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俺?ダンジョン!?  作者: 東歌
魔法学院編
60/132

授業の初回って大体こんなん?



 授業開始日当日。


 授業が始まる前に主人公は学園長室にいた。



「それで? 何の用かしら?」



 学園長は心当りが無くて困惑しているようだが、ある意味学園長にも関わること……そう、ダンジョンである。 こんなんでも一応主人公はダンジョンマスターなのである。



 「魔法国内でダンジョンを設置できる場所を教えてもらえないかと思って来たんだが、そもそも魔法国でダンジョンはどういう扱いなんだ?」



 「基本的には神都と同じよ? 危険だけど生活になくてはならないもの。 ただこの学園は低ランクのダンジョンの上に作ったから、ダンジョンを生徒の練習場として都合のいいように使っているわね」



 「……バレないのか? ダンジョンに関りがあるって」



 思わず主人公も心配になったらしい。 そんな都合よくダンジョンの上に学園を建てられるのか怪しいところだが、ギルドの訓練場にダンジョンを作った主人公が言えることではないだろう。



 「今も学園が続いていることが何よりの答えね。 まあ何回か怪しまれたことはあるけど、そこはネームバリューでゴリ押したわ」



 「お、おう…」



 エッヘン…じゃないが? むしろ怪しく見えるだろ。



 「それでダンジョンを設置したいのよね? 一つ質問だけど、あなたのダンジョンって他のダンジョンの中にも作れるの?」



 学園のダンジョンの中に作ってもいいということだろうか。



 「(ラフィス、出来るか?)」


 ≪出来ますね≫


 「おそらく出来る」



 「それなら今日の放課後にもう一回来なさい。 どうせ学園のダンジョンは戦闘の授業でも使うことになるから、案内されるついでに設置するといいわ」



 「了解」



 とりあえず今は主人公も授業があるため、放課後に行くことになった。






 学園長室から出た主人公は運動場に直行し、待っていた3人と合流した。



 「お~遅かったね兄さん!!」



 「(ダンジョンの設置場所)どうにかなったかの?」



 「おう、とりあえず放課後に学園長と学園の中にあるダンジョンに行くことになったわ」



 「なるほど、ダンジョンの中にダンジョンを作るんですね」



 戦闘の授業用の剣や槍、杖などを用意しながらそんな話をしていると、戦闘の授業を取った1年生たちが運動場に集まってきた。



 「……多くね? 何人いんの?」



 「30人ちょいじゃな」



 「しゅ、出席確認とかどうするの!?」



 「それは大丈夫ですよ。 学園に設置してある魔道具で自動処理されていますから、普通に授業をするだけで大丈夫です」



 こういうところは割と便利らしい。






 「はい、とりあえず2列に横並びで並んでくださ~い!!」



 勝手を知っているノエルが仕切って1年生を並ばせた後に、主人公たちが自己紹介を始めて行くようだ。



 「最初の授業だし、俺たちの自己紹介とそれぞれの戦闘方法、最後に質問を答えるって感じでいいよな? ダメだと思う人~」



 1年の生徒でこの質問にハーイって言う人がいるわけがないよな。



 「いないね? それじゃあ自己紹介から行くぞ、俺の名前はツクル。 今年から魔法学園で戦闘の教師を担当することになった。 学内戦を見たならわかると思うけど、接近戦が得意だな。 物理攻撃も魔法攻撃も効かないから、俺にダメージを与えられたら…そうだなぁ、どんな魔道具でも一つだけやるよ。」



 主人公の言葉に生徒は盛り上がるが、前列にいる4人はじと~っとした目で主人公を見つめている。 その4人は無理だと分かっているのだろう。



 「次私ね!! 兄さんの妹兼奥さんのミウだよ!! 私は教えるのはあんまりできないから、隣のニコちゃんのサポートをするよ!! よろしくね!!」



 妹…奥さん???? 生徒の全員が混乱している。



 「我はニコルじゃ、よろしくの。 魔法全般は人よりも出来る」



 人よりも出来るなどと申しておりますが、神です。 主人公に性的にボロ負けしていましたが……神です。



 「ニコルさんはもうちょっと言いましょうよ… 私はノエルと言います。 回復魔法ならお任せください。 あ、それと私もツクルさんの妻です」



 男子勢からはズルいという声が、女子勢からは憧れの目が主人公に向けられる。



 「はっはっは、羨ましいか男子諸君? お前らも強くなれば(多分)モテるぞ。 それじゃあ質問タイムだな、なんでも聞いていいぞ? 答えるかはともかく」



 質問と聞いて、隣り合う生徒同士は顔を見合わせる。 誰が先に質問するのか譲り合っているのだろう。



 「それじゃあ僕からいいかな?」



 どこかで見たことのあるメガネ君が手を挙げる。



 「おう、いいぞ!!」



 「4人の先生の内、一番強いのは?」



 確かに聞いてみたくはなるのだろうが、初っ端がその質問で生徒はザワザワと騒ぎ立てる。



 「「「「我。(ニコル)(ニコルさん)(ニコちゃん)」」」」



 当たり前かの様に放たれたその言葉とさされた指を見て驚愕した生徒一同だった。



 「他に質問は?」



 「「「「「はい!!」」」」」



 その後は質問が絶えることはなく、あっという間に90分が経過して授業が終わった。




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