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俺?ダンジョン!?  作者: 東歌
冒険者編
12/132

イケメンギルドマスター?



 「はい解散ですかいさーーん!!」



 アランにダンジョンで何があったかを聞いたSランク受付嬢さんはそう叫ぶ。



 「「「「「「はー、なんだよ驚かせやがって(何もないのかよ)(解散解散)(おつかれーっす)(強いモンスター...)(金が...)(恐ろしい新人が...)……」」」」」」



 それを聞いた冒険者たちも各々しゃべりながらも解散していく。 なお、アランの隣に立っていた一見弱そうな主人公に冒険者としてのルールをなどと考えていたやつもいたが、アランの話を聞いて一目散に帰宅していった。



 「それで?なぜそんなことをしていたんですか???」



 背に般若…天使ですよね!天使!を背負った受付嬢様はドギツiゲフンゲフン、麗しい声でアランに問いかける。



 「あ、あの えっと その…すみません」



 「誰も謝ってほしいなんて言ってないですよ? 理由を聞いているんです。り・ゆ・う!!言っている意味わかります?」



 「はい……」



 人類の英雄ェ...気持ちはわかるぞ。はんny天使を目の前にしたら話なんてできないよなぁ!!! な、何も言ってないですよ?



~いいわk…説明タイム~



 「はぁ、理由は分かりましたが私には権能がどうとかは分かりませんのでギルマスと話してきてください。 ツクル君もつれてね」


 「それで?もうこんなことしないですよね?」



 「……。」



 「返事は!?」



 「はい!!」



 読者のみんなは女の人を怒らせないようにしような!





 そんなこんなで場所は変わりギルド2階のギルドマスタールーム前


 主人公は通常では行けない2階に行くことができたからか、その目を輝かせている。 隣にいる目が死んで顔が老けているアランと比べると差は歴然だ。



 「お前は女に気を付けろよ......」



 遺言かな?



 気を取り直して部屋に入ると、執務室のような部屋の中央には、眼鏡をかけたクールな男性の前に大量の業務用紙?が置かれている。



 「ん?アランかい? 何の用?」



 「いやーあのなぁ…権能が暴発した」



 正しくは暴発ではないのだが、ここでは置いておこう。



 「は??? 相手はっ!?」



 「こいつ」



 と主人公の方を指さすアラン



 「ははっ、冗談はほどほどにしたまえ  ここ400年は発動もしていなかった君の権能がまさかこんな子に…」



 「マジだ」



 「……マジで?」



 マジなんだよなぁ



~またもや説明タイム~



 「異世界人か、なるほどねぇ…だからこんな子が君の攻撃を…  それで?私たちのことはどこまで伝えたのかな?」



 「俺たちが人類の英雄と呼ばれていたことと、俺の権能の能力とデメリットまでだな」



 「ふぅん では私も自己紹介しましょうか。 今はこのギルドでギルドマスターをやっていますが、人類の英雄の一人で“聖者”モノエルといいます。 権能は治癒神で、能力は絶対的な回復能力です。 その代わりデメリットも重く、私が対象に与えたダメージはステータスと関係なく割合で私自身に返ってきます。」



 眼鏡を中指でクイっとあげながら自己紹介をした。イケメンは何してもイケメンだよな…ははは…クソイケメンがよぉ!?



 「あっ、はい。 異世界人の斎藤造です。 よろしくお願いします。」



 「いえいえ、こちらこそ宜しくお願い致します。」



 二人でペコペコと頭を下げあう…名刺交換はしてないけど、どこぞの会社員かな?



 「挨拶も済んだことですし、アランはそこのソファにでも座っていてください。 ツクル君は…少し体を触ってみてもいいですか?」



 「………おう。座っとくわ」



 「は?…はい。どうぞ…」



 主人公がアランの攻撃に耐えたことが気になったのかモノエルはそう聞いてくる。




 「ふーむ…なるほど…防御力が高くても表皮が固いというわけでは無いと……そうなると……あぁ!なるほど、本体に一定以上の危機が及ぶと……」



 面白いのかなんだかわからないが、モノエルはずっと主人公の体を触ってくる。



 「あのぉ…そろそろ止まってもらっても…」



 「やはり肉体そのもの……外付けとしてステータス……とすると私の説は……にしてもいい体してますね。」



 「え゛?」



 ホモか!?ホモなのか!?



 「そいつは元貴族で家名はホスクレスだ。」


 とアランが呟く。



 「モノエル・ホスクレス………うびゃぁぁぁぁ!!??」



 「ヘヴンッッッ!!」



 何かに気づいた主人公の右ストレートがモノエルに突き刺さる。


 モノエル・ホスクレスねぇ…モノエル…ホスクレス…ホスクレス…モノエル……ホスク…モノ…ホ…モ…やっぱりホモじゃねぇか!!??



 「あぁ!やばい、モノエルさんがっ!?」



 壁に突き刺さるモノエルを心配する主人公だが、そこにアランが



 「安心しろ、そいつは回復特化だし、戦闘時は回復盾をやっているぐらい防御も高い。 そして何より、そいつはドMだ。」



 「え゛?「ふへへへへへへへ、いい拳でしたよツクルくぅぅん!!もう一回殴ってください!!!」ぎゃぁぁぁぁぁぁぁ!!!」



 全力で部屋から逃亡する主人公と追いかけるギルマス



 「たぁすけてぇぇぇぇ!!!」



 「「「「「ぎゃぁぁぁぁ!!逃げろぉぉぉぉ!!」」」」」



 一階にいる冒険者たちに助けを求めた主人公だったが、男の冒険者たちはギルマスの性格を知っていたようで、二人が近づく前に散り散りに逃げ出す。


 遂に終わったかと察する主人公の前に救世主が現れる。 突然走っているギルマスの下から黒い手が無数に現れ、地面に縛り付けた。



 「ぐぇっ、何するんだアリス!離せ、離すんだぁぁぁぁ」



 「はぁ、何やってるんですかギルマス…ツクルさん、私が捕まえておくので逃げてください」



 「アリスさんって名前だったんですね!ありがとうございますぅぅぅぅ!!」



 アランと主人公を担当したSランク受付嬢さんの名前はアリスさんというらしい。



 何とか逃げ出したツクルは宿屋に逃げ込み、もはや自分の部屋と化している2階の部屋に滑り込む。



 「ふぅ 恐ろしい体験をした」


 ≪ご愁傷様ですマスター。鑑定結果を知りながらも傍観していたので、見ていて滑稽でしたよ。≫


 「てことはほぼ最初から…」


 ≪ふふっ≫


 「おいぃぃぃぃぃぃ!!?」



 オペレーターにまで見捨てられていたかわいそうな主人公は不貞寝するが、この後アランに起こされ、げっそりした顔で宿屋の接客をすることとなった。


 宿屋に来た冒険者の目がちょっとだけ優しかった。



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