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24.これからずっとってこと?

「………ぜぇぜぇぜぇ!!」


ノガワは肩で息をしていた。

事情を話せと、アイファから揺さぶられまくった結果である。

 ーー危なかった!本当に危なかった!後数秒遅かったら、アイファの身体にゲロって、大変なことになっちゃうところだったよ!!


「な、なんか、悪かったね。私も、ちょっと我を忘れちまってたみたいで」


ばつが悪そうに謝ってくるアイファ。

本当に悪いと思っているようなので、ノガワは攻めたりしない。

が、


「じゃ、じゃあ、週に1回で良いからクッキー頂戴。それで許してあげる!」


「え?それは、……これからずっとってことかい?」


「ん~?そういうことだけど?」


ここで行き違いが発生した。

ノガワは飄々としているが、アイファの顔は真っ赤だ。

 ーーどうしたんだろう?お前のためにクッキーなんて作ってられるか!馬鹿にしてんのか!!って思ってるのかなあ?


言うまでもないが、ノガワの予想は完全にハズレである。

ノガワとしては、仲間として過ごしていくので、一緒にいるのは当然という考えである。

だが、アイファには、


「俺にこれから味噌汁作ってくれないか?」


という口説き文句の異世界版に聞こえたわけだ。

そんな行き違いはありつつも、関係が発展することじゃない。

なぜなら、ノガワはそう言う気持ちで言っていないから。


「それじゃあ、次の仕事の話でもしない?」


「つ、次の仕事?……ああ。配属する部署とかも決まってないしねぇ」


アイファは急に変わった話題に調子を狂わせながらも、ノガワの配属先を考える。

ノガワとしては、あまり変なところに行きたくはないのだが、そこは完全にうんだろう。

 ーーまあ、うんに頼るのは、配属される場合の話だけどね。


「………そうだ。その前に、やらなきゃ行けないことがあるんだった。アンタに会いたいって言ってる子がいてね。どうせろくな事は考えてないんだろうけど、合わせないわけにも行かないのさ」


「そうなの?どんな人?」


「それは、まだ教えられないねぇ。明日会わせるから、心の準備をしておくんだよ!」


そう言って、アイファは出て行ってしまった。

ーー誰だろう?おそらく身分の高い人だよね。魔王とか四天王とかその辺かな?

ノガワはそう推測をして、頭に手を当てた。

 ーーそれなら、どういう風な話をするのか考えて、僕のやりたいことの方向に行くようにしないと。


ノガワはその日、考え事をして過ごした。

途中で夕食を貰って、考え事に没頭していたせいで皿は空なのにスプーンを動かし続けていたのは内緒だ。

 ーー誰も見てなくて良かったぁ。没頭しすぎちゃってたよ。気をつけないと。


ノガワはそう思いながら、ベットへと入った。

ベットからにも考え続けていたが、だんだんとその思考も闇へと沈んでいき、

…………。

………。


「……ん。朝、かな?」


窓から差し込む光。

ノガワは窓まで歩き、眼下の景色が変わっていないことを確認してから朝の支度を始めた。

そうしていると、


バタンッ!

「おはよう!ノガワ!体調は大丈夫かい?」


「ああ。おはよう。大丈夫だよ。大丈夫だけど、どうしたの?こんなことを聞いてくるなんて、珍しいね」


ノガワは部屋に入ってきたアイファに挨拶を返し、質問をする。

アイファの手にはトレーが握られており、その上には朝食が。

いつもよりも早い朝食だ。


「今日会う子が、朝しか時間が空いてないって言うから、その時間に合わせるよ。できるだけ急いで食べな」


「りょうかぁい」


言われたとおり、ノガワは少し急いで朝食を食べる。

普段はラウスに与える食事はノガワの手に置いておくのだが、今日は皿の上で食べて貰った。

 ーー皿の上にいるせいで、あちこち汚れちゃってるねぇ。行く前にラウスの身体を洗っておかないと。


「……ふぅ。お腹いっぱい」


いつもよりかなり早く食べ終わったノガワは、ラウスを水で洗ってから、アイファを呼ぶ。

アイファは食器を片付けた後、ノガワを部屋から出した。

それから、付いてくるように指示される。


「昨日言ってた人のところに行くんだよね?何処にいるの?」


「あの子は、今、会議室にいて貰ってるよ」


ということは、ノガワたちは会議室に向かっているということだ。

 ーー会議室。何階にあるのかな?学校の会議って言うと、職員室での秋着だから1階だけど、ここはどうなのかな?

色々考えながら、ノガワは歩く。


「……着いたよ。それじゃあ、開けてもいいかい?」


「うん。おっけぇ~」


ついにご対面だ。

ノガワとしては、魔王軍の5人目の知り合いとなるだろう。

 ーーどんな人かな?どんな性格が来ても言いように、いろんなパターンは考えておいたけど。

ノガワは不安と共に、ゆっくりと開かれる扉を見つめた。


「………来たか」

「来たのだ」


中に置いたのは2名の女性。

2人とも紫色の髪で、1人がリャーファより長いストレートの髪に軍服、もう1人は、三つ編みに占い師のような格好。

 ーー凄い組み合わせだね。軍服は分かるけど、なぜ占い師!?


「取り敢えず入りな」


「はいはぁい!」


アイファに促され、ノガワは部屋に入る。

すると、軍服の女性から鋭い視線が向けられた。

 ーーん?あんまり良い印象を持たれてない?

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