学園長もやっぱり英雄()だった。
「さて…盛大にやらかしたわけだが…?」
学園長室に戻ってきた主人公一行はニコルをジト目で見つめる。
「…か、かっこよかったじゃろ?」
ニコルもやりすぎたと察したようで、目がキョロキョロと泳いでいる。
「とりあえず学園長を待ちましょうか」
果たして主人公達は教師に成れるのか!!??
「採用に決まってるじゃない。 むしろあれだけやってもらえてよかったわよ。」
主人公たちは戻ってきた学園長にそう言われてホッとする一方で、むしろ…とはどういうことだろうかと疑問に思う。
「むしろ…?」
「あら、言ってなかったかしら? 前任の戦闘を担当している先生が辞めた理由……才能に押しつぶされたのよ。 現生徒会長のね」
~side???~
「姉さん姉さん!! また新しい先生が入ってくるらしいぞ!!」
「またあなたは男の子みたいな喋り方をして…女性らしい話し方に直しなさいって言ったでしょう?」
「それは関係ないだろ姉さん!? 新しい先生だぞ先生!!」
「またあなたの玩具が増えるだけでしょうに………」
~side out~
途中で別視点挿入すると主人公視点に戻すのムズイな…次やるときはあとがきとかに書くわ。
そうして学園長とこれからの授業内容などを話していると、セラが戻ってきた。
「はぁっ、はぁっ なんでここに戻ってきてんのよ!? 滅茶苦茶探したじゃない!!」
「学園の中で知っているところなんてここしかないよ?」
「……確かにそうね」
偶にあるミウの正論パンチ!! これには反論ができない。
「そ、それはそれとして!! あの魔法は何なのよ!? 知ってれば学園になんて来ないで神都にずっといたわよ!!」
「…学園長の前でその言い草は何かしらね???? セラ先生??」
「あっ......」
学園長の後ろに鬼が見える…異世界は怖いところだなぁ(遠い眼)
「魔法については私が代わりに聞いておくから…セラ先生は授業に行ってらっしゃいな」
学園長が笑顔で空中をデコピンすると見えない衝撃が発生し、セラは吹き飛んでいった。
「学園長だけずるいわよおおおぉぉぉ.........」
主人公たちの方に向き直った学園長は満面の笑みで質問する。
「さて!! 魔法について聞いても良いわよね????」
「「「「はい。」」」」
絶対に断れない圧力ってあるよね。
「ツクル君とノエルのは説明しなくていいわ。 ツクル君のやつはあなたの特殊技能みたいなものでしょう? それとノエルのオーバーヒールは私もできるからね。」
「「了解です。」」
そうして学園長はまずはミウと向き合う。
「ミウちゃん…だったかしら? ズバリあなた!!天使化しているわね!!」
「………そうだったの!?」
「分かってないの!?」
学園長は何故ミウが自分で理解している前提で話したのだろうか。
「仕方がないわね!! 予測を交えながらだけど私が説明してあげるわ!! おそらくミウちゃんの体は天使と似たような状態になっていて………まだまだミウちゃん自身が操りきれてないからさっきみたいに光線しか打てないけど………分かったかしら!? つまりミウちゃんは………そういうことなのよ!! 理解したかしらね!? それじゃあその体を私に触らせてグヘへへへ」
「なるほどね!!って触っちゃダメだよ!?」
結局学園長もどこぞのモノエルと同類の変態だったらしい。
「ちっ、残念ね。 それじゃあニコルちゃんの方は…あら?あらあら?? 涙目でツクル君の後ろに隠れるニコルちゃん…ありね!!」
カメラのような魔道具を取り出して主人公たちの方に向ける学園長だった…。 なんでもありだなこの人。
「ふぅっ、気持ちのいい時間だったわ」
学園長は1時間ほどパシャパシャ撮った後に額に着いた汗をサッと拭う。
「や、ヤバいやつなのじゃ~!!こいつ~!?」
ニコルはうわーーんとでも言うかのように主人公に抱き着くが…
「「あとで現像した物はください。」」
主人公とノエル、それに学園長はグッと握手をする。
「「裏切り者~~~!!!!」」
「それじゃあ明日から戦闘訓練の授業よろしく頼むわ。 セラには後で伝えておくから、また明日の朝いらっしゃいな。」
「「「「了解です(なのじゃ)!!」」」」
最後に学園長がそう言って、その場は解散することとなった。
また時間を置いて、学園長がテストの採点をし始めてからセラが戻ってきた。
「授業終わったわよ!!!! 学園長!? ツクル君たちは????」
「帰ったわよ?」
「なんでよぉぉぉおおお!!」
「あ、ツクル君たちは明日から手伝ってもらうことになったわ。 また明日の朝、学園長室に集合ね。」
「うわぁぁぁぁぁぁぁん!!!!」
「廊下は走っちゃダメよ~」
ダッシュをするも、最後まで報われないセラであった。




