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俺?ダンジョン!?  作者: 東歌
魔法学院編
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イケメンからの依頼



 結局、受験期に補講のような形の授業はジャック達5人の授業しかなかった。 そのおかげか、主人公一行も少人数の授業に集中できたと思われる。 そうして何度かの授業を経て、5人の腕はめきめきと上達していった。




 ~~そして入学式前日まで時間は流れる~~




 「そういえばこれどうしよう…忘れてた…」



 いつも通り授業が終わり宿屋に戻ってきた主人公は大事なことに気が付く。



 「そういえば落ち着いたら連絡しろと言われていましたね」



 そう…魔法国に来る前にギルマスから渡されていた遠見の水晶である。



 「ん? なんじゃそれ? あっ。」



 ニコルがペチッっと手をついた瞬間に、水晶が光り出した。



 そして水晶はギルマスの執務室を映し出した。





 「…………やあ、元気かい。」



 お、怒っている…冷静な対応ながらも確実に怒っているぞこのギルマス。



 「…言うことがあるよね?」



 「れ、連絡が遅れて」



 「違うでしょぉぉぉ!! なんなのあのギルマス用の訓練施設は!! 私への当てつけかい!?」



 そっちかよ。



 「そっちかよ。」



 「そっちだよ!? なんで私がお預けをされないといけないんだい!?」



 いや…そりゃあね…



 「俺の尻思いっきり触ったろ。」



 「…………さて、本題だけどね。」



 ギルマスはあからさまに目をそらした。


 わっかりやすっ!? もうちょいなんかあったろ!?



 「君たちに依頼があるんだよ。 今からでも魔法学園に入学してもらえないかな? 警護して欲しい人がいてね。」



 「教師にはなってますけど…。」



 「……なぜ???? ま、まあいい。 そっちの方が話は早いよ。 今少し帝国がキナ臭くてね。 王国にちょっかいをかけているらしくて、魔法学園にいる王女も少し危なそうなんだよ。」



 「は、はぁ…その王女を守ればいいんですか?」



 「うん、そういうこと。 ま、ただ守れって言われてもやる気がでないだろうから面白いことを教えてあげようか。 その子ラインの妹。」



 「「…………はぁーーー!!??」」



 面白いかどうかはともかく驚愕の事実をサラッと言われたな。 ツクルとノエルも目が飛び出そうなほど驚いている。



 「「ラインさんって王族なんですか!?」」



 「ねぇニコちゃん。 また知らない人だね。」



 「一応セラの話の中に出てはいたのじゃ。」



 「へー」



 いや温度差よ。



 「ま、そういうことでよろしくね。 明日から寮生活。」



 「「「「え??」」」」



 「カルテにはこっちから伝えておくから安心してもらっていいよ。」



 「「「「あっ」」」」



 ギルマスが言いたいことだけ言って水晶は光を失い、元の水晶の状態へと戻った。



 「……もう一度学園に行きましょうか。」



 「そ、そうだな。」



 「楽しみだね寮生活!!」



 「ミウはいつでも楽しそうじゃな。」











 「はぁーーーほんとあいつ自分勝手なんだから…。」



 学園長室に集まった一行の前には、頭を抱えている学園長がいた。



 「えっと…ギルマスから依頼が…」



 「聞いたわよ。 生徒会長を守るためにツクル君達に寮を用意しろってことよね。 学園に居る分には問題ないのに…」



 ブツブツ呟いてはいるが、なんだかんだで寮を用意してくれるらしい。


 紙に何やら書き込んだ後に紙飛行機を折ると、窓を開けてヒュッと飛ばした。



 「少し待ってなさい。 生徒会長を呼んだから。」











 「失礼します。」



 少し待つと、The清楚な金髪お姉さんが入ってきた。



 「おぉーめちゃ王女っぽいね!!」



 ミウは喜んでいるが、そっちじゃない。



 「呼ばれていますよ。 会長。」



 「な、なんだ!? 何の用だ!?」



 清楚なお姉さんの後ろから猫みたいなやつが警戒しながら顔を出した。



 「「「「王女そっち!!??」」」」



 流石に全員が驚いている。



 「あなた達流石に失礼よ? こんな子が王女なんて誰も思わないとはいえ」



 「学園長が一番失礼だぞ!? それで何の用だ!?」



 「今帝国がキナ臭いじゃない? だからこの子たちにモノエルが依頼したのよ。 王女を守れって。 だからあなたの寮の隣の部屋を使わせなさい。」



 「へーぇ 強いのか?」



 警戒の目が一瞬でギラギラとした目に変わる。



 「強いわよ。 あなたよりもね」



 「…いいぞ、寮を使っても。 その代わり、学内戦に出るぐらいはしてもらうぞ?」



 「いいわよ。」



 いいわよじゃないが。



 「俺たちの意見は…」



 「なんだ? 負けるのが怖いのか?」



 「は? 負けるわけないが? 首でも洗って待ってろよ」



 「その言葉、そっくりそのまま返してやるぞ」



 交差する目線にバチバチと火花が飛び散っている。



 「ちなみにですが私たちは?」



 「出なくていいんじゃない? ニコルちゃんが出たらそれこそ戦いにならないだろうしね。」



 どうやら学内戦に出るのは主人公だけでいいらしい。 まあ、そりゃあ神が出場したらお話にならんわな。



 「それじゃあ私は訓練しに行くから姉さんは寮への案内頼んだぞ!!」



 そう言って生徒会長は走り去っていった。



 「……それでは、付いてきてください。」



 金髪のお姉さんに連れられて、主人公たちは寮へ行くことになった。 ちなみに、お姉さんは副会長だったらしい。 ……逆じゃねと思ったのは内緒。



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