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俺?ダンジョン!?  作者: 東歌
魔法学院編
65/132

急展開



 またまた時間は飛び、学園祭の一日目が終了した。



 「いやーー、楽しかったね!!」



 「思ったより楽しめたのじゃ」



 お面やら何やらを大量につけて満足そうにしている二人を見て、主人公とノエルも微笑んでいる。



 ちなみに学園祭の内容はというと、魔法が使えるからか、学園祭や文化祭でよくあるお化け屋敷やスタンプラリー、屋台などに魔法やアクションの要素があり、大人でもしっかりと楽しめる学園祭に仕上がっていた。


 なお、一番盛り上がったのはカノンが優勝した得意選手権とかいう謎の企画だった。 各々が自分の得意なことを講堂の舞台上で発表し、審査員と観客が得点を付けて一番を決めるという企画である。 カノンの一人輪唱の他にも、即興劇で人類の英雄4人の声真似を一人で完璧にこなした生徒もおり、相当の盛り上がりを見せた。



 そんなわけで学園祭の一日目が終わり、寮に帰還した主人公一行だったが、ここからは誰も予想していなかった事態が起こっていくことになる。






 「ねぇねぇ兄さん、水晶光ってるよ?」



 初めにそのことに気が付いたのはミウだった。 今まで勝手に光ったことなんて一度も無かったギルマスに連絡をするための遠見の水晶が、いきなり光り出したのだ。


 何が起こるのかと主人公たち4人はビクビクしていると、水晶にはアランの顔が映し出された。 そのアランの背後からは銃声らしき音が聞こえてきて、いつぞやのラフィスとの会話を思い出した主人公は疑問を浮かべることとなった。 (詳しくはこの世界の設定説明から)



 「モノエル!!…ん!? ツクルか!? まあいい!! ツクル、お前今どこにいる!?」



 焦った様子のアランにそう聞かれ、主人公も困惑しながらも答える。



 「ちょうど学園祭があったので魔法学園ですけど…?」



 「ははっ!! 不幸中の幸いってやつだなっ!! ツクル、俺からの依頼だ。 今すぐカルテの所に言ってこう伝えろ。 『帝国のトップは異世界人に操られている。 使われている武器は銃火器だ。』 とな」



 「え? どういう…」



 「あとできれば生徒会長にも警戒させ…「おい!!こっちにいるぞ!!」…ちっ!! すまん!! 頼んだぞ!!」



 ダダダダダダダッという音の後ブツンと映像は途切れ、水晶の光は収まる。



 「先にゆうとくが、我は知らんのじゃ」



 「……学園長のとこ行くか…」



 「そうですね」



 「………。」










 というわけで学園長室。



 「失礼しまーす」



 「……なんの用かしら?」



 神妙な顔つきをした学園長と、泣いている副生徒会長が出迎える。



 「……副会長の前では言えないんですが…。」



 「……それなら先にこっちのことを聞いてからにしなさい。 レオナ。」



 「グスッ…会長が…私の代わりに連れ去らわれて……」



 「……は? 渡した魔道具は!!??」



 「私が先に人質に取られたせいで…何も出来ずに…」



 詳しく聞くと連中も魔封じの魔道具を持っており、先に副生徒会長が捕まってしまったことで生徒会長も抵抗できず、持っていた魔道具も無効化されたらしい。


 どうしようかと全員で考えていると、主人公はラフィスに助ける方法があると言われる。 しかしその方法を使った場合、確実に生徒会長と副会長からは怪しまれるだろうとのことだ。 それを聞いた主人公は………



 「なあ、副会長…レオナさんだったよな? これから起こることを死んでも黙っている覚悟はあるか? それとも…聞かなかったことにして、この部屋から出ていくか?」



 「……黙っています!!!!」



 その言葉を聞くと、主人公は学園長の方を向く。



 「いやーすまんな学園長!! (ラフィス!!)【侵食】」



 「ま、まさかあなた…」



 学園長に手を合せて謝ると、その手を床に置き、叫ぶ。



 「位置置換!!」



 「いやぁぁぁぁ!! やめてぇぇぇぇ!! 私を犯す気だろ!! エロ漫画みたいに!! ……エロ漫画みたいに!! …………あれ?」



 『………。』



 その場に現れた生徒会長の反応に、思わず全員が無言になった。



 「よ、よかったですっ!!!!」



 「あれぇ~? なんで????」



 ハッとした副会長に抱き着かれてちょっと残念そ……ホッとしている。



 「……どっ、どどっ、どう、どうするのよツクル君!?」



 「まあこれぐらいしか助ける方法が無かったんで…隠してくれる…はず。」



 流石にここまでしてしまうと言い訳もできず、学園長も焦っている。



 「あ~お二人さん? 今のは俺の特殊能力だ!! ってことでいい?」



 「「……うん(はい)。」」



 何かを察しながらも、頷いた二人だった。


 そして代わりの魔道具を二人に渡し、寮に帰してから学園長と主人公一行は向かい合う。






 「で、あなた達の用は?」



 「一つは生徒会長に警戒させとけって話だったので解決しました」



 「もう一つは?」



 「アランさんからです。 『帝国のトップは異世界人に操られている。 使われている武器は銃火器だ。』 だそうです」



 「……なるほどね。 このタイミングってことは…やっぱりそうだったか」



 何やら考えがあったらしい。



 「ツクル君、おかしいと思わなかった? あなたが転生?転移?したのって私たち4人の会合に呼ばれるよりも相当前よね。 会合のタイミングで転生した異世界人は別にいたのよ。 それが今の帝国を操っているのだと思うわ」



 そして生徒会長が襲われたからか学園は一時休講となり、その間に主人公一行は戦争に巻き込まれていくこととなる。




本文の描写が甘かったため一応説明しておくと  ダンジョンマスターはダンジョン内での転移が可能→生徒会長が持っている魔道具は使えなくなったとはいえ、そのまま持っている→ラフィスに頑張ってもらってその魔道具から周囲にダンジョンを構築→主人公の方も学園長室にダンジョンを構築→生徒会長を学園長室に転移  って感じの流れでした。

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