表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
俺?ダンジョン!?  作者: 東歌
冒険者編
14/132

緩衝地域の所以



 昨日言った通りに6人でダンジョンに行くことになった。 とはいえ今回はSランク1人にA-のパーティーが一組だからか食材のダンジョンに行くのではないらしい。


 ちなみに主人公のランクはというとこの一週間でD+まで上がっている。 アランとダンジョンに潜っているためもっと上げてもいいのではという意見もあるかもしれないが、低ランクの冒険者が行うべき街中依頼をこなしていないことを考えると、これでも十分スピード昇格だと言えるだろう。(冒険者になってすぐは街中依頼で人間関係を学ばせるため、ランクを上げる条件にも街中依頼をこなした件数が入っている。)



 「アランさんがいるなら行ってもいいんじゃないか!?天神のダンジョン!!」



 朝からマックスが叫んでいる。うるさい。



 「天神のダンジョン?なんですかそれ?」



 オペレーターから説明をされている主人公も一応知らない体で聞いてみる。



 「天神のダンジョンは他の世界と繋がっていると言われている世界で一番大きいダンジョンよ。 唯一死んでも生き返れるダンジョンでもあるわね~」



 「その分難易度も高いんだけどな。」



 朝に弱いのかぐったりしているセラに続いてラインが付け加える。



 「ええ~…辞めときましょうよぉ…」



 自信が無いのかノエルは弱気のようだ。



 「ほんとにマックスは天神が好きだな。 ほれ、飯だ。」



 厨房から現れたアランは5人の前に朝食を出す。



 「まぁいいんじゃねぇか? ツクルも毎回あんなダンジョンばかりじゃ練習にもなんねぇだろ。 しかも天神は生き返れるわりには難易度がクソたけぇからな。」



 「ん?やっぱり一緒に潜って…」



 「「まさか」」



 また言ってるよ





 世界で一番大きいダンジョンに行くからには一日で帰ってくる気は無いらしく、アランのアイテムバッグにいつもより多く詰め込んでいる。


 「バナナはおやつに!「入りません」…」





 いつもはそのままダンジョンに行くのだが、今回はギルドに寄ってから行くらしい。



 「あれ?アランさん?珍しいですね、こんな早朝からギルドに来るのは」



 Sランク受付嬢さんことアリスさんも朝から働いているなんてこの世界はブラックか!?



 「6人で天神に行くことになってな。依頼をしに来た。」



 「……天神のダンジョンってことは…私への依頼じゃないですか…」



 「おう、いつも通り宿屋頼むわ。」



 そりゃあダンジョンに留まるんだから宿屋を任せないといけないよな。 アリスさんに任せた方が宿屋の収益が大きいのは作者との秘密だぞ。アランが泣いちゃう。



 「じゃあその代わり天神のダンジョンへの依頼全部持って行ってください。 そのぐらい出来ますよね?人類の英雄ですもんね?……ね゛?」



 「りょ、了解です!」



 「あはは!大変ですね!アランさん!!」



 マックス。お前が原因だ。





 「ほ、ほんとに行くんですか…」



 「安心しろ!俺がい「大丈夫よ、アランさんもいるでしょ?」…」



 「そ、そうですよね。」



 「そういえば質問いいですか?その天神のダンジョンってどうやって行くんですか?テレポートゲートですかね?」



 そういえば主人公は毎回テレポートゲートを使ってたな。



「いい質問だ!「徒歩だな」…」



 「え?徒歩?そんなに近いところにあるんですか?」



 「あれだぁ!!!」



 ようやく邪魔されずに答えられたのが嬉しいのかマックスはドヤ顔で空を指さす。 そこには…



 「あれって煙突じゃなかったんですか!?」



 空に突き刺さるように伸びている塔が映っていた。というかそんなにでかい煙突があってたまるか。



 「じゃあ…行くか…」



 手続きが済んだのか疲れ果てた様子のアランが外に出てきた。


 この分だとダンジョンの中の依頼は大変そうだ。





 「意外と近かったんですね というかこんな近くにダンジョンがあって大丈夫なんですか?」



 天神のダンジョンの前までついた主人公一行は塔を見上げている。



 「むしろ安全だぞ。死んでもリスポーンするからな。 そもそもそうでもなきゃここが緩衝地域になんぞならんだろ。 仮にここで戦争が起こったとしても敵・味方総じて死んだ瞬間にダンジョン内の出入り口前で生き返るな。」



 「…てことはもしかしてここにいる人たちって…不老不死?」



 「流石に寿命では死ぬぞ。」



 寿命まで操作してしまうと人の数が増えすぎることになるからね。仕方ないね。 え?魔神側のダンジョンで人の数を減らせばいいから大丈夫だろうって?…知らんな



 「お~い!!!入る許可もらったぞ~!!!」



 「それじゃあ入りましょうか。」



 「…やっぱりやめときませんか?死ななくても痛いのは嫌なんですけど…」



 「はいはい行くわよ」



 「そんなぁー」









 「おぉ~~~これぞダンジョンって感じですね!!」



 ダンジョンの中は洞窟のような雰囲気になっていて、光源も無いのにも関わらず壁が薄ぼんやりと明るく光っている。


 主人公が行ったダンジョンといえば中が草原のようなダンジョンだったので、異世界初のダンジョンっぽいダンジョンといえるだろう。



 剣士のマックスと壁役のラインを前、魔導士と治癒士のセラとノエルを中央、アランと主人公を殿としながら何事もなく進んでいくと、突然アランがツクルの足を止めさせた。



 「他のダンジョンと違って天神のダンジョンは難易度が高い。一層のゴブリンでさえ強くなっているからまずはツクルは見てるだけにしとけ。」



 そういいながらアランはマックス達に警戒を促す。



 どうやらまずはマックス達に任せてツクルにパーティー戦闘というものを見せるようだ。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ