少人数で授業の練習
「今日は2年生の戦闘の授業だから校庭に集合よ…。 質問は…?」
翌日。 やる気を無くしたセラと共に授業のことについて話し始めた。 そんなに主人公たちの魔法を見たかったのだろうか。
「はいはい!! そもそも何年生まであるの!?」
「中等部の基本は4年生までよ。 でも多くは卒業論文を書くために研究科に進むから、実質年数だと6年ぐらいいる人が多いわね」
「「「「ほえ~」」」」
「いやなんでノエルも知らなかったような顔してんのよ!?」
「私3年で卒業しましたから」
「これだから天才は…」
場合によっては飛び級の制度もあるらしい。 魔法学園卒業という資格があるだけでその後の就職の役に立つためか、使う人は少ないがいるにはいるらしい。
ちなみにだが、冒険者の場合だと魔法学園卒業の時点でランクをB-まで引き上げることができるぞ。 なお、そこから上げるのが難しい模様…
「それじゃあ2年は去年入学してきた人たちってことだよな?」
「と、思うじゃない? 残念なことに違うのよね。 この時期に戦闘の授業を取るのって、初等部から魔法の勉強をしてきた持ち上がりと、1年の時に満足に魔法の授業の単位を取れなかった落ちこぼれぐらいなのよ。」
「あぁー...学園というのは世知辛いものじゃな」
「それに加えて、新入生が入ってきたら新入生歓迎として上級生で学内戦をやるのよね。 今の時期は無様に負けたくないからって、みんなピリピリしてるわよ」
「「「「うわぁ……」」」」
これは授業をしたくありませんね…。
~そんなこんなで移動中~
授業開始までカットォォォ!!
「5人…しかいないんだな。」
授業開始時間になっても、校庭に集まったのは5人しかいなかった。
「お、新しい先生か? 人数が少ないなんて当たり前だろ? 今はみんな受験休みでほとんどが家に帰ってんだぞ」
「ジャック、新任の先生だって思うなら敬語ぐらい使いなよ」
そういえば受験シーズンだったな。 そりゃあ普通ならこの時期に授業を受けるわけないよな。
「ま、そういうことね。 5人には悪いけど、授業の雰囲気を教えるために利用させてもらうわね?」
「気にすんなよセラせんせ、あんたが認めるぐらいの奴なんだろ? むしろ嬉しいぜ。 というわけで、俺はジャック。 なんで先生なのかわからないぐらいのチビもいるが、「は?」よろしく頼む」
「一言多いよジャック。 僕の名前はロウ、よろしく。 目標は学内戦で天才どもをぶち殺すこと。」
「ぶち殺しちゃダメだよロウ君!? あっ、私フロン!!」
「カノン。」
「もうちょい自己紹介しとこう、カノン!? せっかくいいおっぱいしてんのに!! 俺は学園一の変態と名高いヴェントだ!! 結婚してくれおっぱい先生!!」
これは…濃いメンツだな…。
「お、おう 中々我が強いメンツだな。 俺はツクル、よろしく。 あとヴェントといったか?ノエルは俺のだ。」
「私だけじゃないですよねツクルさん。 ノエルと言います、よろしくお願いします。」
「妹兼奥さんのミウだよ!! よろしくね!!」
「我はか…(神はいかんな)……正妻のニコルじゃ!! よろしくの!!」
「「「認めたぁ!?」」」
流石に神とは自称できなかった模様。 苦肉の策が正妻ってのはもっとダメなのでは?
「「ハ、ハーレムだと(だって)??」」
「あんな小っちゃい子もいるのに!?」
「ロリコン。」
「なん……だと……?? 師匠と呼ばせてくれーーー!!!!」
「却下。」
「と゛お゛し゛て゛だよーーー!!!! ガクッ」
楽しそうで何よりである。
「はいはい!! 授業始めるわよー!!」
流石に自己紹介だけで授業が終わるのはよろしくないからな。
「どう考えても先生が多いが、どうすんだ?」
「まっかせなさい!! 各々の能力的に振り分けを考えてあるわよ!! ジャックとヴェントはツクルが、ロウとフロンはミウとニコルが、カノンはノエルが担当するわ!! それで私が臨機応変に対応するから、何かあったら言いなさい!! それじゃあ移動!!」
「ロウ…俺と場所変わんない?」
「だまれ変態。」
「アホ言ってないで移動しなさい!!」
そして主人公の前には、ジャックとヴェントが来た。
「それじゃあ戦闘スタイルを聞いていいか? ついでに目指す目標も。」
ひとまず主人公は戦闘訓練以前に知らなければいけないことを聞いておくらしい。
「はいはいはいはい師匠!! 俺はもちろん魔力を纏わせたこの拳だぜ!! 目標は全女生徒を惚れさせることだ!!」
「それだからお前はモテないんだ。「どういうことだ師匠!?」 それでジャックは?」
「俺は長槍だな。 場合によっては魔法も使うが、基本的にはヒット&アウェイを相手に押し付ける。 目標は…2年の学内戦で優勝かな。」
「ジャックの方はモテそうだな「師匠!?」」
「ま、ひとまず理解したよ。 どちらも絡み手とかは少なそうだし、軽く戦ってみるか? 二人も俺の強さを知らないで教えられるのも嫌だろ。」
う~ん脳金。
「よっしゃあ!! 一発ぐらいは当てて見せるぜ師匠!!」
「胸を借りさせてもらう。」
だがそれがいい。 二人にとってもな。




