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俺?ダンジョン!?  作者: 東歌
冒険者編
31/132

修練のダンジョン①



 屋敷に戻ってきた主人公一行はノエル以外ベッドの上でぐでんぐでんになっていた。



 「何があったんでやがります??」



 帰ってきたと察知して来たシェイルも困惑している。



 「あはははは...今日は運が悪いから動かないらしいですよ。」



 ノエルも少し呆れ気味だ。



 「シェイルちゃんもガチャ引けばわかるよ~ 私みたいに綾〇だけの女になるからさ~」



 「そうじゃぞ~ 我なんて金のたわししかいいの出なかったのじゃ~」



 「俺なんて妹にキンタ〇狙われた挙句クローゼットにすら顔面攻撃されたからな…」



 訂正:主人公だけは震えていた。



 「ガチャ? くじ引きみたいなものでやがりますか?」



 ≪ここを押してみてください≫



 シェイルの目の前に画面が現れ、ガチャの部分が光っている。



 「ここでやがりますか? ほいっ」



 かわいらしい掛け声とともに画面が黒くなっていく。



 「な、なんでやがりますか!!??」



 「シクシク、やっぱり私だけよわよわじゃん…」





 「「…階層…修練…?」」



 主人公とノエルは一緒に読み上げる。



 「シェイル…お主よう当てたの!?」



 ニコルは驚いているが、そんなに当たりなんだろうか?



 「【階層 修練】はそれを付け足した階層をお主とその配下しか使えないようにするものじゃ。 お主からモンスターの変更ができないのに加え、通常のモンスターよりも圧倒的に強いモンスターしか出んが、作成者であるお主や主のダンジョンモンスターでも経験値が獲得できるってものじゃ!!」



 「それ異界型のダンジョンじゃないと滅茶苦茶使い辛くないか?」



 「…………。 まぁ我、神じゃし? それも考えたうえで異界型のダンジョンにしたんじゃし? 当たり前なの…じゃ……ごめんなさい」



 全員からジト~という目線を向けられてすぐ謝ったニコルであった。 謝れて偉いっ!!






 「それで?階層にぶち込むだけでいいんだよな?」



 「そうじゃな」



 せっかく引けたのだから階層を作るらしい。





 「おぉ? 見えなくなったな」



 「そりゃ画面で見えたら修練の意味がないじゃろ」



 階層 修練を反映させるとホログラムとしては表示できないらしい。



 「んで? どこに設置する? 俺たちしか入れなくなるってことはいざという時はシェルター的な役割になるだろ?」



 「またクローゼット…は分かりづらくなりますよね」



 「地下室はどう!? ロマンの塊でしょ!!」



 「地下室は一応ありやがりますが…アランのせいで移動するのが面倒でやがりますよ?」



 「行くだけ行ってみるかの?」



 アランのせいが何かは分からないが、とりあえず行ってみるらしい。






 場所は変わってアランの書斎。 壁はすべて本棚で埋め尽くされていて、中心に机がポツンとある。



 「此処だけはアランがいじったでやがります。 そのせいで地下室に行くのが面倒になりやがりました」



 そういうとシェイルは本棚にある本の一つを奥に押し出す。 次に逆サイドの本棚の本の一つを手前に引く。 最後に机の上に置いてある本を本棚に入れると…


 ゴゴゴゴゴゴゴと本棚が動き出し。 ずれて見えるようになった壁には魔法陣が描かれていた。



 「「「「おお~」」」」



 それに触れば地下室に行けるのだろうと思ったのか主人公は魔法陣を触るが、何も反応がない。



 「それだけで行けるなら面倒なんて言ってないでやがります」



 そういってシェイルは魔法陣に近付くと、その魔法陣に書いてある文字を順に読みながら指で文字をなぞっていく。 最後に中心を押しながら“解錠”と言うと、机が割れ、左右にずれていった。



 「後はその取っ手を引っ張るだけでやが…り…馬鹿でやがりますか?」



 シェイルが後ろを向くと、そこにはお尻を抑えてゴロゴロと転がっているニコルがいた。



 「お、おし、お尻が割れるのじゃぁぁぁぁ!!!!」



 「安心しろ、最初から割れてる。」



 主人公よ、そういうことじゃない。



 「なんで机の上に座っていたんでしょう??」



 「あ、あはははは…譲ってよかった…。」



 そう…机が中心で分かれ、座っていたニコルは下に落ちた。 地下室への扉の取っ手の上に…






 「ううぅぅぅ…ジンジンするのじゃ…。」



 ニコルのために少し時間をおいてから、地下室に行くことにしたようだ。


 そして取っ手を持って上にあげると、そこには梯子があった。



 「ここまでやって最後は梯子かよ」



 「魔方陣の方がロマンあったよ!?」



 「大丈夫ですか?ニコルさん。 一人で降りられますか?」



 「うぐっ…負ぶって欲しいのじゃ…」



 「ツクル、言われてやがりますよ。」



 あっ、シェイル…主人公にそんなこと言ったら…



 「うへへへへ、落ちないようにしっかりと掴んであげるからね~ おんぶじゃなくて抱っこの方が安全かな~」



 「やめるのじゃ!! 顔がキモイっ!! ちかっ、近づくでないっ!!」



 これは犯罪者。 間違いない。






 「冗談なら最初から冗談だというのじゃ。 めっちゃ怖かったのじゃ。」



 主人公は特に何もせずにニコルをおぶると、地下へ降りていった。



 「もしかして期待した?」



 「き、きたっ、期待なんてす、するわけないじゃろっ!!??」



 ニヤニヤニヤニヤ


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