりした。

 ーー良いところ教えて貰ったね。幾つかお土産としても買っていきたいところだけど。


ノガワは小走りで店へ向かった。

すると、少しオシャレなデザインの店が見えてくる。

まずは、クッキーなどの洋菓子屋だ。


「いらっさいませぇ」


「これとこれとこれ、ください!」


「は、はい。毎度ありぃ」


ノガワは数秒で買う物を選び、会計を済ませて外に出た。

そして、次の店へ走る。

そんな感じで、3件ほどまわった。


「………はぁはぁはぁ。ちょっと疲れた」


走って、注文で喋ったからなのだろうか。

疲れてしまった。

もしかしたら、今までの駆使されてきた疲れが一気に出てきた可能性もある。


「休憩するかぁ」


どこかで1度落ち着こうと思い、また衛兵へ話しかける。

そこで喫茶店のような場所を教えて貰い、ノガワはそこを目指して歩いた。

ノガワは、目的の店に入り幾つかお菓子を注文する。


「はい。お待ち遠様」


「わぁ。おいしそぉ」


注文していた菓子類が来た。

ノガワは串に刺さっている団子を取り、早速食べてみた。

 ーーん。甘さが口に広がって、おいしぃ~。

と、思ったときだった。


《スキル『体力回復強化』を獲得しました》


「ふぇ!?...ゲホゲホッ!」


「あらぁ。大丈夫かい?急いで食べたら喉に詰まっちゃうよ。落ち着いて食べなぁ」

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