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俺?ダンジョン!?  作者: 東歌
冒険者編
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アランの秘密



 「ん......っはっっ!!アランさんは!?」



 主人公は起き上がって周りを見回した。 まだダンジョンの中にいるようだが、主人公を中心に半球形の光の膜が覆われているところを見ると、主人公の安全を確保したアランはモンスターを狩りにでも行ったのだろうか。



 ≪死んでいなくて何よりです。マスター≫


 「おう、今回はマジで助かったわ。」



 とりあえず安全だろうと判断した主人公はほっと息をつく。



 ≪いい知らせが2つととても悪い知らせが1つありますが、どちらから聞きたいですか?≫


 「え゛? 悪いのあんの? じゃ、じゃあいい方からで」


 ≪1つ目、先ほどの戦闘からマスターへの肉体的問題はありません。2つ目、マスターへの同期が完全に済んだので、戦闘補助が容易になることに加え、私への“名づけ”が可能になりました。≫


 「1つ目はわかるが、2つ目はどういうことだ? 最初にやったのとは違うのか?」


 ≪これまでは神様の繋がりを確実に確保しておくために、マスターとの完全同期は行わないようにしていました。 ダンジョンと融合する以前でしたら問題なかったのですが、融合後のマスターと同期してしまうとどうなるか分かりませんでしたから。≫


 「ちょっと待て、それなら…同期したということは…」


 ≪ええ。悪い知らせです。 私と神様との繋がりが切れました。 もうマスターの融合したダンジョンの方に繋がりが残っていることを信じるしかないですね。≫



 主人公の顔には絶望の表情が浮かぶ…が、よくよく考えると、特に出来ることは無いのである。そのため主人公は最悪の場合、冒険者として生きていけばいいかと楽観的な思考に切り替えた。




 考えることがなくなったのか主人公は目線を上にあげる。 そうして気づいたのだが、寝ている主人公の周りを覆っていた光の膜がいつの間にか無くなっていた。 テレポートゲートと同じ原理なのかと考えた主人公は地面を見てみるが、特に何もない。


 疑問に思っていた主人公の肩に突然手が置かれる。



 「「やっとおき」わっしょぉい!!??」



 「ど、どどどどうした!?」



 肩に手を置いてきたのはアランだったが、思考中に手が置かれるなど驚いてほしいと思っているようなものだ。 実際めっちゃくちゃ驚いた主人公は垂直に2メートルほどジャンプした後に、降りてきた後も心臓がバックバクになっている。



 「突然手を置いてくるなよ!!?びっくりしたやろがい!!」



 「す、すみません」



 動揺し過ぎたのか立場が逆になっとるぞお二人さん


 少し時間をおいて主人公が落ち着いた後にダンジョンから出ることにしたのか、アランは主人公にそう伝えて二人は歩き出した。





 「ツクルも聞きたいだろうから歩きながら話すぞ。」


 そういいながらアランは自分のことについて話し始めた。



 「いざ自分のことを話すとなると自慢みt」


 はよ話せ。



 「詳細は省くが、俺の入っていたパーティーは1000年前に人類の英雄と呼ばれていた。 そのパーティーのリーダーは勇者と呼ばれ、その正体は“異世界人”だった、お前と同じな。 それを知っていたからこそツクルの事情にも簡単に対応ができたわけだ。 

 そして俺たちのパーティーは世界を崩壊させようとしていた原初のダンジョンマスターと戦い、勇者と原初のダンマスは相打ちになったとされている。 それを見ていた聖なる神によって勇者を除く4人は【権能】というスキルを褒美として授けられ、現人神となった。 俺が長生きしてるのもそれが理由だな。

 通常、神しか持てない権能を授けられた俺たちは大きなデメリットを持つことになった。 それが権能の性質に自身の性格が引っ張られてしまうというものだ。 もうわかっているかもしれないが、俺は闘神のせいで戦いを求めるようになり、戦っている時はテンションが上がり、止まらなくなる。」



 「なるほど、だからあんなにキチガi「あ゛?」楽しそうにしてたんですね!?」



 「そういうことだな。」



 ちゃんと読んでいる人はわかるかな?アランが話している内容割と嘘だぞ♡


 アランのことを聞きながらダンジョンを出た二人は来た時同様にテレポートゲートで神都に戻ることとなった。 そして戻ってきたことをギルドに伝えるためにギルドの前に着いた二人だったが、ギルドの中が異様に騒がしいことに気が付く。



 気になったアランが近くにいた冒険者に理由を聞いてみると、


 「ちょっといいか? なんでこんなに冒険者が集まってるんだ?」



 「あ゛?  あ、アランさん!? い、いえ、あの、な、なんか食材のダンジョンで初心者が謎の戦闘音を聞いたらしくてですね、はい。 その音にビビった初心者が逃げ帰ってきてみんなに言いふらしたんで、ギルドに問い詰めてるんでさぁ。」



 「「え゛」」



 食料のダンジョン・初心者ということは一層・謎の戦闘音……

 その正体を思いついてしまったアランと主人公は顔を青ざめる。


 アランもどう言い訳をしようかと考え始めていた時。



 「あ!!アランさん!!そういえばアランさんも今日は食材のダンジョンに…行って……あぁぁぁーーーーー!!!」



 アランが帰ってきたことに気づいたあのSランク受付嬢も気づいてしまったようである。

そしてギルドに人が多くいる状態で大声でアランの事を呼んでしまうと…ギョロっと全員の視線がアランと主人公の方に向く。



 「「「「「「「「「「アランさん!!?? 何か知っていますか!(アランさんも食材のダンジョンに!?)(どういうことですか!?)()()()()()………」」」」」」」」」」



 「ひぇっ」



 こっわ


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