81.レリーリアラとソフィア
「はぁ~~。」
ソフィアは、深いため息をついていた。
「ソフィア様、どうなさいましたの?悩み事ですの?」
レリーリアラにそう聞かれたが、アーロンを好きになってしまったことを誰かに話したところで、どうなる訳でもない。
「いえ、何でもないですわ。少し考え事をしていただけですから。」
「そうですか。私でよろしければ、相談に乗りますわよ。」
ソフィアは、少し考えて、レリーリアラの恋愛事情を聞いてみることにした。
「レリーリアラ様。レリーリアラ様は、もう婚約者候補の方はいらっしゃいますか?」
「いえ、まだですが、だいたい予想がつくと言うか…。」
「ご兄弟は?確か、弟と妹でしたわよね。」
「ええ、二人とも四星ですわ。爵位は弟が継ぐ予定ですわ。…ですが、まだ分かりません。」
「何故ですの?」
「私のお父様が四星だからですわ。イーデアル公爵家の当主は、今までほとんど五星でしたの。弟は四星。二代続けて四星がイーデアルの当主になったことはありませんのよ。私の婚約者候補で一番可能性が高いのは、西のウエスターナル公爵家の次男五星のガラドック様。ガラドック様のお祖母様は、イーデアルの出身ですし。」
「爵位は、レリーリアラ様がお継ぎになりますの?」
「いえ、ガラドック様ですわ。それがウエスターナルの条件ですの。そして、私を第二夫人とし、別の女性を第一夫人として先にイーデアルに迎え入れることも条件に言ってますわ。ガラドック様は私よりも七歳年上ですので。婿養子ではなく、実子扱いにすることが条件ですの。」
「えっ?酷くないですか?」
「次期ウエスターナル公爵で、ガラドック様の異母兄バラドック様のご長女、五星のメリッサ様がフェリオ王子様の婚約者候補になる予定ですの。まだ三歳なので分かりませんが。バラドック様にはご長男もいらっしゃるのですが、ご長男は四星なのですわ。メリッサ様が、王家に嫁ぐことになれば、ウエスターナル公爵家も次世代の五星がいなくなりますわ。そして、イーデアルも次世代の五星を得るためには、この条件は仕方ないのですわ。」
「なかなか厳しいですわね。」
「ええ、来年辺りに、フェリオ王子殿下とフィオナ王女殿下の婚約者候補が発表される予定ですの。それ次第ですわ。フィオナ王女殿下の婚約者候補も、侯爵家嫡男以上四星以上と私とほとんど同じですから。」
「レリーリアラ様は、フェリオ王子殿下の婚約者候補ではないのですか?」
「私は、フェリオ王子殿下のいとこですから。恐らく、バードット殿下の第四王女様が第一王妃、メリッサ様が第二王妃でしょう。候補には上がるとは思いますが、可能性は低いですわ。フェリオ王子殿下の婚約者候補は、伯爵家以上の四星以上の女性ですので、ソフィア様の可能性もありますわよ。」
「えっ?侯爵家以上ではないのですか?」
「条件を緩和して、フェリオ王子殿下がご自身でお選びになるそうですわ。ただ、第一王妃だけはなるべく侯爵家以上で、らしいですわ。そして、ご側室の条件は、『四星以上の女性』ただそれだけらしいですわ。」
「フィオナ王女殿下と全然違いますわね。」
「女性にも王位継承権を持てるように法が変わったかららしいですわ。フィオナ王女殿下は、『王族』として残られる予定ですのよ。今までの法のままでしたら、慣例で五星の王女は次期当主が四星の四大公爵家に降嫁。うちかノーストキタに降嫁でしたのに。」
「つまり、フェリオ王子殿下、フィオナ王女殿下お二人の婚約者候補が発表されるまで待機みたいな?」
「そう言うことですわ。伯爵家以上は、二、三年様子見と思いますわ。」
「ちょっと迷惑な話ですわね。あっ、ご内密に。」
「うふふ。ですわね。他言無用で。」




