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俺?ダンジョン!?  作者: 東歌
冒険者編
23/132

ようやくの再会



 夜の戦闘(意味深)でマックスが死にかけたが、一行は朝食を食べてから外に出ることにしたようだ。テントなども片づけ、アランから預かったアイテムバッグに入れる。



 「これでダンジョンから出られないとかあったらどうします?」



 突然主人公が恐ろしいことを呟く。



 「ははははは!!まさかそんなことあるわけが!!「…ないわよね?」…ないよな?」



 「あったとしてもどうしようもないですよね またスライムを倒しに戻るわけにもいきませんから」



 「……何かあっても恨まないようにな。」



 最後の別れみたいな雰囲気になってるが、問題なく戻れるぞ。



 そして全員が同時に立方体を握りつぶし、セーフティエリアは青い光に包まれた。






 転移した先は天神のダンジョンの出入口の前。 見たことのある場所に転移できたためか、一同ほっとしている。



 「とりあえずギルドに行きましょうか。」



 「そうだな!!」



 ダンジョンから出たものの、入った時と何も変わらない様子に困惑した一行はギルドに行くことにした。








 ギルドの前に着いた一行だったが、いつもの活気のあるギルドが鳴りを潜める様子にやはり何かあったのかと心配するが…



 「そこに張り紙がありますよ?」



 「ほんとね、何々……へぇ?何かあったのは確かみたいね。」



 張り紙には、ギルドマスターがアランを連れて英雄たちの会合に行ったということが書いてあった。 ギルドに人が少ない理由はどうやら英雄2人がいないため、周辺国の対策に念のため動員したということらしい。



 「アランさんも気にするなと言っていたし、心配する必要はないだろう。」



 「そうですね」




 まあいいかと酒場へと戻った4人…というより主人公の目の前に衝撃的な光景が目に入ってきた。













 「そうなのね~お兄さんがね~」



 「そうなんだよ!!あのバカ兄さんがさ!!ヒック…どっか行っちゃっててさ~!!もうほんとに兄さんマジ兄さん!!って感じだよね!!ヒック…グウ……」



 「ちょ、飲みすぎ!…飲み過ぎなのじゃ!! 未成年じゃろお主!! アリス!!水!!みずぅ!!」



 酒場の席にはアリスと話している主人公の妹と主人公を転生させた神がいた。



 「え?あ…あ…み、美羽…それに…かm…あなたが…なんでここに…」



 1週間のうちに諦めかけていた主人公は涙目で2人の事を見る。


 なにかを察したラインとセラはマックスを連れてそそくさと2階へ上がっていった。



 「あっ!!ツクル!!お主勝手にどこいっとんじゃぁ!!」



 「おびゅぅっっっ!?」



 「ツクルさぁぁぁん!?」



 「…やばっ…やりすぎたのじゃ…」



 主人公を見つけた神様は、ダッシュの勢いでツクルをぶん殴る。


 いつぞやのアラン戦をなぞるように縦回転で吹き飛ぶ主人公は殴られながらも笑っていた。





 「よひゃっひゃへひゅ(良かったです)、もふあえなひかひょおもっひぇひまひは。(もう会えないかと思っていました)」



 「大丈夫ですか?ツクルさん、【ヒール】」



 「とりあえずここで話すのもなんじゃから、ツクルの部屋に行くかの? すまんなアリスよ。」



 「気にしないでください。 ほら、ミウさんも起きてください。上に行くらしいですよ。」



 「んん~? お~!兄さんおはよぉ~~!!」



 「おう、おはよう」



 懐かしい返事に思わず涙が出そうになった主人公だったが、なんとか堪えて4人で主人公の部屋へと上がった。






 「そういえばお主は誰なんじゃ?」



 ようやく疑問に思ったのか、神はノエルに尋ねる。



 「あっ、そうでした。 ツクルさんのハーレムに加えさせてもらったノエルと申します。 よろしくお願いします正妻さん。」



 「せ、せせせ、正妻ぃ!? そもそも妻じゃないのじゃ!……まだ…」



 「そうそう何言ってんだよノエルぶぅっ!?なんで俺殴られた!?」



 ≪殴られて当たり前です。マスター≫



 「当たり前か!?」



 「お、オペレーター…!? お主っ!?」



 「な、何かあったの「肯定否定はどこいったのじゃ!?」あれお前の趣味かよ。」



 「まあそんなことはどうでも良いのじゃ!!ツクル!!お主なんでダンジョンと融合しとんじゃ!?」



 「あれ?分かるのか?」



 「そりゃあ我が作ったダンジョンの反応がお主の中からするんじゃからな。 想像は容易いじゃろ」



 「それじゃあ俺のステータスがバグってる理由は…?」



 「は?どういうことじゃ?」



 流石の神も視ていないことはわからないらしい。 ステータスがバグっていることはノエルも知らなかったため、一緒に慌てている。



 「少し目をつむっとれ、見させてもらうからの。 【上位権限 情報開示】」



 そういって主人公の額に手を当てた神は結果を知って慌てているようだ。



 「お、お主…よく生きておったな!?」



 ≪やはり危険でしたか≫



 「そうじゃな、我がミスをしていなかったら爆散していたじゃろう」



 「ミ、ミス?」



 流石に自分の体にミスをしたと聞いた主人公は恐々としている。



 「今のお主の体の原型を作るときにいわゆる才能系の数値を0からいじらなかったのじゃ。 最初から戦闘をするなんて予想もしてなかったからの。 その空いた部分に奇跡的にダンジョンがはまったのじゃ」



 「なるほどなぁ」



 「今からだとその辺は変えられんが、ステータスの閲覧ぐらいは出来るようにしようかの」



 「助かるわ」







 「あの~ そろそろ離してほしいんですが…」



 そんな話をしている横ではノエルが寝ている美羽に抱き着かれて動けないでいた。


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