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108/160

108.もしそれが、魔王軍で使えるようになれば

話し合いを終えたノガワたちは、それぞれベットに入って眠りに就いた。

もちろん、両方ともその気は無かったので、特に何も起きなかった。

そして、次の日の朝。


「………そういえば、何か貰ったんですかぁ~?」


「ん?ハーピー用の服のこと?これは、魔法の袋と一緒に買ったんだよぉ」


昨日の夜に商人から買った物について、チャミーが尋ねてきた。

ノガワがその中身を告げると、不思議そうな顔をする。

 ーーなんのためにそんな物を、って顔だねぇ。まだ、魔王軍のことを考える癖はついてないみたいだね。


「これは、魔王軍に渡すんだよぉ。きっと、ハーピーたちの服を作るなんて、まだ魔王軍では慣れてないだろうからね。困ってるだろうから、喜んでくれるんじゃないかな?」


「……あぁ~。本当に、魔王軍と繋がりがあるんですねぇ~。私と一緒に行動するための、嘘かと思ってましたぁ~」


「ふふっ。秘密にしておいてよ」


「勿論ですぅ~」


チャミーは、ノガワの言葉を信じていなかったようだ。ノガワのことは、ちょっとこの辺りの町や村を荒らしたいだけの、ちょっとやんちゃな子供くらいに思っていたのかも知れない。

 --ちょっとやんちゃなくらいで僕みたいな事をしてたら、あまりにも危なすぎない?


「さて、朝ご飯を食べるときも、情報収集はしておこうか」


「はいぃ~。そうですねぇ~。昨日とは違う人に話しかけてみますぅ~」


と言うことで、食堂に2人は向かう。すでに、かなり混み合っていた。

 ーーラウスの食事もあるから、僕はちょっと早めに切り上げて、部屋に戻らないとねぇ。

ノガワはそう考えて、短く話せそうな人物を探す。


「……おっ。昨日の坊主じゃないか!朝食か?」


「ああ。お兄さん。おはよう!そうだよ。今から、何か食べようかと思って」


探していると、後ろから話しかけられた。振り向くと、そこにいたのは昨日話した商人。

それも、ノガワにハーピーの服を売ってくれた人だ。

 ーー昨日話したから、そこまで重要な情報も出てこないと思うけどなぁ~。……まあ、それくらいの方が、話も短く終わるだろうし、いいかな?

と考えて、その商人と話をすることにした。話の内容は、昨日とは違って、


「向こうの方の村がおすすめだな。漁村だから、魚介類が美味いぞぉ~」


「へぇ~。いいねぇ。じゃあ、ソッチの方に行ってみようかな」


近隣の、お勧めの村を紹介して貰っていた。聞いた情報を基に、ノガワは新しいルートを決めていく。

 ーーでも、魚とかは生物だから、あんまりお土産には適してないよねぇ。……お土産は、他の所で探す方が良いかなぁ~。

四天王たちへのお土産も大切だ。細かいところで好感度を上げておくのは大切だろう。

 ーーまあ、僕の能力を明かした時点で、好感度はかなり低下したような気もするけどね。


「………ってかんじだな。どうだ?少しは参考になったか?」


「うん!凄い参考になったよ!ありがとね!」


「いやいや。坊主には、昨日、ハーピーの服を引き取って貰ったからな。そのお礼だよ」


自分に必要そうな物が買えて、さらには恩義まで感じで貰える。なんと運の良い取引だっただろうか。

 ーーいやぁ。今回は、凄い運が良かったねぇ。ずっとこれだけ運が良いと良いんだけど。

ノガワはそう思いつつ、商人に別れを告げて部屋に戻った。


そして、素速くラウスに朝食を食べさせると、しばらくしてチャミーが戻ってくる。

チャミーと情報を交換し、行先を決めた。流石に、今日は重要な情報は手に入らなかったそうだ。

 ーーまあ、毎日重要な情報を手に入れられたら、僕たち情報屋でも十分生きていられるよね。


「………あのぉ。そろそろ名前を教えて貰っても良いですかぁ~?」


「え?……ああ。そうだね。そろそろいいかな」


2人で次の町へ歩いていると、チャミーから名前を尋ねられた。

実はまだ、ノガワはチャミーを信用できていなかったので、名前を伝えていなかったのだ。

 ーーどうしようかな。ノガワって伝えても良いけど、僕がチャミーを一緒に行動してるのがクラスメイトにバレちゃう可能性もあるし。………うぅん。それなら、あまりやりたくはないけど、


「僕は、ダイナ。まあ、でも、そうやって呼ばれるのは好きじゃないから、別の呼び方をして貰っても全然良いよ」


「そうですか。では、ダイナさんと呼ばせて貰いますね」


「………」

「………」


お互いに笑顔で見つめ合う。どうやら、向こうもなかなか性格が悪いようだ。

 ーーん?いま、ナチュラルに僕が性格悪いみたいに言われた気がする。……気のせいかな?

きっと気のせいだろう。ノガワは気のせいだと信じ、チャミーと話をする。

 ーーなんか、凄く強引に僕の気のせいにされた気がする。……まあ、いいか。


「チャミーはさぁ。何か、あんまり知られていないスキルとか、その獲得条件とか知らない?」


「ん~。そうですねぇ~。………聖女になるときに、幾つか特殊なスキルは獲得しましたねぇ~。でも、あれは聖女だから獲得できたんでじゃないでしょうかぁ~?普通の方に獲得できるとは思いませんけどぉ~」


知ってはいるようだ。

 ーー聖女専用のスキル。もしそれが、魔王軍で使えるようになれば、………フフフッ!

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