ちょっとした休息 後編
姉さんが右手首を骨折したため、自宅待機の自分。
「遙申は骨折したり、風邪ひいたりしないよね~。」
「ですね…。手洗いうがいは徹底してますし、運動中も安全に配慮してましたし…。ってか姉さんも
同じでしょ。骨折は例外ですし…。」
「でも倒れたことは何回かあるよ?」
「それは姉さんがストレスを溜めすぎた結果ですよ…。」
「ふふっ…、意外とストレス溜まって、意外と発散で来てないのよねー。」
姉さんは過去に2回ストレスでぶっ倒れたことがある。めっちゃつらそうだった。
「そうだ、姉さん手首見してくださいよ。」
……見してもらったが、痣が消えていっている…?
「なんか知らないけど、私回復力高いんだよねぇ。」
高いってレベルじゃないよこれ…。手首を触ってみたが、姉さんは痛みを感じるどころか、握れらて
嬉しいとなんか照れてた。
「姉さんほんとに人間?」
「人間。」
人間にしては回復力異常だし…。単に回復力が高いだけとは思い難いけど、回復してるなら別に
それでいいや。
昼過ぎ。姉さんは骨折した手首が(異常な速さで)治ったので、職場に行った。僕も準備して
警察署のほうへ行く準備をしていた。と、机の上のメモと腕時計に気づいた。
『一緒にいてくれてありがと!嬉しすぎたんで、私とお揃いの腕時計あげるね!』
…文が可愛いなぁ。めっちゃにこにこして書いてそう。その横にあった腕時計をはめてみた。
でかくて重いと思ったがそんなことはない。何をどうすればこんなに軽いものになるのだろうか。
そんなこんなで、警察署に向かった。玄関では青海影木さんが待っていた。
「おはようございます先輩。…あ、こんにちはのほうが正しいのかな。」
「まぁまぁ。とりあえず、事件とかありました?」
「今のところまだないですね。平和です。」
すんばらしい。
捜査一課の部屋に向かった。
「こんにちはです。」月輪希々さんが後ろから挨拶をしてきた。
ものすごく笑顔だったので、なにがあったのか聞いてみた。
「昨日ですね、咲魂さんが一緒に過ごしてくれたんです。面倒見てもらいました。」
「それは…家に伺ったんですか?」
「はい、豪邸でしたよ。こんな家あるんだってくらいの大きさでした…。」
ほんと姫魂電力のご令嬢は謎がいっぱいだなぁ…。
「…そういや、咲魂さんの姿が見えませんけど…?」
「咲魂さんなら地下の格納庫に行ってましたね。なんか片付けするみたいです。」
青海さんは、咲魂さんの机の上に置かれた大量の段ボールを指さして言った。
「全部あれ資料ですか…?多くないですか?」
「ここの班で担当した資料なんですけど、なんか多いんですよね。」
と、そこに咲魂さんは帰ってきた。
「中月先輩や皆さんもお揃いで…。あ、手伝ってくれますでしょうか?」
「いいですよ~。」
異常に多い段ボールを地下格納庫まで運んだ。その後は、特に何も起きなかった。