青空〜第4話〜
どうして・・・こんなにも気になるんだろ。彼のこと。
あたしは自分の部屋から、空をながめる。
…悩んでるときの、あたしの癖。どんな天気の時でも…
でも、青空を見ていると、あたしはすっきりする。雨なんかの時よりも。
「ねえ、…教えてよ…。」
・・・空は、何も言わない。今日の天気は、晴れ。雲1つない、青空。
「あたし…彼のこと、どう思ってんだろ…。あんたなら分かるかな?
…わかんないよね・・・。自分でもわかんないのに…。」
言ってみれば、ただの独り言。そんなこと、わかっている。
なのに・・・。
〜それは…コイ・・・〜
・・・えっ・・・。
〜あなたは、彼に恋をしているの…〜
空の声。・・・時々聞こえる。だから、別に驚かない。
「えっ・・・!?あ、あたしが!?あいつに、こい・・・?
あ、あたしは…彼のことが…」
〜頭から、離れないんでしょう?ずっと彼のことばかり考えている・・・〜
彼が好き…
そういう思いが、頭をよぎる。
「う、うそうそうそ!!だって、まだ会ったばかりだし・・・」
〜嘘だと思っていてもいい。いつか…わかるから〜
「いつか・・・。」
彼、かれ、健一くん。
今日、何回その文字が頭に出てきただろう…。
頭の中は…かれのことばかり・・・
「よっ!!」
「おっ・・・おはよ・・・。」
昨日のことがあって、彼日近付けなくなった。
ハズカシイ・・・。
「元気ねーじゃん。また、飛んでくか?」
「も…もう結構!!」
あたし・・・足が勝手に走ってた。すごい、全速力で。
・・・彼がさびしい顔してたなんて、夢にも思わなかったけど・・・・・。




