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俺?ダンジョン!?  作者: 東歌
冒険者編
25/132

1つ目の階層



 完成した部屋で5人でゴロゴロしていると、神様ニコルが大事なことを気づいた。 ちなみに美羽の天使の羽はいじってたら消せたから問題はないぞ。



 「そういえば流れで色々いじったのじゃが、DPダンジョンポイントは大丈夫なのかの?」



 主人公はこれまで自分のダンジョンを放置していたようなもののため、DPなんて入手していないはずだが…



 「もんだいありません。 ますたーがほかのだんじょんにもぐったのが、ぎじてきなせんそうじょうたいととらえられたのか、あまるほどあります。」



 とりあえず問題はないらしい。



 「DPに問題ないならツクルよ、ダンジョン作りを始めたらどうかの? ようやく異世界でダンジョンマスターをやれるのじゃし。」



 「それもそうだな。 ラフィス、スキルに戻ってくれるか? どうせなら凶悪なやつを作ってやろうぜ」



 「りょうかいです、ますたー」



 主人公とラフィスはニヒルに笑って、1層から作り始めた。





 ~ダンジョン作成中~

どんなやつが出来るのか楽しみだな!!





 「……できた…が、これはダンジョンでいいのか?」


 ≪定義的にはダンジョンなんでしょうが…これは酷いのでは?≫



 何やら酷いダンジョン?が誕生したらしい。



 「完成したんですか?」



 「ノエル、これあげる。 んで、これは美羽の分」



 「「わぁ、かわいい」」



 二人に渡されたのは色違いの人間サイズのくまのぬいぐるみで、目に見えてもふもふだと分かる。



 「それでこれは神様の」



 「おぉ、サンキューなの…じゃ? …たわし?」



 「おう、たわし。 ガチャから出てきたやつ」



 「もう少しましなのを渡さんかぁ~~!!!」



 どうやらダンジョンを作るにあたって【ガチャ】を引いたらしく、はずれは“ぬいぐるみ”や“たわし”、“雑巾”などが出たらしい。 二人はその当たりのものでダンジョンを作ったらしい。






 「それで?ダンジョンはどうなったんじゃ?」



 「ふっふっふっ それじゃあ解説してやろうじゃあないか」


 ≪映像を表示します≫



 「「「わくわく」」」





 「まず入り口はテレポートゲートで中に入ることとなる」



 それと同時にラフィスが映した映像も動き出す。



 「「「ふむふむ」」」



 「転移したら………落ちる」



 空の上に転移し……下に敷いてあった針山に落ちた。







 「…流石に酷いよ兄さん…」



 「これは…ダンジョンなんですか?」



 「…空…かの?」



 「おっ、神様正解。 といっても本家の【空】と違って全方位に無限に空が続くわけじゃないけどな。 ガチャで引いた【階層 空】で基礎となる洞窟型を拡大、地面になった部分には【設置罠 針山】、そんでもって階層攻略の証や帰還ゲート、宝箱は針山の下にいっぱい設置した【設置罠 落とし穴】のどこかにある。」



 クソゲーだな。攻略させる気がねぇ。



 「はい!質問!!空にはなにかいるの?」



 「よく聞いてくれた美羽!!ここ見てみ。」



 今度はホログラムとして表示させた階層をよく見ると、雷雲が存在している。



 「この中に【サンダーバード】がいて、階層のそこかしこに【ハーピィ】が飛んでる。」



 「……本家の【空】の方がまだ優しいのじゃ。 あそこは飛べなくても攻略できるように飛び島が点々とあって、そこに宝箱とかもあるのじゃ。」



 普通ならボス戦としてサンダーバードがいて、それを攻略することでクリアするとかだろうが、あくまでサンダーバードは通常モンスターである。


 これは酷い。



 「えっと…これが1階層なんですか?」



 これを冒険者に攻略させるのは流石に不憫だと思ったのか、ノエルはそう質問する。



 「あっそっか、説明してなかったな。 これは一“階層”だが“一階層”じゃないぞ。」



 「どゆこと?」


 美羽が聞き返す。



 「こればっかりは俺も想定してなかったんだがな…神様…面倒だからニコルでいいか?「よいぞ」ニコルが異界型のダンジョンにしたろ?」



 「そうじゃな」



 ≪それならダンジョンの階層の入り口も各地に分散させれば全てを攻略されることもないんじゃないかと思ったわけですね≫


 「付け加えると階層ごとに“攻略の証“を導入して、すべて集めないと最後のダンジョン…まだ作ってないが、この部屋に繋がるダンジョンに干渉すらできないようにするつもりだ。」



 「…それはありがたいんですが…即死はさすがに…」



 やっぱノエル優しい。だがその問題は最初から解決している。



 「そーゆーことか!!それは問題ないぞ。 そもそも俺のダンジョンはもとがゲームのダンジョンだからか死んでも蘇生される。」



 「ほっ、それなら良かったです」



 「それなら良い…のかの?」



 「それはいいんだけどさ!!そのダンジョンはどこに設置するの!?」



 「……試しにギルドマスターの部屋のドアにでも設置するか」


 ≪流石にやめてあげましょう、マスター≫



 「そんなに嫌いな人なの?」



 「……ホモだ」



 「何してんの!行くよ兄さん!!そいつのキンタ〇を潰しに!!」



 「ちょ、と、止まって下さ、力強っ…」



 「ツクル!!止めるのを手伝うのじゃ!!」




 ギルマスの冥福を祈って、合掌。


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