表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

30/160

30,この世界だと、水不足って

モグモグ。

「……魔物の肉ねぇ。味は悪くないかな。でも、なんの魔物の肉なのか言わなかったのは、わざとだったのかな?」


ノガワは体力回復のため、魔物の肉の串焼きを買い、食べながら歩いていた。

サービスで水も貰ったので、水分補給もバッチリだ。

 ーー魔物の肉、なんのニクなのかなぁ?……お腹、壊さないと良いんだけど。


「あぁ。そうだ。忘れてた。ラウス。出ておいで」


「チュゥ」


ノガワが小声で声をかけると、胸元からラウスがひょこりと子を出した

ノガワは串から1つ肉を取り、そのラウスの口に、持って行く。

すると、ラウスはぱくりとそれをまるのみしてしまった。


「大丈夫かな?喉に詰まらないと良いんだけど」


ラウスの様子を見て、ノガワは少し心配になる。

が、そうは思いながらも肉をあげる手は止まらない。

 ーーうぅ。このペースだと、すぐになくなりそうだなぁ。2本くらい買っておけば良かったかな?


「………はい。取り敢えず一旦コレで終わり。ちょっと少なかったかも知れないけど、夜まで我慢してねぇ」


「チュッ!」


ラウスは、分かった!とでも言うようにひと鳴きして、胸元から首を引っ込めた。

 ーーふぅ。ラウスの餌のためにも、できるだけ早く行かないとなぁ。……おう。いつの間にか体力が戻ってきてる気がする。これなら、走っても大丈夫そう!

そう思ったノガワは、足に力を込めて、地面を蹴った。


…………。

……………。

今度は数十分後。


「はぁはぁはぁはぁ。………思ったより、早く着いたなぁ」


ノガワは、街を2つほど超えて、目的地の1つ前の街に来ていた。

ただ、流石にここまで来ると体力がきれてくる。

 ーーこの国に来たばっかりの時に走ったのは根性で乗り切ったけど、今回はあんまり根性を使ってない気がするなぁ。……というか、明らかに体力もその回復量も増えてる気がする。何でだろう?


体力を増加させるスキルがあるという話も聞いたが、スキルは取っていない。

ということは、何か別の理由があるはずだ。

ノガワは歩きながら考えてみる。

 ーーん~。なんだろう。………うぅん。僕のレベルが上がった?いや、そんなことは無いと思うんだけど………分かんないなぁ。よし!また今度考えよう!

ノガワは潔く考えることを放棄した。

決して面倒になったわけではない。


「あっ。ここでは何を売ってるの?」


「おう!ここは、魔物肉のフライを売ってるぞ!どうだい?1個買ったら、もう1個おまけで付けてやるぞ」


「本当?じゃあ、1個貰おうかな」


「おう。毎度あり!はい。おまけも」


ノガワは、近くにあった店で買い物をする。

また何の魔物の肉か分からない料理を買う。

ここでも水はサービスで貰えた。

 ーーこの世界だと、水不足って言うのはないみたいだね。水魔法って言うのもあるわけだし、出すのは簡単なのかな?


「ん~。これはこれで、歯ごたえがあってなかなか」


美味しい。

と言うほどでもないが、決してマズくはない。

ノガワはその揚げ物をラウスにちぎってあげつつも、また歩いた。


………しばらく歩いていると、違和感に気付く。

 ーーやっぱりおかしい。もう僕の体力が戻ってる。補給部隊にいたときとかも、ここまではなかったはずなのに。

ノガワはそう思って原因を考える。

だが、やはり分からない。


 ーーまあ、いいか。とでベティー辺りに聞いてみよう。今は、急がないと。

ノガワは頭を振って考えることを買え、王都への道を走る。

そこまで行けたら、今日の目的はほとんど終了だ。


………。

数十分後。

無事にノガワは王都へ到着した。


「やっぱり大きいなぁ~。流石王都だね」


ノガワは王都の中心にそびえる王城を見上げながら、そんな声を漏らした。

だが、すぐに、

 ーーい、いやいや。魔王城の方が凄いんだからね!大きさでも勝ってるし、見た目とか雰囲気でも魔王城の方がすごいもんね!

と、また変に対抗意識を燃やしてバカなことを考えていた。


「さて、どこかに………いた」


ノガワは周りを見回し、目的の人物を探す。

すると、すぐに発見できた。

ノガワはその人物のところへ歩いて行く。


「すいませぇん。衛兵さんですかぁ?」


「ん?ああ。そうだよ。何か用かな?……っ!?」


衛兵がノガワの声で振り返り、肩をピクリと動かした。

その視線はノガワの黒い髪へと向けられている。

 ーーこの反応にも何にも感じなくなってきたなぁ。……あぁ。でも、異世界人だってバレたらマズいよね。どうかそこまで頭が回リマセンように。


ノガワはバレないようにと願いながら衛兵を見つめる。

衛兵も疑うような目でじっとノガワを見つめる。

が、すぐに笑みを浮かべた。


「うん。まあ、いいや。要件は何?」


「えぇっと、さっき王都に来たばかりでぇ、宿屋を探してるんだけど」


ゆったりした口調でノガワは言う。

衛兵はそのはなしをノガワの瞳を見つめながら、優しい仕草で聞いてくれる。

ノガワのしゃべり方のせいで、10秒近く見つめ合っている。

ノガワの話が終わると、衛兵は顔を上げ、通りの向こうを指さし、


「王都の宿屋は値段の格差が激しくてね。この大通りの辺りは基本的に高いんだ。お金には余裕があるのかな?」


「うぅん。あんまり余裕はないかも。結構買い食いしちゃったから」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ